不正会計対応の監査基準を検討中

 日経電子版が7月25日に掲出した「金融庁、不正会計発見時の監査手続き新設 口座残高確認など」は、金融庁がオリンパスや大王製紙など企業の会計不祥事を受けて、公認会計士が企業の不正行為やその疑いを発見した際の監査手続きを新設すると報じる。特別目的会社(SPC)を多用しているなど不正につながりやすい要因を列挙し、会計士に重点的な確認を求めるとのこと。25日に開く企業会計審議会で新たな監査基準の検討案を提示するもので、来年度からの適用を目指すと記事は伝える。例えば、(1)SPCを多用、(2)取締役個人が子会社と取引、(3)売上高が急激に増減、といった不正の疑われる要因を挙げ、集中的な監査を会計士に求め、不審な資金移動など不正の兆候がある場合は、銀行に口座残高を確認するといった詳細な対応を規定するとのこと。オリンパスによる粉飾決算では監査法人間の引き継ぎが不十分だった経緯があり、金融庁は監査の過程で見つけた不正の兆候や、経営陣とのやり取りを詳しく引き継ぐよう基準に明記するとのこと。監査手続きに基づかないまま企業の虚偽記載が発覚した場合は、会計士や監査法人は行政処分の対象になりうるとか。
 IFRSフォーラムが7月25日に掲出した「金融庁 企業会計審議会 監査部会が開催 会計監査に「不正対応基準」新設へ、金融庁」は、金融庁は7月25日に開催した企業会計審議会の監査部会で、企業の会計不正に対応する会計監査の手続きなどをまとめた「不正対応基準」(仮称)を新たに設ける方針を示したと報じる。これまで2回開かれた監査部会の議論から会計不正につながるリスクを抽出し、これらのリスクに対応するための監査手続きや監査法人の体制などをまとめる方針と記事は伝える。不正対応基準は2014年3月期からの適用を目指すもので、既存の監査基準などとは別に運用する方針で、同日の監査部会では「現行の基準と、不正対応基準との関係を検討しないといけない」(日本経済団体連合会 経済基盤本部 副本部長 井上隆氏)などの声が上がったとか。不正対応基準にどこまで含めるかは今後検討するが、監査部会では金融庁が「主な検討項目」として不正対応基準創設の他に、公認会計士が会計不正の兆候を見つけた場合の対応や、監査計画の策定について列挙したとのこと。記事によると、主な検討項目は次のようだ。

会計不正リスクへの対応の在り方
会計不正リスクに対応するための実効性のある監査計画の策定、会計不正の端緒が発見された場合の監査計画の見直し
会計不正リスクが高い場合や会計不正の端緒が発見された場合の監査手続き
会計不正に関する監査法人の体制
監査人同士や監査役などとの連携
監査法人間または監査法人内の監査人同士の引き継ぎ、監査法人交代時の開示
監査報告書の記載内容
関連して検討が必要と指摘された事項(上場廃止ルールの在り方、監査契約書の在り方、監査人の守秘義務解除要件の明確化)
その他(非監査業務の在り方など)

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