監査法人交代制はコストの方が大きい

 10月30日付け日経金融新聞5面に「監査法人の交代制、企業、コスト増を懸念――監査学会調べ、4大法人集中、選定難しく」〔中尚子〕の記事。
 記事は、日本監査研究学会(八田進二会長)が監査法人の交代制導入に関する調査結果を明らかにし、これによると、監査法人を一定期間で強制的に交代させる制度を導入した場合、「得られる効果よりもコスト負担の方が大きい」と考えている企業が多いと報じる。会計監査の透明性の向上につながるとして一部で検討されている監査法人の交代制だが、調査では変更に伴う負担増に対する企業の懸念が浮かび上がったとしていると記事は伝える。2003年の公認会計士法改正で、一定期間監査を担当した会計士個人が強制的に交代させられる制度が導入されているが、カネボウやライブドアなど粉飾事件の発覚が相次ぎ、自民党などからは会計士だけでなく監査法人も定期的に交代させるべきとの声が上がっているとか。日本監査研究学会が日本経済団体連合会の監査部会に所属する企業220社を対象に実施した調査(有効回答78社)によると、交代制の導入で「監査法人の独立性が高まる」と答えた企業は52%にのぼり、「変わらない」(29%)、「低下する」(0%)と回答した企業を上回り、一定の効果を期待する企業が多いことがわかったが、一方で、監査法人を選んだ初年度は監査人が事業内容を把握したり事業資産の総点検などが必要となるため、2年目以降に比べて一時的なコストがかかる可能性があると答えた企業は73%に達したとか。交代制が導入された場合、こうしたコスト増加分を吸収するために、監査法人が在任期間中に監査報酬を引き上げる可能性があるとみる企業も7割にのぼったとも。一般的に交代制の義務化では監査人の独立性と監査の品質が向上するというメリットが指摘されているが、コストがこうした便益を上回るだろうと答えた企業は69%に達したとのこと。監査法人の交代制度の導入を巡っては、新しい監査法人の選定も課題になりそうで、トーマツ、新日本、あずさ、みすず(旧中央青山)などの4大監査法人を選定している企業のうち、84%が4法人以外を選定することは考えられないと回答し、4大法人に業務が集中している状況で、定期的に新しい監査法人を選定することができるかは不透明と記事は伝える。新規に監査を引き受ける監査法人が担当企業の財務に精通するまでに要する期間は「2―3年」と答えた企業が51%と最も多く、その空白期間も問題だと指摘する声もあるとか。

りそなが繰延税金資産を5年分計上へ

 読売は10月27日に「りそな業績予想上積み 主因は繰り延べ税金資産」を配信。
 記事は、りそなホールディングスが26日、2006年9月中間連結決算の業績予想を上方修正し、税引き後利益を5月時点の予想から2850億円多い4500億円に引き上げると発表したと報じる。業績の回復を受け、「繰り延べ税金資産」の計上範囲を、従来の1年分から他の大手行並みの5年分に拡大できるようになったことが主因で、経常収益も当初予想より800億円多い5500億円、経常利益も250億円多い2000億円にそれぞれ修正したとのこと。会計ルールでは、銀行が不良債権処理のために貸し倒れ引当金を積んでも、実際の損失額が確定するまでは、税務上の損金と認められないが、このルールだけでは、銀行が不良債権処理を進めにくいため、損失額の確定に伴い税金の前払い分が戻ってくると想定して、この繰り延べ税金資産を自己資本に組み入れられる仕組みになっており、これは損益上は、「法人税等調整額」として計上され、利益の押し上げ要因となるものの、計上できる範囲に関しては、銀行の健全性に応じて差があり、りそなの場合、経営が悪化した03年に、監査法人が繰り延べ税金資産の計上額が過大と指摘し、自己資本不足に陥って実質国有化につながった経緯がある。りそなは、リストラを進めるなどして経営健全化を進めた結果、06年3月連結決算では2期連続の黒字となる3832億円の税引き後利益を計上し、約5年半ぶりの復配を果たしており、これを受け、監査法人が他行並みの計上を認めたことで、07年3月期の繰り延べ税金資産が2500億円を超える見込みとなったとか。これに伴い、自己資本比率も向上する効果が期待できるとも。今回の見直しは、りそなが再生に向かって進んでいることに、監査法人が「お墨付き」を与えた形だが、大手行が軒並み公的資金を完済する中で、りそなは2兆9000億円の公的資金を抱えたままで、今後は、返済の道筋を早期に示すことが求められそうと記事は評する。

