決算書の監査報告に盛り込む決算外の情報

 会計検査院の平成28年度決算検査報告では、「第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要」の「第1節 国の財政等の概況」に「第4 国の財政状況」が新設された。前回までは「第4 個別の決算等」とされ、「歳入歳出決算等の検査対象別の概要は第2節に記述するとおりであるが、国の会計等のより的確な理解に資するために、……について、その現状を述べると次のとおりである。」と説明された上で、「……」という特定の財政の動向について記述が為されてきた。しかし、前々回の平成26年度では「純計額でみた国の財政状況」を、また前回の平成27年度では「国の財政状況」を取り上げているのに、標題は「個別の決算等」としたままで、内容に見合わない標題となっていた。今回は標題を替えた上で説明を「歳入歳出決算等の検査対象別の概要は第2節に記述するとおりであるが、国の財政等のより的確な理解に資するために、決算でみた、その現状を述べると次のとおりである。」としたものの、従前の文章を活かそうとするあまり、「その」が何を指すのか不明確な説明となっている。
 ただ、国の決算の審査に当たり、補足情報を提供しようとする意義は高いと思う。ちなみに、この「個別の決算等」を記述するようになったのは、平成10年度が最初であり、そこでは次のように述べられていた。

 歳入歳出決算等の検査対象別の概要は第2節に記述するとおりであるが、国の会計等のより的確な理解に資するために、今後、これらの決算状況等を個別に取り上げることにした。
 そこで、今回は、交付税及び譲与税配付金特別会計(交付税及び譲与税配付金勘定)の決算について取り上げることとし、その現状を述べると次のとおりである。


 このように、決算に関して、補足的な情報提供を行うことは決算書類点検活動における公的資源活用度向上のための報告であり、3E監査と言える。
 同様のことは地方自治体でも見受けられ、例えば、議会提出の決算書に盛り込まれていない債務に関する情報を決算審査意見書に記載することも行われている。

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