企業財務会計士構想は先送り

 国際会計基準フォーラムが4月27日に掲出した「改正案が実質廃案 「企業財務会計士」は幻に、振り出しに戻った就職難問題」は、公認会計士試験に合格しても監査法人などの就職先がなく、会計士になるための実務を積むことができない問題の解決を狙って、金融庁が創設を提案していた「企業財務会計士」制度を含む公認会計士法の改正案が、今国会で実質的に廃案となったと報じる。金融庁は合格者数を絞り込むことで就職問題の当面の抑制を図る考えと記事は伝える。公認会計士法の改正案は今国会に「資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案」の一部として提出されていたが、野党が企業財務会計士制度に反対しており、その他の法案の成立が優先されて、企業財務会計士の創設と科目合格の有効期間の見直し、企業における会計専門家の活用の促進や、その活用状況を有価証券報告書で開示する規定の3つが削除され、これら公認会計士法の一部を改正する法律案を除いた「資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案」が4月27日に参院本会議で修正議決されたとのこと。議決された法律案では附帯決議があり、「公認会計士監査制度及び会計の専門家の活用に関しては、会計をめぐる国際的な動向や、公認会計士試験合格者数の適正な規模についての議論などを踏まえ、その在り方を引き続き検討すること」などとされたとか。また、2011年度の試験合格者数については「1500人から2000人ということで考えている」という政府答弁が参院財政金融委員会であったとも。合格者の就職難問題を受けて公認会計士試験の見直しの議論が始まったのは2009年12月であり、監査業界や産業界、教育界などさまざまな立場の人が参加した懇談会は2010年7月に中間報告を公表し、2011年1月に正式決定しているが、懇談会では公認会計士の社会的な役割について参加者の間での認識の違いが早くから浮上しており、監査を行わない会計士を認めるべきか、企業内会計士をどう育成するか、試験制度をどう改定するかなどのテーマについて意見が集約されないまま、最大公約数的な案として企業財務会計士をはじめとする試験の改正が提案されていた経緯がある。

参考:公認会計士法改正案の国会審議について(JICPA)

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