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選挙期間中に調査研究活動を行っていないとは言えない

 読売オンラインサイトは10月25日に「政調費1131万円請求命令…仙台市会 高裁、市長に 2審で一部減額」を掲出し、仙台市議会の23年4~8月分の政務調査費(現・政務活動費)の一部に違法な支出があるとして、仙台市民オンブズマンが市長に対し、当時の5会派と無所属議員2人に計約1444万円を返還させるよう求めた住民訴訟の控訴審判決が24日、仙台高裁で言い渡され、1審・仙台地裁判決から約105万円減額し、1131万円を返還請求するよう市長に命じたと報じる。記事によると、1審判決は政調費について、議員の事務所賃料や人件費など、調査研究活動で使った割合を客観的資料で立証できない場合、半分を超える分は政調費として支出することを認めないとし、2審判決もこの判断を踏襲したが、選挙期間中の人件費や事務所費などの支出については、1審判決は「選挙期間中は、調査研究活動はほとんど行われていない」と推認し、経費全額を政調費として認めなかったのに対し、控訴審判決は「選挙期間中でも市民の意見を聴取する機会が全くないとも言えず、(人件費などが)調査研究活動との間に合理的関連性がないとはいえない」として、半額を上限に政調費からの支出を認め、返還請求額を減らしたとのこと。

 仙台市監査委員の監査結果はここ

道路陥没の原因者負担が徹底されていないことを指摘

 日経XTECHサイトは10月24日に「ニュース解説:土木  路面下の空洞調査、水道事業者などにも費用負担を」〔山崎 一邦=フリーライター〕を掲出し、会計検査院が10月17日、水道管など道路の占用物が陥没の原因となることが少なくないことから、占用物を管理する事業者にも路面下の空洞調査の費用を負担させるべきだと指摘したと報じる。現在、道路管理者だけの負担で調査するケースが大半であるため、国土交通省に改善を求めたの由。記事によると、陥没につながる路面下の空洞を発見するため、国や自治体は毎年、多額の費用を投じて調査会社にレーダーで地中を探査する業務を委託しており、検査院が、国の10機関、13道府県、47市区町の計70機関が2016年度と17年度に実施した空洞調査の状況を検査し、費用の負担や空洞発生の原因などについて調べたところ、154件の調査業務のうち、106件で1309カ所の空洞が見付かり、このうち481カ所は原因を特定できたとのこと。そのうち、道路下の占用物に起因するものは193カ所になっていたとか。

 会計検査院サイトでは、「一般国道等の路面下空洞対策に係る費用の負担について」(PDF形式:298KB)会計検査院法第36条の規定による意見表示を10月17日に行ったことを発表している。

36条行使に当たっては対象を取り上げた背景を説明する必要がある

 日経サイトは10月22日に「架空の納品検査書5件作成 厚生労働省、検査院調査で判明」を掲出し、25~29年度に厚生労働省が外部業者に発注したデータ入力業務94件のうち5件で、期限内に納品されていないのに同省側が「納品された」との架空の書類を作成し、代金計約1685万円を支払っていたと報じる。会計検査院の調査で分かったもので、検査院は同省に契約事務の適正化を求めたとのこと。記事によると、日本年金機構が情報処理会社「SAY企画」(東京・豊島)に委託したデータ入力業務にミスが相次ぎ、年金の過少支給が生じた問題を受け、検査院が厚労省の契約事務の実態について、SAY企画や同業者らに発注した94件を対象に調べたところ、5件で検査担当の同省職員が納品前に虚偽の納品検査書を作成していたとの由。実際の納品は数週間~半年後だったとか。また、SAY企画が同省から委託を受けた業務の一部を下請けに出す際、必要な同省への申請手続きが行われていないケースも25~27年度に計4件(総額約2億2000万円)あったとか。いずれも海外業者に再委託しており、検査院は「機密保持の観点からも適切ではない」と指摘したとのこと。同省監査指導室は「事実関係を確認し、職員の処分も含め厳正に対処するとともに、再発防止に努めたい」としていると記事は伝える。

 会計検査院サイトは、本件について「会計検査院法第34条の規定による処置要求及び同法第36条の規定による処置要求」として掲出している。日経の記事では、検査の背景として「……問題を受け」との記述があるが、発表された本文(PDF形式:409KB)には、問題の記述はあるものの、「問題を受け」などといった記述はない。このため、サイトの発表文は「会計検査院は、合規性等の観点から、厚生労働本省が締結したデータ入力業務等の請負契約等について、会計事務は会計法令等に従って適正に行われているか、契約は契約書、仕様書等どおりに適切に履行されているか、厚生労働省が実施することとしている再発防止策は十分なものとなっているかなどに着眼して検査しました。」という、これだけでは意味不明なものになっている。前段の「会計事務は会計法令等に従って適正に行われているか、契約は契約書、仕様書等どおりに適切に履行されているか、」は常時行っていることであろうし、唐突に再発防止策といわれても意味不明である。

