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H15報告:中小企業信用補完制度

 平成15年度決算検査報告掲記の特記事項「中小企業信用補完制度における保証審査等について」は、「このような事態を根本的に打開するためには、金融機関のリスク分担の問題も含めて、信用保証制度のあり方にまで踏み込んだ検討が必要であると考えられる」として金融機関がリスクを全く負担していないことが問題であるとしているが、5月20日付け日本経済新聞朝刊5面の「信用保証料率に格差、中小企業庁来年度にも――財務内容基準に、モラルハザード防ぐ」は、経産省が保証料率の変更で済ませようとしていることを伝えている。
 記事は、経済産業省・中小企業庁が中小企業向け融資の信用保証制度で、融資が焦げ付く可能性に応じて保証料率を設定できる制度を18年度に導入することを検討していると報じる。従来の保証料率は原則一律だが、中小企業のモラルハザード(倫理の欠如)を防ぐために市場原理の考え方を取り入れると記事は伝え、景気底割れを防ぐために拡充が続いた公的な信用保証制度の転換点となると評している。20日に開く中小企業政策審議会(経産相の諮問機関)でまとめる予定の、信用保証制度の今後の運営方針についての報告書に、保証料率の見直し検討も盛り込むとのこと。記事は、現在の一律の料率について、経営が順調な企業からは料率が高すぎるとの不満がある一方、経営状態が悪い企業でも安易に保証を利用できるとの批判が出ていたと伝える。18年度にも政令を改正してこの保険料率を変えられるようにし、この結果、経営リスクが大きい企業向け融資では保険料を上げ、同時に保証料を上げる仕組みを導入する方針とか。健全な企業に対する保証料の割引は政令改正に先立って17年度にも導入する計画だと。こうした可変保証料率の導入により、現在より保証料率が上がる企業も出る見通しで、中小企業や与野党からは反発が出る可能性もあるが、経産省は危機管理の面から拡充してきた公的保証制度を「脱危機モード」に入れ替える必要があると判断していると記事は伝える。記事は、最後にリスク分担の問題について、次のように唐突に触れて、アリバイ工作をしている。
 公的な信用保証制度を使うと、中小企業向け融資は原則として全額が保証され、倒産などで焦げ付いたときは信用保証協会が金融機関に肩代わりして返済する。現在は国が企業の経営リスクまで負担する度合いが大きく、金融機関や事業者も一定の負担をすべきだとの声が強まっていた。

 しかし、読者は、この記述では問題の所在を理解し難いだろう。

参考:15報告の中小企業信用補完制度

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