「見せ金」で減船補償の助成を受ける

 東京新聞サイトは10月29日に「見せ金で2億円余不正受給 減船助成金、サバ漁団体」〔共同〕を掲出。
 記事は、水産資源の回復を目的とした国の減船施策で、漁業団体と船主が「見せ金」を使い、宮城県と千葉県で助成金計約2億5000万円を不正に受給していたことが会計検査院の調べで分かったと報じる。農水省は検査院の指摘を受け、助成金の返還を求める方針とか。団体は、農相の許可を受けて中部地方以北の太平洋でマサバ漁をする漁協でつくる「北部太平洋まき網漁協連合会」(東京都港区、川本省自会長)で、連合会は不正受給について「コメントできない」としていると記事は伝える。水産庁などによると、同海域のマサバ漁は昭和53年の147万トンをピークに激減し、最近は年間数万トン程度で、国などが資源回復計画を作成し、平成15年から減船を進めているとのこと。スクラップ処理される漁船の資産価値分の金額を、漁業を続ける「残存漁業者」と国が分担して船主に支払う仕組みで、漁業団体が総額の9分の5を残存漁業者から集めて国に申請し、国は資金を確認後、残り9分の4を船主に助成するが、検査院によると、連合会と船主は見せ金を使って国から助成金を引き出そうと計画し、昨17年に千葉県内の漁船の減船をめぐり、残存漁業者から集める代わりに船主が漁協から2億4000万円を借り入れ、連合会が助成を申請し、船主は助成金1億9000万円を合わせた4億3000万円をいったん受け取ってから、借り入れ分を返済しており、船主は残存漁業者から受け取るべき2億4000万円を放棄し、助成金だけを得た形になるとか。16年にも宮城県内の漁船の減船をめぐり、ほぼ同様の手口で6000万円の助成金が不正に引き出されていたとのこと。

長崎県の「差し替え」は包括外部監査で指摘されていた

 10月28日付け日本経済新聞西部夕刊20面に「長崎県で裏金疑惑実態解明知事が表明」の記事。
 記事は、長崎県の複数の部署で、事務用品の納入に際し業者に架空の請求書を出させる手口で「裏金」を捻出していた疑惑が浮上し、県が調査を始めているたと報じる。金子原二郎知事は緊急記者会見を行い、「内部調査と並行して外部委員会を立ち上げ、実態を明らかにする」と述べたとか。この手法は、少額の消耗品を複数納入したように業者に請求書を出させ、別の高額な備品を購入するもので、県は職員や90以上の業者からの聞き取り調査などを行っており、金子知事は「現時点では、私的に(流用)したとは聞いていない」と話したとのこと。裏金を納入業者へ預けていた疑惑が指摘されていることについては「調査したい」と述べたとか。この手法については12年の包括外部監査でも不適切な処理として指摘されており、県の関係機関に事務用品を納入している長崎市の業者は「県の複数の部署で、業者に架空の見積書を出させている」と話しているとか。

農業条件が不利な中山間地域の農家への交付金制度で逸脱事例あり

 10月29日付け日本経済新聞朝刊38面に「中山間地農家向け、2億円不正交付――検査院調査、「農地に自宅」など」の記事。
 記事は、平野部よりも農業条件が不利な中山間地域の農家への交付金制度で、16年度までの5年間に17道府県で計約2億円が不正に支払われていたことが、会計検査院の調べで分かったと報じる。農地内に自宅を建てたり、対象面積に墓地を含めたりしたケースなどが確認されたとか。検査院の指摘を受け、農林水産省は交付窓口の市町村に対し、交付に当たって現地の状況を確認するなどの改善を指示したとのこと。農水省などによると、中山間地域は国土の約7割を占め、農業のほかに洪水防止や景観保全などの役割もあるが、過疎や高齢化で同地域の農家が減り続けているため、国は12年度から交付金制度を始めており、これは、交付開始から5年以上農業を続けるのが条件で、農地面積や傾斜度などに応じて市町村が交付額を決めるとか。交付金は国が2分の1、都道府県と市町村が各4分の1を負担し、17年度の交付総額は502億円で、検査院が今回、24道府県の約5百市町村で実態を調査したところ、17道府県の61市町村で、交付金を受け取った後で農地内に自宅を建てたり、途中で農業を放棄したりした不正なケースが見つかったとのこと。市町村の処理をめぐっても、緩傾斜を急傾斜と扱ったりして交付金を過払いしていた例が判明したほか制度が対象としている農業振興地域以外の農地への交付もあったとか。

