事業効果が測定できない状態になっている事業

 朝日は10月25日に「経産省のタクシー衛星配車事業、省エネ効果不明で中止」〔前田伸也、中村信義〕を掲出。
 記事は、衛星を使って車両を効率的に配車、管理するシステムを導入するタクシー業者に補助金を出してきた経済産業省資源エネルギー庁に対し、会計検査院が「省エネ目標の算定があいまいで効果もよく分からない」と改善を求めたと報じる。乗客を求めて空車で走る無駄を抑えるためのものなのに、空車時の走行距離や燃料をどれだけ減らせたか、確認できる仕組みになっていなかったとか。指摘を受けて21年度の事業は中断されているとのこと。予算削減の中でも規模が拡大している環境・省エネ分野だが、効果が不明な事業にまで漫然と税金を投入すべきではないと「ストップ」がかかった形と記事は評する。この事業は、経産省所管の独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」を通じて費用の3分の1を補助するもので、20年度までの3年間で54の事業者に約8億6490万円が交付されており、制度では、業者は衛星を使ったシステム導入による省エネの目標値を事前にNEDOに提出し、国土交通省に事業者認定を受けるなどする必要があるが、この際、業者は省エネ効果などの数値をNEDOと国交省がつくった計算式で算出することになっていたところ、検査院が調べたところ、計算式には空車と実車の区別をしないまま総走行距離だけが使われるようになっていたとか。検査院の調査では、NEDOの目標値を満たすため、タクシー業界を所管する国交省が業者に数値を水増しして申請するよう「指導」していたことも判明したと記事は伝える。国交省の助言を受け、有利な計算例を用いて目標値を算出、データを書き換えて申請書類を再提出した業者もいたとか。エネ庁は「空車時の燃費だけを測るのは現段階では難しく、国交省で今後の算定方法を検討してもらっている」としており、国交省は「NEDOやエネ庁との連絡や意思疎通に欠けていた。来年度から算定できるようにしたい」としているとの由。

公表資料:エネルギー使用合理化事業者支援補助金の交付について

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