市の地下鉄事業は破綻懸念状態

 朝日サイト京都ページが12月24日に掲出した「京都市の監査人 地下鉄事業「破綻懸念」」は、多額の累積債務と経営難が指摘される京都市営地下鉄・バス事業について、市が選任した個別外部監査人(公認会計士)が22日に報告書を公表して門川大作市長に提出したと報じる。報告書は特に地下鉄事業について、有利子負債の解消のため、26年度以降の20年間で計3千億円を一般会計から投じる必要があるとの試算を提示しており、同時に地下鉄への公費投入が市財政の悪化を招くとして、抜本的な経営健全化策を求めているとのこと。市は今後、報告書を踏まえて両事業の健全化計画案をまとめ、2月市議会に提出する方針と記事は伝える。報告書によると、市は16~25年度に地下鉄事業に対し経営健全化出資として655億円を支出する計画を立てているが、今年3月末時点の有利子負債残高は5260億円に達しており、人件費などのコスト削減を図っても、負債の膨張が続くと指摘し、「地下鉄事業は破綻懸念状態にある」としているとか。負債の削減策として、監査人は市の一般会計からの追加出資を試算しており、26年度以降の20年間に毎年度150億円、総額3千億円を地下鉄事業に支出すれば、烏丸線の設備が耐用年数に達する92年には、有利子負債の解消にめどが立つとする、一方、仮に一般会計から出資をせずに放置すれば、同年時点の有利子負債額は7700億円に達すると指摘しているとのこと。ただ、監査人は、地下鉄再生のために市の一般会計の「出血」は避けられないことを示唆しつつも、それが市財政の重い負担になるとも指摘しており、仮に一般会計で毎年150億円を起債なしに負担すれば、年間4・2%の赤字が発生して、市は5年で自治体の財政再生基準(20%)に抵触し、国の管理下で行政運営の見直しを求められる「財政再生団体」になる可能性があるとしているとか。そのうえで監査人は、「2018年までに1日5万人の増客を目指す」とする現在の市の健全化計画案について、沿線の施設整備や開発の効果を過大に見込んでいると指摘し、「合理的根拠がない努力目標」「絵に描いた餅でしかない」と批判しているとのこと。市が増収策に挙げる運賃値上げについても、すでに他都市の地下鉄より高い運賃水準であるため、機械的な値上げは「実現可能性が低い」としているとか。外部監査人は記者会見で「市は経営改善計画の工程表をつくり、実現できるものから取り組むべきだ。現実にそった案を期待する」と話しており、これに対し、市交通局は「報告書を精査して、市の新たな案に積極的に盛り込みたい」としているとか。

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