原発連絡網の一部が故障していた

 朝日は10月27日に「原発連絡網の一斉FAX機能の故障放置 保安院2年近く」を配信。
 記事は、経済産業省原子力安全・保安院と全国の原子力発電所などを結ぶ「緊急時連絡網システム」の一斉FAX機能が故障したままの状態で、2年近く放置されていたと報じる。保安院は故障時、機器をリースした電機大手の日立製作所側に知らせたが修理されなかったとか。原発事故など一刻を争うような緊急時に、迅速な連絡が滞りかねない恐れがあったと記事は伝える。故障は、会計検査院の検査で今年3月に判明したもので、原発施設内の事務所では一部の機器の保守・点検作業自体が行われていなかった疑いも発覚し、放置されていた間、システム全体で年間計約1700万円のリース料と保守・点検費用を支払い続けていて、検査院は計約600万円相当が「無駄払い」だったと指摘したとのこと。保安院によると、システムは、東京の保安院と全国17カ所の原発内にある同院の事務室や関連自治体など約50カ所とを専用回線で結び、原子力災害時の緊急連絡などに使うもので、電話・FAX機器のリースに年約700万円、保守・点検費用として年約1000万円を日立に支払っているとか。故障したのは保安院から一斉にFAXを送る機能で、16年6月ごろ、故障を知らせるブザーが鳴っていたため、近くにいた職員が装置の電源を切り、システムの担当課に連絡し、同課は日立側に知らせたが、修理の依頼自体をせず、その後、担当職員が異動になったこともあり、放置されたとの由。FAX送信の機能を使う機会がほとんどなかったため、「誰も気づかなかった」とか。日立側もその後、3回前後保守・点検作業をしたが、問題の装置は点検しておらず、今年6月に修理したとか。また検査院の調べで、17の原発内にある事務所でも、FAXなどの機器の大半について、保守・点検作業が少なくとも5年以上されていなかった疑いがあることが判明し、停電時に機器を使えるようにする蓄電池も取り換えられておらず、消耗していたとのこと。検査院の指摘を受けた保安院は、日立からリース代と保守・点検費用の一部を返還させることにしているとか。記事は、原子力安全・保安院の話として、「当院内部で故障の情報が共有されないなど、連絡体制に問題があった。ただ、日立側の体制にも不備があったのではないか。今後は書類を付け合わせるなど、基本的な作業を徹底したい。」との趣旨を、また、日立製作所広報部の話として「原子力安全・保安院の調査が終わるまで詳細はコメントできない。必要なメンテナンスを怠るなど、契約違反があったものについては返還するつもりだ。」との趣旨を伝えている。

財務諸表の監査における不正への対応

 10月26日付け日経金融新聞10面に「会計士協、不正発見で新指針――「抜き打ち監査」も奨励」の記事。
 記事は、日本公認会計士協会が会計監査で粉飾決算など不正を見抜く力を高めるため、監査の新たな実務指針を決め、会計士が「職業的懐疑心」を持つ重要性を明示したほか、会社側に予告せずに監査する必要性なども盛り込んだと報じる。3月期決算企業で2008年3月期の監査から適用するとのこと。公表したのは監査基準委員会報告書第35号「財務諸表の監査における不正への対応」と題する実務指針で、過去の経験から経営者らの誠実さが分かっていても、粉飾決算が行われる可能性を認識し、「監査の全過程を通じて、職業的懐疑心を保持しなければならない」としたとか。企業側に監査手続きに熟知した従業員らがいる場合は、通常は選ばない勘定残高の実証手続をしたり、予告無しに特定の事業所の棚卸しに立ち会うなど、抜き打ち検査的な監査の必要性も強調したとか。

