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リーマンの監査人を訴える動き

 WSJビジネスニュースが12月21日に掲出した「米司法長官がE&Y提訴、リーマン監査で不正行為=WSJ」〔ロンドン 20日 ロイター〕は、米ニューヨーク州のクオモ司法長官が、証券大手リーマン・ブラザーズの破たんをめぐり、会計監査を担当していた大手会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)に詐欺的行為があったとして、今週中にも同社を民事提訴する見通しとウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が20日報じたと伝える。WSJ紙が関係筋の話として伝えたところによると、司法当局はE&Yに対し、罰金などの罰則を科すことを視野に入れているとのこと。クオモ司法長官の事務所からのコメントは得られておらず、E&Yの広報担当者は、うわさにはコメントしないとした上で、リーマンの会計監査担当時は、当時の規則を適用しすべての基準を満たしていたとする、発表済みの声明の内容を繰り返したとか。
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連・単分離型でよいのではないか、との議論

 日経電子版が12月16日付け日経夕刊のコラム「十字路」として掲出した「国際会計基準導入論の課題」〔全国地方銀行協会常務理事 中川 洋〕は、企業会計審議会が国際会計基準(IFRS)導入の中間報告を出してから、年末で1年半になるが、国内でIFRS旋風が巻き起こっていた間に、海外情勢は大きく変化している、と説き起こす。記事によると、会計基準共通化のカギを握る米国だが、IFRS導入に積極的だったはずが、慎重姿勢に転じている、という。IFRSの組み入れを検討中だが、強制適用に一気に進む雰囲気は薄れてきたとのこと。他方、欧州連合(EU)も時価会計の分野を中心にIFRSと距離を置き始めており、日本が「バスに乗り遅れるな」とIFRS対応に拍車を掛ける情勢ではなくなったと説く。むしろ金融危機後の経過を踏まえ、日本に最適な戦略を検討し直す好機の到来かもしれないと記事は立論し、論点を提示する。記事によると、「まずはIFRSとわが国の会計基準のコンバージェンス(差異縮小)において、単体決算(個別財務諸表)をどう取り扱うか」が問題であり、元来、IFRSは連結決算を想定して作られており、独・仏などのEU主要国はそれを連結決算に用い、単体決算は自国基準という連・単分離型であるとか。ところが中間報告が唱えた「連結先行」論だと、日本はいずれ連・単一致となって、単体基準までもIFRSにさや寄せされるように受け取れるが、筆者に言わせると、税務や企業慣行と密接に関係する単体基準でIFRS色が強まることには、関係者の間で大きな抵抗感があるとのこと。このためか、IFRSの利益指標である「包括利益」の導入は、2011年3月期は連結基準に限られ、単体への適用はとりあえず見送られることになっており、もし今後、IFRS導入は連結基準限りと割り切るならば、経済界の不安が軽減される面もあるとか。

ASBJの12月16日の発表

 日経電子版が12月16日に掲出した「会計基準委、四半期開示で簡素化案 企業の負担軽減」は、日本の会計基準作りを担う企業会計基準委員会(ASBJ)が16日、四半期財務諸表の開示簡素化策の公開草案をまとめたとしてその内容を報じるもの。企業の開示負担軽減を目指すもので、第1、第3四半期のキャッシュフロー(CF)計算書の開示省略や、注記事項開示の一部緩和などがその内容となっており、2011年1月25日までコメントを募集し、11年4~6月期決算からの適用を目指すと記事は伝える。草案では、投資家が推測しにくい減価償却費とのれん償却額を開示して簡易なキャッシュフロー計算書が再現できるようにすることを条件に、第1・第3四半期のキャッシュフロー計算書の開示を省略できるとしており、また、損益計算書はこれまで期首からの累計期間と、3カ月ごとの両方の開示を義務付けていたが、3カ月間ごとは、企業の任意でよいことにしているとか。また、これまで開示していたストックオプション関係など、財務諸表の一部の注記を削除できるとしているとのこと。ASBJは同日、リース会計の論点整理も公表しており、加えて、一部の日本基準と国際会計基準(IFRS)との共通化作業を年明け以降に先送りする方針も正式に発表しているとか。リース会計の論点整理では、8月に国際会計基準審議会(IASB)が公表した草案を基礎にして、日本の会計基準を作るための論点を提示しており、IASBの借手と貸手の会計処理の妥当性などへのコメントを求めていると記事は伝えるが、これは公表資料の誤読だろう。なお、ASBJのサイトでは四半期開示については公表議決されたことになっているが、公表リストにはない。

