フラット35で手を抜く金融機関にペナルティを

 日経サイトが10月19日に掲出した「フラット35、民間の審査に甘さ 検査院が指摘」は、会計検査院が19日、独立行政法人の住宅金融支援機構が手がける長期固定金利型の住宅ローン「フラット35」について、機構と提携する民間金融機関の一部で甘い審査が行われているとして、機構に金融機関の指導を求めたと報じる。39の提携機関を抽出して調べたところ、機構が求める融資審査の基準を全て満たす金融機関はなかったとか。フラット35を巡っては、勤務先や収入を偽って融資金をだまし取る詐欺事件が相次いでおり、融資審査は提携金融機関が行うが、機構がローン債権を買い取る仕組みのため、詐欺に遭っても金融機関に被害は発生しないとのこと。フラット35は最長35年の住宅ローンを固定金利で借りられるため人気を集めているが、検査院は「金融機関が信用リスクを負わないことが一部の甘い審査につながっている可能性がある」と指摘しているとの由。機構は融資審査について、利用者の勤務先の在籍確認や収入を証明する書類の収集、申請書類のチェック方法など数項目で具体的な手法を挙げ、金融機関に実施するよう要請しているが、検査院が調べた39機関で機構が示した審査手法を実施していたのは、項目ごとで1~2割にとどまり、全項目で実施していた機関はなかったとのこと。金融機関側は検査院に対し「自社の基準で審査しており、十分だと思った。機構が求める水準は厳しい」などと説明しているが、自社のローン審査で実施している信用情報機関への照会を、フラット35の場合は行っていない金融機関もあったとか。検査院は現在はどの金融機関に対しても一律になっているフラット35の提示金利について、審査状況や不正事案の発生状況に応じ、差をつける仕組みなどの検討も機構に求めており、機構は「指摘を真摯に受け止めており、必要な検討を行っていく」としているとか。

公表資料:証券化支援事業における住宅ローン債権に係る審査について
 スーモジャーナルが10月31日に掲出した「「金融機関の審査に甘さ」を指摘された「フラット35」の審査はどうなる?」〔住宅ジャーナリスト山本 久美子〕は、会計検査院が、「フラット35」を手掛ける独立行政法人住宅金融支援機構(以下、機構)に対して、機構と提携する民間の金融機関の一部で甘い審査が行われているとして、審査の強化を求めたことについて解説する記事。会計検査院は、金融機関が直接損失をこうむらない仕組みになっているため、モラルハザードが生じて十分な融資審査が行われない危険性を指摘し、審査を強化することに加え、「金融機関ごとの融資審査の状況、不適正案件や早期延滞案件の発生状況等に応じて提示金利に差を設ける仕組みを導入することなどが必要」と提案していると紹介している。さらに、フラット35の審査については、内閣府の行政刷新会議に設置された「独立行政法人住宅金融支援機構の在り方に関する調査会」が、6月にまとめた報告書でも、「審査基準の見直し」を求めているとし、具体的には、「住宅ローン債権のデフォルト率に応じて、機構からの手数料を差別化することなどで、より適切な審査が民間金融機関において促される仕組み」を提案しており、会計検査院の提案と同様の内容であり、今後は金融機関によって提示金利が変わる可能性が考えられるとしている。一方、「審査が厳しくなる」からといって、ローンが借りづらくなるのでは?と心配する必要はないとし、フラット35の融資条件は公表されており、虚偽の申告などをしなければ、問題なく借りることができるはずで、全期間金利が固定されるうえ、現在はかなり低金利であるフラット35は、魅力的な住宅ローンであり、返済できる範囲内で、マイホームを手に入れるために積極的に利用してほしいと呼び掛けている。

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