公表資料:監査基準委員会報告書第35号「財務諸表の監査における不正への対応」の公表について

岐阜県が監察機能、オンブズ機能、内部統制評価機能を持たせる組織を設置する方向

 中日新聞サイト岐阜版は10月25日に「独自調査権認める 裏金問題「県政監視委」」〔石川浩〕を掲出。
 記事は、岐阜県庁の裏金問題で、県が、再発防止策として、県民サイドから県政をチェックする「県政監視委員会」の原案をまとめたと報じる。4つの機能を持たせ、事業や公金支出について独自の調査を認め、県民からの苦情や職員の不正行為通報に基づく調査もするとのこと。県によると、行政監視組織は北海道や宮城県など6道県にあるが、独自調査権を持たせるのは都道府県初とか。11月にも発足させると記事は伝える。原案によると、監視委の機能として「事務事業・支出」、県民からの「苦情対応」、県職員の「不正行為」を監視する3つの監察機能と、「法令順守(コンプライアンス)」の評価機能を持たせ、事業や公金支出の調査では、独自調査を行う場合は全体会議で決定し、県の包括外部監査人とも協議しながら進め、県民通報などに基づく現地調査も実施して、必要に応じて県に対し勧告や助言を行うとのこと。メンバーは4人とし、3人は法律や会計などの専門家を想定、1人は県民から公募し、必要に応じ2人程度の専門調査員も配置するとか。今後の人選は「市民感覚を重視する」としたとのこと。一方、裏金づくりの温床になった職員旅費のうち、宿泊費の精算は、領収書の提出を義務づけることにし、宿泊費を現行の定額制から実費精算制に移行させる考えとか。県職員組合との関係見直しでは、管理職(非組合員)の「寄付制度」を11月から自粛するとのこと。県職員が組合活動に専従する「専従休職許可」の見直しも打ち出し、人数や期間を再検討するとか。

奈良市の病休問題を外部監査は指摘していた

 テレビユー福島サイトは10月25日に「病欠職員の部署、外部監査で指摘」を掲出。
 記事は、奈良市の職員が病気を理由に5年間に8日しか出勤していなかった問題で、問題の職員が所属している奈良市環境清美部について、4年前の外部監査が、ほかの部局と比べて病気休職している職員の数が高いと指摘していたと報じる。報告書によると、市の職員が13年の1年間に病気を理由に休職したのべ日数が、環境清美部を除くほかの部局が1.3%だったのに対し、問題の職員が所属する環境清美部の収集課は9.3%で、およそ7倍の結果となっており、「長期療養制度などが病休を助長している可能性は否めない。制度上の問題として、病気休職の取得日数に制限を設けることや国の制度などを参考にし、改善に向けて早急に着手する必要がある」(当時の監査報告書)と指摘していたとか。この夏には、収集課の職員が8月から9月にかけて集中的に夏期休暇をとり、ゴミ収集が課の職員だけではできない異常事態に追い込まれ、市はやむなく、管理職300人を集めてごみ収集を行ったとのこと。

函館中央署と倶知安署元会計職員の不正行為による損害額

 北海道新聞サイトは10月25日に「道警職員横領 損害は2487万円 道監査委員が認定」を掲出。
 記事は、道監査委員が、函館中央署と倶知安署元会計職員による業務上横領、詐欺事件で、道の損害額が2487万円と認定するとした監査結果をまとめ、27日に知事に報告すると報じる。道は元会計職員が既に返還した分を除く2223万円について、地方自治法に基づく賠償命令を行うと記事は伝える。今回の監査は、高橋はるみ知事が道の損害額を確定するために請求していたもので、監査委員は、道警が一連の不正を長期にわたって発見できなかったことは極めて遺憾とする意見を付けたとのこと。

雇用安定・創出対策協議会に対する委託費の不正経理

 読売は10月25日に「労働局不正で委託費水増しも、関連35団体で7千万円」を配信。
 記事は、厚生労働省の労働局を巡る不正経理問題で、労働局の関連団体に対する国の委託費でも、架空伝票による水増しなどの不正があったことが、会計検査院の調べで新たにわかったと報じる。関連団体はすでに解散しているが、不正は、神奈川、愛知、和歌山、奈良などの労働局内に事務局があった35団体で計約7000万円に上るとみられるとか。委託費に絡んでは一昨年、広島、兵庫労働局の職員が着服する事件が起きており、不正の温床となった同じ構図が広がっていたことを示していると記事は伝える。この団体は、「雇用安定・創出対策協議会」などの名称で都道府県ごとに設置されていた任意団体で、労働局職員のほか、事業主団体や労働団体の役員、有識者らで構成され、主に、国の委託事業を行うための受け皿となっていたが、不正に使われていたのは、11~12年度、各協議会が国から委託を受けた「雇用安定・創出対策事業」と「緊急地域就職促進プロジェクト」の2事業の委託費(全国で計161億円)の一部で、全国35の協議会で見つかったとのこと。架空の伝票で物品を購入したことにしたり、カラ出張やカラ雇用で委託事業にかかった費用を水増ししたりする手口で、協議会の委託業務と関係のない労働局の懇親会費やタクシー券代、労働局の備品や事務用品購入費などに充てていたとか。不正が1000万円を超えるケースもあったとも。協議会事務局を兼務した労働局職員が、委託費を労働局の予算同然に扱っていたことが、不正の背景にありそうで、協議会は、12年4月に国の労働基準局と都道府県の職業安定部局が統合するまで各県庁に置かれ、その後、労働局内に移ったが、同年度で解散したとの由。広島、兵庫労働局では、協議会事務局長を兼務していた職員らが委託費で裏金を作り、一部を着服するなどして逮捕されており、両局分を含め、委託費絡みの不正は計約1億1000万円に上ったとのこと。

