【英】BBC上級幹部の退職金を指摘

 ウォールストリートジャーナルが8月10日に掲出した「英警察、BBC役員の高額退職金問題を捜査」〔ロンドン〕は、英警察が9日、公共放送BBCの数年にわたる高額な役員退職金支払いが法令違反に当たるか捜査していることを明らかにしたと報じる。公共支出を監視する英会計検査院が7月、受信料で運営されるBBCが退職金支払いで内部規定に違反したと批判する報告書を発表したことから、捜査が開始されたとの由。ロンドン警視庁専門刑事部のマーク・ローリー警視監は、以前から高額報酬支払いが犯罪行為に当たらないか捜査するよう警察当局に連絡を取っていたウィルソン下院議員宛ての書簡の中で「現在、われわれの分析を補強する情報収集に当たっており、本格捜査に発展させるかいずれ決める」と伝えたとか。現在ニューヨーク・タイムズの社長兼最高経営責任者(CEO)のマーク・トンプソン氏はこうした報酬の支払いが承認された当時、BBCの最高責任者の会長であり、この捜査では対象となる可能性があると記事は伝える。トンプソン氏は議会から他の現、旧BBC役員とともに来月証言するよう求められているが、9日、コメント要請に応じなかったとか。会計検査院の調べによると、2012年3月までの8年間にBBCは退職金として6000万ポンド(約90億円)を支払い、その内2500万ポンドが退職した150人の上級幹部の手に渡っており、12年12月までの3年間では退職役職者の4分の1以上が、契約上の規定を超える退職金が支払われ、受信料の100万ポンドがそれに充当されたとのこと。BBC広報担当者は声明で、会計検査院が「BBCの退職金調査をした際には犯罪行為の証拠は何も見つからなかった」とし、また、警察当局からはまだ何の接触もないことを明らかにしたとか。BBCの経営機関であるBBCトラストは、会計検査院が7月に報告を発表した際、調査内容は「大変懸念される」としていたが、BBCトラストからは、今のところコメントは得られていないと記事は伝える。

【中】低所得者向け住宅建設事業に関する指摘

 MSN産経ニュース国際ページが8月9日に掲出した「中国で予算不正流用910億円 低所得者向け住宅建設費で、不正入居も横行」〔共同〕は、中国会計検査署は9日、政府が進めている低所得者向けの住宅建設事業で2012年に計約58億元(約910億円)が流用されていたと発表したと報じる。不正の横行を受け、会計検査署は事業を行っている地方政府に改善措置を促したと記事は伝える。流用があったのは、住宅価格高騰への不満が高まったことを受け、低所得者を対象とした賃貸住宅などを建設する事業で、不正は全国の約360の事業で見つかり、建設資金が融資の返済や投資などに充てられていたとのこと。12年には事業を通じて954万世帯に住宅が提供されたが、このうち11万世帯が条件を満たさないのに不正に入居したり、家賃補助を受け取ったりしていたことも同署の調査で分かったとか。

河戸院長が就任

 読売サイトが8月8日に掲出した「会計検査院長に河戸光彦検査官」は、政府が8日午前の閣議で、会計検査院長に河戸光彦検査官を充てる人事を決定したと報じる。山浦久司前院長の後任検査官の人事案が今年3月に参院で不同意とされたため、山浦前院長が5月に定年退官した後、院長も空席になっていたが、1日に新検査官が就任しており、検査官3人の互選で、河戸氏を新院長に選んだと記事は伝える。河戸光彦氏(かわと・てるひこ)は昭和51年東大法卒の検査官で、山口県出身、59歳とか。

