【印】インドの会計検査院が国策会社に批判的

 日経電子版が4月26日に掲出した「印石油天然ガス公社、ロシアのエネルギー資源狙う」は、11年4月26日付け英フィナンシャル・タイムズ紙として、インド国営の石油天然ガス公社(ONGC)が、ロシアの石油中堅バシネフチの株式取得を目指し、このほど投資銀行2行とコンサルティング契約を結んだと報じている。関係者によると、欧米金融大手のロスチャイルドと米銀大手シティグループが助言にあたり、時価総額105億ドルとされるバシネフチの株式25%を購入するとのこと。これは今後数年で2桁の経済成長率達成を目指すインド政府の海外のエネルギー権益を確保する取り組みの一環といえると記事は評する。インドはロシアとの歴史的な結びつきを生かして同国での権益確保に努める一方で、莫大な資金力をもつ中国の石油・天然ガス企業との資源獲得競争では苦戦を強いられてきており、インドとロシアは旧ソ連時代には緊密なパートナーだったが、91年の共産主義政権の崩壊後その関係は20年以上に渡って休眠状態にあったとか。しかし5年前から両国首脳は、新ビジネスの開拓やより緊密な政治的連携を再び模索してきており、ロシアのメドベージェフ大統領は昨年12月にインドを訪問した際、両国間の貿易拡大を意図して大手企業の幹部を同行させ、2日間のニューデリー滞在中、大統領は15件に上るインドの石油・ガス会社とロシアの資源グループの提携契約を発表したとのこと。その一つがONGCとバシネフチの主要株主であるロシアの複合企業グループ、システマの間で結ばれた包括協定で、これにより両社はロシアでの石油権益を共有し、それ以外の国々でも共同事業を展開するための体制を整えたとか。ONGCの時価総額は520億ドルで、2008年12月にはロシアを中心に事業展開する英石油会社インペリアル・エナジーをおよそ21億ドルで買収しており、一方のシステマは、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の一人ウラジーミル・イェフトゥシェンコフ氏が大部分の株式を保有していて、同社はバシネフチや最大手のロスネフチなど、同国の石油生産・精製企業に巨額の出資をしているとのこと。バシネフチの2010年の石油生産量は日量27万6000バレルで、さらに、ロシア北極圏にある推定埋蔵量2億トンのトレブス・チトフ油田の開発権を落札したことから、生産量の拡大が予想されるとか。ただ、ONGCは最近、インドの会計検査当局から批判を浴びており、同グループのビジネスの透明性や海外資産の確保能力に疑問を呈しているとか。同国の会計検査院長はONGCがベトナム、オーストラリア、アフリカ諸国などの海外資産を購入する意図をたびたび表明するものの、肝心の実行が伴っていないと述べており、持ち上がった36件の買収計画のうち、成功にこぎ着けたのはわずか5件だと同院長は指摘しているとか。

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