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日弁連が、財務諸表監査に必要な監査基準は自治体監査には必要ないとコメント

 日本弁護士連合会サイトは、28年6月16日付けで、「地方公共団体の監査制度の見直しに関する意見書」を取りまとめ、同年6月22日付けで、総務大臣及び第31次地方制度調査会長に提出したとして、全文(PDFファイル;237KB)を掲出。
 意見書は、第31次地方制度調査会の平成28年3月16日付け「人口減少社会に的確に対応する地方行政体制及びガバナンスのあり方に関する答申」に関して、答申のうち5項目に賛成し、5項目の実現を求めつつ、答申のうち次の3項目には、地方の実情を反映しない画一的な監査等を強いる弊害が予想されるとして反反対している。
① 監査の実効性確保のために,「統一的な」監査基準を策定することが必要である(答申 15 頁 第3・2(2)①参照)
② 監査の専門性を高める方策として,研修の修了要件を明確化した研修制度を設けることが必要である(答申 17 頁 第3・2(3)②参照)
③ 監査の適正な資源配分のために,監査基準の策定や研修の実施,人材のあっせん,監査実務の情報の蓄積・助言等を行う全国的な共同組織の構築が必要である(答申 18 頁 第3・2(4)⑥参照)
 反対項目のうち、統一的監査基準の反対理由は「ア 監査基準を統一化する必要性がないこと」「イ 監査基準の内容が不明確であること」「ウ 財務諸表監査と自治体監査は異なること」とされているが、特に「ウ」のコメントが秀逸であるので引用する。

 財務諸表監査においては,一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って監査を実施して,財務諸表が重要な点において適正に表示されていることを,監査人が表明し,財務諸表全体として重要な虚偽表示がないことの合理的な保証をする点にある。重要な虚偽表示がないことを保証するという財務諸表監査における監査人の役割は,財務諸表利用者(株主,投資家等)にとって必要なことであり,監査基準を全国的に統一化し,監査人が統一的な監査基準に準拠して監査を実施することを義務付けておくことが必要といえる。
 これに対して,地方公共団体の監査においては,適法性とともに,経済性・効率性及び有効性の監査が期待されており,当該地方公共団体が抱える事務執行上の問題点,改善点を指摘することをその役割としているのであって,一定の保証を与えることを目的とするものではない。したがって,地方公共団体における監査においては,重要な虚偽表示がないことを保証するための監査基準は妥当しない。
 むしろ,地方公共団体の監査においては,公正で合理的かつ効率的な地方公共団体の行政を確保する観点から,各地方公共団体が監査資源の実情を踏まえた監査を行うことが期待されるのであるから,監査基準を全国的に統一化し,監査委員等に統一的な監査基準に準拠した監査の実施を義務付けることは弊害であるとさえいえる。

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