国際会計基準の浸透

 日経電子版が2月17日に掲出した「世紀のM&Aで加速する「会計基準」競争  編集委員 小平龍四郎」は、世紀のM&A(合併・買収)が、なぜか国際会計基準(IFRS)に関する大きなイベントと重なる、と説き起こす。新日本製鉄と住友金属工業の合併合意や、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の持ち株会社NYSEユーロネクストとドイツ取引所の合併協議入りの発表に隠れたが、日本でIFRSに関する興味深い議論が交わされていたとして、新日鉄と住友金属の合併を日経電子版が報じた2月3日午後、早稲田大学で「IFRSアドプションの展望―US、カナダ、そして世界の実情」と題するセミナーが開かれており、300人余りの聴衆の関心の一つは、加アルバータ大学のカリム・ジャマル教授の講演だったと伝える。一般に「世界100カ国以上で導入が進んでいる」と形容されるIFRSだが、実情はあまり知られておらず、カナダ人の会計学者が直接、IFRS導入国の正確な実態を一般向けに解説する珍しい機会とあって、セミナー参加者の表情は真剣だったとか。カナダの上場企業はIFRSか米会計基準を選択することが許されているが、「正確に言うとカナダはマルチプルGAAP(複数会計基準)の国です」という部分に、ジャマル教授の力がこもったとのこと。記事は、米証券取引委員会(SEC)の開示ルールで、合併消滅会社の米国籍株主が10%を超える場合、米会計基準かIFRSに基づく財務諸表の開示が求められかねず、日経会社情報によれば昨年9月末の新日鉄の外国人持ち株比率は16.5%、住友金属は17.4%であり、米国で開示を求められる“10%基準”の対象になる可能性があることから、「新会社は日本の会計基準を使わないのではないか」と予想する。そして、10日に協議入りが発表されたNYSEユーロネクストとドイツ取引所の合併について、一方は米会計基準の総本山といえる市場の運営者であり、もう一方はIFRSの強力な推進勢力であって、合併の合意文によれば、新会社への出資比率は独側が60%となり、ユーロ圏のオランダに設立されるというから、会計基準をIFRSにしても不自然ではないと説く。

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