NAOに対して皇太子の課税問題の調査要請

 Fuji Sankei Business i サイトは10月26日に「チャールズ皇太子、数億円の課税逃れか」〔ロンドン 時事〕を掲出し、24日付の英夕刊紙イブニング・スタンダードが、同国下院公共会計委員会が会計検査院に対し、チャールズ皇太子が数百万ポンド(数億円)規模の課税逃れをしている可能性があるとして調査を要請したと報じたと伝える。

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四半期決算会計ルール案が固まる

 10月25日付け日本経済新聞朝刊1面に「四半期決算会計ルール案、事業別損益も開示、2009年3月期から義務付け」の記事。
 記事は、日本の会計基準を決める企業会計基準委員会が24日、上場企業の四半期決算での会計ルール案を固めたと報じる。損益、資産・負債、現金収支(キャッシュフロー)の基本的な項目に加え、事業部門別の売り上げや損益も開示し、発行したストックオプション(株式購入権)の概要や経営上の重大なリスクの開示も義務付けるとのこと。2009年3月期から適用するとか。今後、会計基準委は四半期会計基準の公開草案を近く一般に公表し、意見を募り、06年度中をメドに最終決定する見通しと記事は伝える。上場企業は証券取引所の要請ですでに四半期の業績を開示しているが、現行は会計基準がなく、企業によってその開示内容は異なっており、今年6月に金融商品取引法が成立し四半期決算が義務付けられたことに対応して、会計基準委が四半期決算の具体的な会計基準の検討を進めてきたところで、損益計算書と事業別や地域別などのセグメント情報では、四半期ごとの「3カ月単位」と期初からの「累計」の開示が求められており、ストックオプションは付与対象や数、付与日や権利確定条件なども記載し、「継続企業の前提」(ゴーイングコンサーン)に重要な疑いが生じた場合の注記も義務付けられるとのこと。迅速な開示を促す観点から、固定資産の減価償却費の算定方法など一部の項目では簡便な会計処理を認め、会社法で義務付けられた、純資産の期中の変化を示す株主資本等変動計算書は開示しなくていいが、新株発行や自己株取得で株主資本が大きく変動した場合は理由などを記すとのこと。08年4月以降に始まる年度から適用されるとか。
 同紙19面の「四半期開示の義務付け――収益状況、より明確に、変更重なり企業に負担(解説)」は、企業会計基準委員会がまとめた四半期決算の会計基準では、事業別でも3カ月単位の損益開示を義務付けており、短期間での収益状況がより明確に開示され、投資家が四半期ごとの業績の変化に一層注目する可能性もあると評する。日本基準を採用する3月期決算企業の場合、3カ月単位の損益開示は第1四半期に当たる4―6月期のみで、7―9月期は開示せず4―9月期の累計を発表する企業が多かったが、事業別や地域別でも3カ月単位の損益状況が開示されることで、より詳細に経営成績を把握できるようになるとのこと。一方、企業側の負担についてみると、それぞれの四半期が終了した後、45日以内の開示という時間的制約があるうえ、四半期決算が義務付けられる2009年3月期は内部統制監査や海外子会社との会計基準の統一など、企業経理には重要な変更が重なっており、そのため経理システムの変更などを余儀なくされるため、3カ月単位の損益開示には一定期間の経過措置を求める声も上がっているとか。四半期の会計基準が固まったことで、今後は公認会計士による監査制度の整備に焦点が移るが、金融庁の企業会計審議会(長官の諮問機関)では現在、欧米が導入している半期や年度の監査よりも簡便的な「レビュー」方式を参考に議論を進めている状況。