公表資料:公開草案「リース」に対するコメント
      プロジェクト計画表の更新について

IFRSに対する拒否反応

 ITproが12月10日に掲出した「「IFRSは理論面に問題、強制適用は不要」---シンクタンクの東京財団が提言」〔田中 淳=ITpro〕は、外交・経済関連のシンクタンクである東京財団が2010年12月9日、日本におけるIFRS(国際会計基準)の強制適用は不要であり、企業の自由意思による選択適用が適切であると主張する「日本のIFRS対応に関する提言」を公表したと報じる。提言をまとめた経済学者の岩井克人氏(東京財団主席研究員・東京大学名誉教授、写真)は「IFRSには様々な本質的欠陥がある。日本の会計基準より優れているとする考え方は捨てるべき」と話しているとか。同提言では、「資産・負債アプローチ」「公正価値」「原則主義(プリンシプル・ベース)」などの特徴を持つIFRSは理論面・実務面で欠陥があると指摘しており、特に問題視しているのが、資産評価のための公正価値(fair value)の考え方とか。IFRSが採っている資産・負債アプローチでは、資産をいかに正しく評価できるかがカギとなり、公正価値とは、(1)市場価格、(2)((1)が入手できない場合)類似した他の資産の市場価格、(3)((2)も存在しない場合)モデル市場価格(資産が生み出すキャッシュフローの現在割引価値を数学的に計算した価格)となるが、同提言では、(1)は市場価格自体が公正でない場合がある、(2)も公正でない場合があることに加えて恣意性が入り込む恐れがある、(3)はモデルによる将来予測は変動や誤差の可能性が高いと指摘。「適切な評価は困難」としているとか。さらに、そもそも公正価値の測定・評価による「将来キャッシュフローの予測の表示」は、投資家にとって本当に有用なのか、と疑問を呈しており、「投資家にとって必要な情報は、実現ベースの過去の結果。経営者が行う将来予測ではないのではないか」と同提言ではみているとのこと。原則主義については「会計処理が多様化し、結果として粉飾に近い形の会計処理が行われる可能性がある」と指摘し、ほかにIFRS導入コストが膨大である、税法との違いが大きいことから税路上の負担が増える、そもそも12年に判断し早ければ15年に開始というスケジュールに無理がある点などを挙げ、IFRS強制適用は不要であると結論づけているとの由。「選択適用にしても、IFRSが有用であれば自然に採用企業は増える」としているとか。岩井氏は経済学者の立場から「IFRSは経済学で言うと一周遅れの価値観に基づいている」とみており、「企業をどう捉えるかに関して、『市場の失敗』を補う存在とする考え方がある。本来なら市場だけで資源配分ができるはずだが、“仕方なく”企業が存在するとするものだ。この考え方はIFRSと親和性が高い。一方で、企業は経営資源・能力の集合体であるとする考え方がある。不確実性のなか、経営者がいかに他の人が取れないリスクを採って利益を出すかなどが重要になる。IFRSでは、こちらの側面は消されてしまう」と話しているとのこと。今回の提言は、岩井氏がリーダーを務める「会社の本質と資本主義の変質」プロジェクトが策定したが、同プロジェクトではこれまで「新時代の日本的雇用政策」「建築基準法改正」「敵対的買収ルール」に関する政策提言を発表しているとのこと。

 誰でもできることは専門的価値が少ない。専門家しかできないことが、専門的価値を生む。

年金会計などのコンバージェンスは年内決定を先送りの方向

 日本の会計基準作りを担う企業会計基準委員会と国際会計基準(IFRS)を作る国際会計基準審議会(IASB)は2011年6月をめどに主な会計基準の差異をなくすことで合意し、作業を進めているが、日経電子版が12月11日に掲出した「年金会計「共通化」年内見送り 会計基準委」は、年金会計などの共通化作業について年明け以降に先送りする方針と報じる。IASBでの議論が遅れており、日本での作業も影響を受けるためで、会社法などとの調整が必要とされる単体財務諸表を巡る議論が決着していないことも背景にあるとの由。会計基準委は今春、年金の積み立て不足を貸借対照表に一括計上する基準案を公表しており、12月中の最終決定を目指していて、実現すれば、年金会計の当初予定部分についてはIFRSとの共通化作業が終わる予定だったが、IASBが11月末、一部会計基準の見直し作業を先送りする計画を明らかにしていて、この結果、日本での最終決定も2011年1~3月期にずれ込む見通しとのこと。開発費の一部を資産に計上する「無形資産」の基準や、のれん代を償却せずに毎期減損が必要かどうかチェックする「企業結合」の基準についても、年内に予定していた公開草案の公表が年明けにずれ込む見通しだが、最終基準化のめどは11年4~6月期との従来計画を据え置くとのこと。