商工中金の危機対応融資

 日経サイトが10月4日に掲出した「商工中金の危機対応融資、所管省庁の承認手続きに問題 会計検査院」は、会計検査院が4日、政府系金融機関、商工組合中央金庫(商工中金)への検査結果を発表したと報じる。同金庫は災害や経済の急変に対処する公的な「危機対応融資」で組織的な不正が29年に判明していており、中小企業庁など所管省庁が十分に調査せずに、融資を認めていたと指摘していて、制度を担う省庁のずさんな対応も浮き彫りになったと記事は評する。商工中金では、税金を原資とする危機対応融資で不正が明らかになっており、これを受け会計検査院が検査していたもので、商工中金は国の危機対応融資の対象になるように、取引先の売上高や純利益の数字などを書き換え、経営悪化で資金が必要なように見せかける不正を全国の支店で繰り返したとのこと。危機対応融資は所管省庁(経済産業省=中企庁、財務省、農林水産省)が大災害や急激な円高などの経営環境の変化を「危機」と認定し、資金繰りが厳しくなった企業に低利・長期で貸し出す公的な制度で、所管省庁が一般の金融機関にとって通常の条件で融資することが難しい状況になったと判断すれば、使えるようになるが、検査結果によると7件あった危機認定のうち、1件を除いて融資が難しいかどうか一般の金融機関への聞き取り調査をしておらず、「可能な限り調査をしたうえで的確に判断する」ように求めたとの由。会計検査院は533の金融機関に危機対応融資に関するアンケート調査も実施しており、この融資のあり方を聞いたところ「見直したうえで存続すべきだ」との回答が54%で最も多く、どのように見直すべきかとの質問には「危機事象の認定を厳格にする」との答えが83%で最多で、「廃止すべきだ」は9%にとどまったとのこと。

 記事がいう会計検査院の検査結果は、会計検査院のサイトに「会計検査院法第30条の2に基づく国会及び内閣への随時報告を行いました。「株式会社商工組合中央金庫における危機対応業務の実施状況等について」」として掲出されている。この検査結果について毎日新聞サイトは「商工中金不正 国の審査に不備複数 会計検査院が指摘」という記事を10月4日に掲出し、「政府系金融機関の商工中金で相次いだ不正の温床となった「危機対応融資」を巡り、国が融資要件の「民間の金融機関による通常の貸し付けが困難な状況」(危機事案)が生じているかを審査する際、民間の金融機関に聞き取りをしないまま認定したケースが複数あることが4日、会計検査院の調べで分かった」と報じている。
 平成20年度決算検査報告には、平成21年次の検査(20年10月から21年9月まで)において検査の対象とした会計として商工中金も記載されており、その注には「「商工組合中央金庫」は、従来国が資本金の2分の1以上を出資している団体であったが、平成20年10月1日に「株式会社商工組合中央金庫」へ転換する際、国の出資の一部が特別準備金に充てられたことに伴い、国が資本金の一部を出資している団体となった。」とある。

東京五輪の取組状況

 朝日新聞デジタルサイトが10月5日に掲出した「東京五輪、3兆円規模に? IOCでも「頭痛のタネ」」〔田内康介、野村周平、前田大輔 編集委員・稲垣康介 高橋淳〕は、「国家的イベントの開催を支えるのに、どれほどの費用がかかるのか。」との書き出しで、4日に発表された会計検査院の調査結果などを合わせてみると、2年後の東京五輪・パラリンピックの関連経費は3兆円規模になると報じる。記事によると、会計検査院が各省庁に、東京五輪・パラリンピックに関連した事業項目の提出を求めたところ、「道路輸送インフラの整備1389億円」、「競技力の向上456億円」、「大会運営に係るセキュリティーの確保69億円」など、その数は286に上ったという。招致前の25年1月に国際オリンピック委員会(IOC)に提出された立候補ファイルでは、大会経費は8299億円と試算されていたが、28年12月には約1兆5千億円と倍近くに膨らみ、29年12月時点では1兆3500億円となっているとの由。このうち国負担分は約1500億円で、検査院の今回の調査結果は、既にこの約5倍もの国費が五輪関係で支出されていたことを示していると記事は伝える。検査院は、国家的な事業の全体的な経費について「透明化」を求める必要がある、と強調し、大会推進本部事務局には「国民に周知し、理解を求めるため、行政経費によるものも含めて整理し、全体像を対外的に示すこと」を求めたとか。

 4日に発表された会計検査院の報告書とは、29年6月に参議院決算委員会で決定された会計検査要請に対する報告書「東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組状況等に関する会計検査の結果について」であり、会計検査院サイトで公表されている。この報告について産経ニュースサイトは「東京五輪・パラ経費3兆円超か 検査院指摘、国支出8011億円に膨らむ」という記事を10月4日に掲出し、「2020年東京五輪・パラリンピックをめぐり、会計検査院は4日、平成29年度までの5年間に国が支出した関連経費が約8011億円に上ったと明らかにし」、「これまで国の負担分は会場整備費を中心に1500億円としていたが、大きく上回っ」ていて、「検査院は30年度以降も多額の支出が見込まれるとしており、大会組織委員会と東京都が見込む事業費計2兆100億円を合わせると、経費の総額は3兆円を超える可能性が出てきた。」と伝えている。
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