公表資料:8月8日、河戸光彦検査官が会計検査院長に就任しました。

企業内託児所の助成の審査が不十分

 日経サイトが7月30日に掲出した「企業内保育所、81施設が休廃止 会計検査院調べ」は、企業が社員のために設ける「企業内保育所」について、23年度までに国が助成金を出して設置された720件のうち、1割強にあたる81件の施設がすでに休廃止していることが会計検査院の調べで分かったと報じる。検査院は設置計画の事前審査が不十分だったとして、厚生労働省に対して改善を求めたとのこと。企業内保育所は、乳幼児の定員が10人以上などの施設を対象に、5年度から助成が始まっており、申請時に、運営開始から5年間の利用見込み数などの計画書を労働局に提出し、審査で適切と認められれば助成金が支給されるが、検査院によると、昨年9月末時点で、東日本大震災の影響によるものを除き、全国51施設が廃止され、30施設が休止されていたとのこと。休廃止した81施設の助成額は合計8億3790万円で、うち26施設は助成金が支給される5年内に、12施設は支給が終わって1年未満に休廃止していたとのこと。最短で運営開始から1年半で廃止したケースがあったとも。検査院が労働局の審査状況を調べたところ、定員10人以上の要件を満たすかを形式的に確認していただけで、検査院は、(1)審査時に定員の積算根拠資料や財務関係書類を提出させる、(2)休止時は再開計画を提出させ取り組み状況を把握する、ことを厚労省に求めたと記事は伝える。厚労省は「会計検査院の処置要求に対して適切に対応する」(雇用均等・児童家庭局)とコメントしており、休止時に再開計画を提出させるなどの対応は、今年5月から始めているとのこと。

公表資料:事業所内に設置される保育施設に係る計画の審査等について

アンケート結果で報告書

 時事ドットコムが7月29日に掲出した「「入札不調」対策浸透せず=被災3県、認知度低く-会計検査院」は、東日本大震災の被災地で、人手や資材が足りないため公共工事の入札が成立しない「入札不調」が相次いでいる問題で、会計検査院が岩手、宮城、福島3県の建設業者を対象に政府が打ち出した8項目の対策について調査したところ、いずれも浸透しておらず、うち3項目は認知度が半数以下にとどまったと報じる。調査は今年4月、3県の1500社を対象に実施したもので、うち927社から回答があり、検査院によると、建設資材の遠隔地からの調達に伴う補助について「よく知っている」「少しは知っている」は合わせて46.3%で、被災地以外から来た作業員の宿泊費などの補助も、認知していた業者は49.7%にとどまったとか。技術者不足を補うため、被災地以外の業者が地元業者とJV(共同企業体)をつくり入札に参加する「復興JV」制度は、認知度が7割を超えたが評価する声は少なく、「効果がある」「やや効果がある」は約4割にとどまっており、理由として「自社から技術者を出さざるを得ず、単独受注と変わらない」が最も多かったとか。

公表資料:会計検査院法第30条の2に基づく国会及び内閣への随時報告

債務に関する計算書の作成ミスを指摘

 日経サイトが7月30日に掲出した「国の決算書類、誤り125件 会計検査院が財務省に改善求める」は、21~23年度の国の決算書に添付する「債務に関する計算書」に計125件の誤りがあったとして、会計検査院が29日、財務省に改善と再発防止を求めたと報じる。各府省の担当者がシステム入力する際、漏れがあったとの由。誤りは財務省や内閣府、外務省など11府省分で、債務額の過大計上が112件で101億1953万円、過少計上が13件で53億4557万円だったとか。債務に関する計算書は、将来民間企業に支払うべき金額を載せていると記事は伝えるが、別に民間企業に限定されるわけではない。記事は「翌々年度以降の予算編成に用いるが、検査院は「誤りによる実害はなかった」としている」とも伝えている。

公表資料:会計検査院法第30条の2に基づく国会及び内閣への随時報告

 内容的に内部検討をたび重ねてきたと思われる。新検査官就任前に決着を付けるべき事案。

柳麻里検査官は小林麻里氏

 毎日jpが7月30日に掲出した「会計検査院:初の女性検査官」は、政府が30日の閣議で、5月に退任した山浦久司・会計検査院長の後任の検査官に、柳麻理・早稲田大大学院教授を任命したと報じる。女性が検査官になるのは初めてで、新院長は今後、検査官3人の互選で選ばれると記事は伝える。柳麻理氏(やなぎ・まり)は早大大学院修了で東京富士大教授など歴任しており、58歳で北海道出身とのこと。

 公会計研究分野で著名な小林麻里氏と同一人物の模様。

公表資料:8月1日、新検査官に柳麻理(通称:小林麻理)元早稲田大学大学院政治学研究科教授が就任しました。

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【中】国務院の要請で政府債務の監査を開始

 世界経済の大きなリスクと一つとして中国地方政府の無統制な融資に基づく開発投資の破綻リスクが挙げられている中、ニューズウィーク日本版が7月29日に掲出した「中国が全政府債務を監査へ、システミックリスク懸念の可能性」〔北京 28日 ロイター〕は、中国国家審計署が、国務院の要請により全ての政府債務について監査を行うと報じた。ウェブサイトで簡単な1行文の声明として発表しており、これ以上の詳細は明らかにしていないが、人民日報は関係筋の話として、緊急の監査指令が26日に発せられ、今週にも監査が始まると報じたと記事は伝える。地方政府を中心とした債務水準の上昇によるシステミックリスク懸念を示している可能性があるとも記事は伝える。