地方でも小規模監査法人は厳しくなる

 富山新聞サイト北陸ニュースページが12月10日に掲出した「明澄、東京の中堅と合併 監査法人、来年7月」は、明澄監査法人(金沢市)が来年7月、業界中堅の仰星監査法人(東京)と合併すると報じる。明澄は「北陸にはなかった中堅クラスの監査法人としての地位を確立し、3大監査法人と同様のサービス提供を実施していく」としていると記事は伝える。合併後の名称は「仰星監査法人」で事実上、吸収合併され、職員、顧客基盤は引き継がれるとのこと。明澄によると、北陸にある地場の監査法人は明澄を含めて二つであり、そのほかは新日本、あずさ、トーマツの3大監査法人で「中堅クラスがなく、顧客にとっては選択肢が少ない」(明澄の向山典佐理事長)とか。国際会計基準(IFRS)の導入や品質管理レベル向上などに対応するには、規模の小さい地場の監査法人では負担が大きく、人材確保、育成の面でも限界があり、また、不況の影響で顧客からの値下げ圧力が強まり、業界の環境は厳しさを増しているとのこと。こうした背景から、全国的には今後、地方の監査法人は再編に向かうとされており、明澄では、中央の監査法人と合併し生き残りと成長を目指すことにしたもので、監査業務のレベルアップや、人材育成での負担軽減、顧客基盤の拡大などが期待でき、向山理事長は「中央と地方の合併のモデルケースになる可能性がある」としているとか。明澄は1987年設立で、金沢のほか大阪にも事務所を置いており、役職員14人、顧客は14社でうち4社が上場企業とか。仰星は公認会計士77人含め社員は約150人、顧客は約180社で上場企業25社と取引があるとのこと。売り上げ規模は明澄が1億2千万円、仰星が15億円で、5年後には仰星として社員250人体制、売り上げ30億円以上を目指すとか。

自治体不正経理に関する調査結果

 読売が12月9日に掲出した「不正経理トップ神奈川、2位千葉…会計検査院」は、会計検査院が、不正経理に関して全国の自治体の自主調査の結果をまとめ、公表したと報じる。不正総額は111億1328万円に上ったとか。調査対象は47都道府県と、18政令指定都市の計65自治体であり、最も金額が多かったのは、32億9887万円の神奈川県で、これに21億1337万円の千葉県が続いるとのこと。検査院は20~22年、65自治体を調査し、いずれの自治体でも何らかの不正が見つかっており、検査院の指摘額は計約53億円だったが、自治体側で検査院が調べた国土交通省、農林水産省補助の事務費だけでなく、他の事業に対象を広げた結果、金額が2倍以上に膨らんでいるとの由。40自治体は、国からの補助金を返還するか、返還に向けた協議を行っており、今年7月末の時点で15億8706万円が国庫に戻っているとか。

公表資料:会計検査院法第30条の2に基づく国会及び内閣への随時報告 平成22年12月8日

桑名市監査委員が政務調査費で返還請求を勧告

 読売サイト三重ページが12月7日に掲出した「市議の旅費返還を勧告 桑名市監査委」は、観光旅行ともみられる旅費など政務調査費に不適切な支出があったとして、女性の桑名市議が21年度に同市議だった3人の政務調査費計約145万円の返還を求めていた住民監査請求について、桑名市監査委員が6日、水谷元市長に対し、1人の男性市議が使った旅費60万9235円を当時の会派に返還させるよう勧告をしたと報じる。ほかの2人を含む、コピーや郵送代などは違法な公金支出とは認められないと判断したとの由。

東証一部上場でも監査人を選任する資金がないことがある

 読売が11月19日に掲出した「「監査人選ぶ金ない」有価証券報告書を提出せず」は、有価証券報告書などを提出しなかったとして、証券取引等監視委員会が19日、金融商品取引法に基づき、東証1部上場だった不動産会社「ゼクス」(東京、6月に上場廃止)に対して、3999万円の課徴金を科すよう、金融庁に勧告したと報じる。有価証券報告書の不提出による勧告は初めてとか。監視委によると、同社が提出しなかったのは、今年5月期の有価証券報告書などで、同社は監視委に対して「監査人を選任する資金がない」と話しているとの由。
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