政務調査費を充当した議員の旅行

 読売オンライン山梨ページが5月27日に掲出していた「「県議旅費」監査請求棄却」は、県議の海外研修が「観光目的の旅行」として、山梨県市民オンブズマン連絡会議が横内知事に対して計約831万円の旅費を県議らに返還請求するよう求めた住民監査請求で、山梨県監査委員が26日、請求を棄却し、同連絡会議に通知したと報じる。住民監査請求は3月に提出されたもので、同連絡会議は、 24~25年の間に県議ら計14人がフィンランドやノルウェー、シンガポールやタイなどで行った視察計4件について、「単なる観光と何ら変わらない」 などとし、政務調査費を用いることは違法として、横内知事に対して旅費などを全額返還させるよう求めたとの由。県監査委員が通知した結果によると、シンガポールとタイの視察 については、「日本政府観光局シンガポール事務所の職員らと面会。政治、経済状況のブリーフィングを受け、誘客について県への提案等をいただいたと記載さ れるなど、調査目的は観光振興に関連するものと考えられる」とするなど、監査対象となった4件全てで妥当性を認めたとか。結果を受け、2件の視察に参加した県議会の棚本邦由議長は「妥当な判断と受け止めている」というコメントを出し、一方、同連絡会議の代表委員(57)は「最高裁の棄却決定の趣旨をくみ取っておらず、認められない」と話しており、住民訴訟の可能性については「メンバーと話し合って決める」としたと記事は伝える。県議の旅費返還請求を巡っては、21~22年に韓国などへの研修や視察計4件について、最高裁が19日付で県の上告を棄却しており、横内知事に計約850万円全額の返還請求を命じた東京高裁判決が確定している経緯がある。

公表資料:監査の結果(PDF:158KB)
 監査結果では、次のような判決例を示している。

海外視察については、「訪問国の歴史、文化、市民生活などに直接触れることが、視察目的である当該訪問国の文化行政の実態などの背景を理解する上で有益となる側面があることも一概に否定できず」、「議決機関として、その権能を適切に発揮するためには、諸外国の歴史、文化、市民生活などを実地に見聞し、幅広い見識と国際的な視野を養い、それを立法政策に反映させる必要性もあながち否定できない。」とされている(仙台地裁平成20年12月18日判決)


「本件海外視察の現地での移動人数は少なくとも7名であることに加えて、専用車を利用することにより移動時間の節約が見込まれ、移動中にも打ち合わせや議論を行うことが可能となること等の事情も併せて考慮すると、専用バスの利用には、『公務上の必要』があったということができ、仮に専用車の利用費用がその他の交通手段の利用費用に比べて著しく多額であったとしても、そのことのみでは上記専用車の利用が直ちに違法であるということはできない。」(仙台地裁平成21年10月20日判決)


調査活動の結果をどのように取り扱うかは、「独立の存在として会派の存在が認められている以上、各会派の判断は、尊重されなければならず、活用については会派の裁量権にゆだねられるもの」(平成19年2月9日札幌高裁判決)とされている。


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