市有地をスーパーに貸すのは目的外使用として監査請求

 毎日jp千葉ページが7月28日に掲出した「住民監査請求:市有地賃貸解消、監査委が棄却??浦安 /千葉」〔山縣章子〕は、浦安市の市有地をスーパーマーケットのために貸し出すのは目的外使用として、市内の商店主ら4人が仮契約解消を求めて起こした住民監査請求で、市監査委員が22日付けで請求を棄却したと報じる。請求では、市が旧市街地整備を目的に取得した土地を、ダイエーのスーパー営業のために貸し出すのは目的外使用で不当と主張していたが、市監査委員は、旧市街地整備事業が具体化しておらず土地利用は暫定的、▽スーパー以外にも保育施設などが計画される、などから、「土地利用は商業目的の店舗だけではないことは明らか」として棄却したとのこと。また、商店主側は「賃貸料が相場より安く、不当」などと主張したが、監査委員は料金は妥当と判断したとのこと。

公表資料:土地賃貸借契約について(PDF形式 686KB)

市長の訪米中止のキャンセル料は公費負担すべきでないとの請求

 毎日jpが7月19日に掲出した「橋下・大阪市長:訪米支出差し止め請求を却下 市監査委員」〔津久井達〕は、橋下徹大阪市長が従軍慰安婦を巡る発言の影響で訪米を中止したことに絡み、大阪市監査委員が、キャンセル料などを公費で支出しないよう求める住民監査請求5件をいずれも18日付けで却下したと19日に発表したと報じる。違法性について具体的な主張がなく、請求の要件を満たさないと判断したとの由。橋下市長は6月中旬に米サンフランシスコ市などを公務で視察する予定だったが、慰安婦発言を受けて同市幹部が訪問を拒絶する意向を非公式に伝達し、橋下市長は5月下旬に訪米断念を表明しており、飛行機代や宿泊費のキャンセル料は約69万円に上るとか。住民監査請求は、これについて「市民の利益に反する」などとして、訪米費用やキャンセル料を公費で出さないよう市民団体や個人が5~6月に行っていたとのこと。

公表資料:住民監査の実施状況

監査委員提出資料の数値を根拠なく修正

 西日本新聞サイト大分ページが7月24日に掲出した「日田市職員が出納資料改ざん 監査委員への提出書類」は、日田市が23日、会計課の50代の男性職員が、監査委員による出納検査の際、預金残高と市が作成した収支の集計表の残高に差額があったため、集計表の数値を改ざんし、監査委員に提出していたと発表したと報じる。会計処理システムへの入力ミスで、集計表の残額が多くなっていたため、通帳と一致するよう数字を不正に書き換えたとのこと。公金横領などの不正はないとか。市によると、男性職員は4月分の出納検査(5月28日)の際に、差額に気付いたが、原因を突き止めることができず、集計表を書き換えたとの由。職員は5月分の検査を前に、前月分の検査で改ざんしていたことを上司に報告したとのこと。市は、4月に3件の入力ミスを確認しており、「チェック態勢を強化し再発防止に努める。処分については適正に対応する」と謝罪したと記事は伝える。

 監査事前点検の弊害。

47都道府県でOB監査委員は27道府県のみだが政令市は8割

 西日本新聞サイトが7月15日に掲出した「九州6県OBが監査委員に天下り 3政令市も全て就任 是正進まず」は、全国の47都道府県のうち6割近い27道府県で、税金の無駄遣いをチェックする監査委員に、職員OBが「天下り」していることが西日本新聞の取材で分かったと報じる。九州7県は大分を除く6県でOBが就任していたとのこと。全国の20政令市でも8割で天下りが判明しており、総務省がOB起用の自粛を通知した18年以降も、是正が進んでいない実態が浮き彫りになったと記事は伝える。九州は政令市も福岡、北九州、熊本3市全てでOBが就任しているとか。
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