時価会計を一部凍結へ

 日経は10月17日に「日米欧、時価会計一部凍結へ 金融危機封じへ非常手段」を掲出。
 記事は、日米欧が一斉に、金融機関や企業が保有する債券や証券化商品などの金融商品を時価で評価する時価会計の適用を一部凍結する方向で動き出したと報じる。日本では民間の企業会計基準委員会(ASBJ)が16日、時価評価の対象外になる範囲を拡大するなど会計基準を見直す検討を始めており、市場の混乱を受けて時価会計凍結を検討する米国や、見直し策を打ち出した欧州に追随するとのこと。世界的な金融危機を封じ込めるため緊急措置に踏み切ると記事は評する。日本の会計基準を作るASBJは16日の会合で「金融商品に関する会計基準」の見直しで一致しており、年内にも改正案をまとめる見通しで、これを受け、金融庁が金融商品取引法の関係政省令で最終決定するとのこと。適用時期は未定だが2009年3月期から適用する可能性があると記事は伝える。
 ロイターサイトが10月17日に掲出した「理論価格も「時価」とする指針案公表=企業会計基準委員会」〔東京 16日 ロイター〕は、日本の会計基準を設定する企業会計基準委員会(ASBJ)が16日、米国発の世界的な信用収縮を受けて、金融機関などが保有する金融商品の評価方法についての指針案を公表したと報じる。それによると、金融商品の取引価格が成立していても、極端に流動性が欠けている場合には会計に反映させる必要はなく、内部データで算定した理論価格を「時価」として処理することが可能だとし、時価の概念を広げて会計処理できる選択肢を設けたとのこと。これにより、早ければ金融機関の9月末の決算で、証券化商品や債券などの評価方法について、事実上、現行の時価会計原則を凍結する可能性が高まったと記事は評する。指針案は、現行の金融商品の会計基準を変更するものではないが、企業や会計士が実際に会計処理をする際、会計基準をどのように解釈すればよいかを示したもので、同案は23日までパブリックコメントを募集して、月内にも開催する委員会で決定するとのこと。このため、11月に発表する見通しの銀行の9月末決算にも適用が可能となる見込みと記事は伝える。米国では、9月30日、証券取引委員会(SEC)と米国財務会計基準審議会(FASB)が、金融商品の価格算定方法について、市場が無秩序で価格が極端な場合には内部データでの算出を認める――などの解釈指針を公表しているとか。金融商品が市場で取引されて価格が成立している場合には、この市場価格を時価とするのが原則で、同日発表された日本の指針案によると、株式を除く債券や証券化商品などの金融商品に関して、1)売買が極めて少ない、2)売り手と買い手の価格差が大きい――などの条件を満たす場合には例外的に「市場価格がない」と解釈することができるとしたとか。さらに、市場価格がない場合は「合理的な見積もり」によって価格を算定することができるとした上で、「合理的な見積もり」としては、企業の内部モデルを使用して理論値を算出することが可能であるとして、ほぼ米国並みの価格算定が可能であると指摘したとの由。一方で、企業会計基準委員会は同日の会合で、金融商品の時価に関する指針案の公表するとともに、金融商品の保有区分の振り替えについて、今後、検討していくことを決定しており、金融商品の会計処理にあたり、いったん「売買目的」とした有価証券の区分を「満期保有目的」や「その他有価証券」に変更することが可能かどうか検討していくとのこと。欧州では、国際会計基準審議会(IASB)が13日、有価証券の区分変更を表明し、時価会計の適用基準の緩和に踏み切ったとか。

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