監査人を変更することが経営手段との考えが未だ存在する

 東洋経済オンラインは1月28日に「決算延期、監査契約解除…新興不動産開発会社の変調」〔日暮良一〕を掲出。
 記事は、マンション開発と不動産流動化で急成長してきた新興デベロッパー・プロパストが、昨年12月以来、慌ただしい動きを見せているとして、その動きについて、12月19日に経営合理化の一環として、従業員179名(臨時従業員27名を含む)の最大5割を削減すると発表し、同月25日には、「人員削減に伴う引責」(IR担当者)として12名いる役員のうち半数の辞任を公表しており、年明け13日には、170億円もの棚卸し資産評価損計上を理由に、大幅な赤字に転落する業績修正を行い、さらに翌14日に予定していた中間決算発表は突如延期されて、2日後には監査法人(新日本監査法人)との契約を解除し、新たに明誠監査法人を選任していると報じる。新日本監査法人について、記事は、昨年11月に民事再生法の適用申請をした新興デベロッパー、モリモトの監査法人でもあり、このとき、同監査法人は1年間先までの金融支援の確実性を求め、モリモトと対立して最終的に意見表明がなされず、モリモトは破綻に追い込まれた経緯があると言及した上で、今回、プロパストが契約解除を申し入れたのは、新日本監査法人と「事業計画の妥当性で食い違った」ためだと伝える。そして、不動産不況が深刻化する中、先行きの見通しをめぐる“対立”は予想されるが、期中での契約解除は異例と記事は評する。現在、同社は新規の事業計画をすべて中止しており、約90件ある不動産プロジェクトを逐次売却して、借入金の返済を進めているところで、例えば、つくばエクスプレス沿線の万博記念公園駅前で開発していた「ガレリア ヴェール」(総戸数410戸)は、昨年12月にプロジェクトを担う特定目的会社の出資分を売却して撤退し、手にした7億円強も返済に充てており、一方、大幅な業績修正を行った同日、運転資金支援を受けるために、同社大株主で森俊一社長の個人資産管理会社と上限20億円の融資枠を契約していて、これについて「金融機関との新規借り入れ交渉に比べ即応が可能なため」と説明していると記事は伝える。延期している決算報告は、最終期限の1月29日までに行えばジャスダックでの監理銘柄移行を回避できるが、決算開示を経ても借入返済が同社の最優先事項であることに変わりはなく、今後も順調な資産売却が不可欠であり、事業環境の悪化が避けられない情勢にあって、厳しい経営状況が続きそうと記事は評する。

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