賠償請求権放棄議決は合理的であれば有効

 NHKニュースが4月28日に掲出した「「不合理な議決ではない」住民の敗訴確定」は、住民訴訟で東京・檜原村の村長に命じられた賠償金を村議会が判決後に求めないと議決したことが妥当かどうか争われた裁判で「不合理な議決ではない」と住民の訴えを退けた判決が最高裁判所で確定したと報じる。東京・檜原村の村長は、村の元課長を嘱託員として再雇用したことを巡る住民訴訟の結果、支払った手当750万円余りを村に賠償するように命じられたが、この判決のあと、村議会が「賠償請求の権利を放棄する」という議決を行ったため、議決が妥当かどうかで再び裁判となっていたが、1審が「違法で無効だ」とし、2審が「全体の状況を考慮していて不合理な議決ではない。村の財政への影響も限られる」として議決を認めたため、住民側が上告していたとのこと。最高裁判所第1小法廷の横田尤孝裁判長は、28日までに上告を退ける決定をして住民側の訴えを退け、議決を認めた判決が確定したとのこと。住民訴訟で賠償を命じられた自治体のトップに、議会が支払いを求めないケースは各地で起きていて、最高裁は、おととし一定の条件をつけたうえで、請求権を放棄することを認める判断を示しているとの由。

滝川市の生活保護不正請求看過問題は控訴審で確定

 北海道新聞サイトが4月25日に掲出した「滝川保護費訴訟、1億3500万円請求命じる 前市長の責任は認めず、札幌高裁」は、滝川市が18~19年、市内の夫婦に生活保護費の介護タクシー代約2億3900万円をだまし取られた問題で、市民グループが前田康吉市長に対し、当時の市幹部5人に全額を賠償させるよう求めた住民訴訟の控訴審判決が25日、札幌高裁であり、裁判長は担当部門の責任者2人の賠償責任を認めた一審札幌地裁判決を変更し、担当者3人に計1億3500万円を請求するよう前田市長に命じたと報じる。田村弘前市長ら残る2人の責任は認めなかったとも。25年3月の一審判決は、5人のうち当時の福祉事務所長と福祉課長に総額9800万円を支払わせるよう前田市長に命じていたが、控訴審判決は福祉課長の後任者の責任も認め、賠償請求額を増額したとの由。
 北海道新聞サイトが5月10日に掲出した「北海道・滝川市、保護費訴訟で上告せず 損害賠償請求権を放棄へ」は、滝川市が巨額の生活保護費を元暴力団員の男と妻にだまし取られた問題をめぐる住民訴訟の控訴審判決で、元担当職員3人に約1億3500万円の損害賠償を請求するよう命じられた前田康吉市長が9日、最高裁に上告しないことを決めたと報じる。不正受給額の補填について市は「組織の責任」として、全職員の給与削減などで終えていることから、損害賠償請求権の放棄を検討すると記事は伝える。原告団も上告を見送るが、請求権放棄については「住民訴訟の意義を形骸化する」と反対しているとか。双方の上告見送りで判決は13日に確定する見通しで、市はこれを受けて6月までに市議会に請求権放棄の議案を提出するとみられると記事は伝える。前田市長は上告断念の理由について「(憲法解釈の誤りなど)民事訴訟法で定める上告理由が見いだせない」としているとのこと。

地方公務員の特殊勤務手当第2回

 日経サイトが4月23日に掲出した「地方公務員の二重払い手当36億円 会計検査院、11年度調べ」は、会計検査院が23日、23年度の地方公務員の特殊勤務手当などに関する実態調査をまとめたと報じる。15道府県と174市町村を調べたところ、給与などと重複する「二重払い」の手当が約36億円あり、21年に廃止された自宅所有者への住居手当も約125億円に上っているとか。国家公務員に認められない手当や特別休暇なども多く、検査院は必要性の検討や制度の見直しなどを求めていると記事は伝える。調査は16年度の実態を調べた前回調査(18年発表)に続き2回目で、特殊勤務手当の総額は約17%減の約570億円だったが、千葉県や福岡県など71自治体で前回より増えているとか。検査院は、基本給などと別に支給される特殊勤務手当について、(1)国家公務員にはない手当、(2)給与などと内容が重複する「二重払い」の手当、(3)日割りなどが適当なのに月額で支給される手当、に3分類し、(1)は約354億円と前回より22%増える一方、(2)が約36億円、(3)は約136億円でいずれも減少したとしているとか。「二重払い」では保健所の勤務医らに対し、給与とは別に「医師研究手当」を支給するケースなどが目立っているとのこと。自宅所有者への住居手当は、調査対象の自治体の約58%が23年度も存続させており、千葉県や大阪府など5府県では人事委員会が廃止勧告したにもかかわらず続けていたとか。

公表資料:地方財政計画及び地方公務員の特殊勤務手当等の状況について

金融庁の監査法人検査

 サンケイビズが4月5日に掲出した「大手監査法人4社に横断検査導入」は、金融庁の公認会計士・監査審査会が4日に発表した、監査法人に対する2014年度の検査方針について、上場企業100社以上を監査し、社内の監査担当者が1000人以上にのぼる大手4社を対象に横断的な定期検査を初めて同時に実施するのが柱となっており、減損や税効果会計などの会計処理をはじめ、海外にある子会社の監査担当者との連携、地方事務所のガバナンス(企業統治)といった業界に共通する重要課題をチェックすると報じる。オリンパスの巨額損失隠し事件など経営者による不正会計や、企業の海外進出に伴う監査内容の複雑・高度化に対応するもので、また従来は不定期だった準大手監査法人の定期検査も2~3年ごとに行うと記事は伝える。
ブログ内検索
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
リンク
監査関係ブログ
【】内はカテゴリー ↓トップはライブドアニュース
月別アーカイブ
RSSフィード
プロフィール

reticent_auditor

  • Author:reticent_auditor
  • 寡黙な監査人
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる