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AIGの決算操作

 27日付け日本経済新聞夕刊3面に「NY当局、AIGと前会長ら提訴――会計・株価不正操作の疑い」〔ニューヨーク=豊福浩〕を配信。
 記事は、米ニューヨーク州の司法当局と保険監督局が26日、米保険大手AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)と前経営陣を相手取り、州最高裁に民事提訴したと報じる。過去数年にわたって財務諸表や株価を不当に操作していた疑いが持たれているとのこと。訴えられたのはAIGと3月に更迭されたモーリス・グリーンバーグ前会長兼最高経営責任者(CEO)、ハワード・スミス前最高財務責任者(CFO)で、同社の不正会計疑惑で法的措置がとられたのは初めてとか。司法当局は2月にAIGに召喚令状を出して本格的な捜査に着手しており、押収した書類から、グリーンバーグ氏らが保険取引などを使った不正な会計処理を主導していたことが浮かび上がったとか。具体的には再保険会社ゼネラル・リーと結託して、架空の保険取引を実施し、過大に膨らんだ保険金支払準備金をアピールして株価つり上げを狙ったとされているとか。また、カリブ海にある保険会社と、損失を移転する取引を実施し、この会社は事実上の連結対象会社であるにもかかわらず、そうした関係がないと当局に偽って報告していたとか。スピッツァー同州司法長官は「前経営陣は財務諸表をよく見せかけるために執拗(しつよう)に詐欺行為を繰り返した」と非難し、具体的な金額は明示しなかったが、投資家への損害賠償や懲罰的な罰金の支払いを求める構えで、米メディアによると、前経営陣は刑事訴追を受ける可能性もあるとか。AIGに対しては米証券取引委員会(SEC)や米司法省も調査に入っているとのこと。
 28日付け日本経済新聞朝刊6面に「AIG前経営陣提訴、「最強」失墜、日欧にも緊張――株価への執着、不正を誘発」〔ニューヨーク=豊福浩〕の記事。
 記事は、ニューヨーク州のスピッツァー司法長官が「(AIGは)収益性が高く立派に運営されている会社なのだから、真実をゆがめる必要などなかった」し非難したこと、不正行為として挙げたのは、(1)保険金の支払いに備えた準備金を水増しする目的で再保険会社と結んだ架空の再保険契約、(2)実質的な支配下にあるオフショア会社を取引先と偽って実施した損失の飛ばし――などで、再保険契約の場合、2000年末以降の数カ月の財務諸表を良く見せかけるのが狙いと記事は報じる。主導的な役割を果たしたのは、モーリス・グリーンバーグ前会長兼最高経営責任者(CEO)で、3月の更迭前まで業界のドンとして君臨した同氏を不正へと駆り立てたのは「株価」であり、架空の再保険取引は、ウォール街のアナリストが指摘していた準備金の少なさを改善するために使われたとか。損失飛ばしも財務の悪化を防ぐことが念頭にあったとか。グリーンバーグ氏の株価に対する執着ぶりを示すエピソードとして、自然災害により収益が圧迫された昨年10―12月期の決算発表の3日後、社内のトレーダーに自ら電話をかけ、「株価を六六ドル以下には下げたくない。必要があれば(自社株を)五十万株買い上げろ」と指示し、また、司法当局の調査開始が公になった数日後にも似た指示があったことが、押収した電話のやり取りの記録で明らかになっているとの由。さらに、司法当局の関心は、不正な会計処理が業界ぐるみで行われていないかという方向に移りつつあり、米ハートフォード、スイスのチューリッヒ・ファイナンシャル、日本のミレアなど日米欧にまたがる金融大手が、ここ数日、米当局から書類提出を求める召喚状を受け取っているとか。公表ベースで累計二十二社に上るとか。

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