説明できない支出は違法

 陸奥新報サイトは10月21日に「弘前市議政調費訴訟で返還請求命令 青森地裁、10人分「不適正支出」」を掲出。

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静岡市が普通調整交付金を3億円過大に受給

 Sankei Webサイトは10月22日に「国から3億、超過受領 健保調整交付金」を掲出。
 記事は、静岡市の平成15、16年度の国民健康保険会計で、国に申請する自治体ごとの格差を是正する「普通調整交付金」の数値を誤って申請していたため、同市が国から3億円以上多く交付金を受け取っていたことが、会計検査院の指摘で分かったと報じる。同市は国からの要請を受け次第、過剰に受け取った交付金を返還する方針とか。同市によると、平成15年に旧清水市と合併した際に、市民の保険証番号を6ケタから10ケタに変更してコンピューターに入力し、その際に、コンピューターのシステムに不具合が生じ、交付金の申請額の数値に誤りが生じた可能性があるとのこと。同市は数値の誤りに気づかず、15年度に16億7700万円、16年度に16億8800万円の交付額を国に申請し、誤った額の交付金を受け取っていたとか。同市は今年2月に会計検査院から指摘を受け、正しい数値を算出して国に報告したとの由。

4大監査法人が育児支援制度を強化

 10月24日付け日経金融新聞1面に「4大監査法人、育児支援を拡充、短時間勤務延長や補助制」の記事。
 記事は、新日本など4大監査法人が育児支援制度を拡充していると報じる。新日本やみすずは短時間勤務制度などの適用期間を厚生労働省が定める規定の3歳から延長しており、あずさやトーマツも期間延長や内容拡充を検討するとのこと。繁忙期の会計士業務は残業などが重なり育児との両立が難しいため、雇用環境を改善し人材確保につなげると記事は伝える。新日本は8月から、(1)残業や休日出勤の無い所定労働時間勤務、(2)一日最低5時間とする短時間勤務、(3)週4日勤務、の三つの制度を導入し、適用期間も子供が小学校入学前から小学校6年生に延ばしたとか。ベビーシッターの利用料補助制度も始め、法人・個人契約を問わず、利用料の3分の1を会社が負担するとのこと。みすずは11月をメドに支援制度の対象年齢を3歳から小学校3年生に引き上げ、週4日勤務や1日5時間半とする短時間勤務を選べるとか。トーマツは短時間勤務を最大で5年間適用できる制度を導入済みで、あずさも小学校入学前までを対象に週2日を限度に勤務日を免除したり、労働時間を日2時間短縮できる制度を導入しており、両法人とも期間延長や内容拡充、新たな支援制度の導入なども検討しているとか。

他部署の電子データを使えば安上がり

 朝日は10月22日に「土地情報の電子化、1億1千万円ムダ使い 検査院指摘」を配信。
 記事は、土地の所在地や面積、所有者などが記載されている「地籍簿」の情報を電子化する際、事業主体の市町村が利用可能な電子データを活用しなかったため、15年度から3年間で約1億1000万円余計な費用がかかっていたことが、会計検査院の調べで分かったと報じる。費用の半額を国が負担しており、国庫ベースで約5700万円が節減できたとか。市町村は、一筆ごとの土地の所有者や地番、地目を調査し、境界や面積を測量して地籍簿を作成しており、これは土地登記簿の修正に利用されているほか、電子化すれば都市計画や公共工事、税務など幅広く利用でき、国の負担分を除いた費用は都道府県と市町村が折半しているとのこと。検査院が24都道府県の約200市町村について、既存の地籍簿を電子化する際にかかった費用を調べたところ、19都道県の約80市町村で、別の部署で地籍簿に利用できる情報を電子データとして管理していたとか。これらのデータを活用すれば、15~17年度に電子化にかかった費用約7億7000万円が約1億1000万円安くできたとのこと。指摘を受けた国土交通省は都道府県や市町村に対し、利用可能な電子データがある場合は関係部署と調整して経済的な積算にするよう求めたとか。

山形県が手当を是正

 Sankei Webサイトは10月20日に「早朝勤務手当を廃止へ 山形県知事、特殊手当見直しも」を配信。
 記事は、山形県の斎藤弘知事が19日、会計検査院から二重払いと指摘された地方公務員の特殊勤務手当などの廃止や見直しを進めていることを明らかにしたと報じる。県によると、不適切とされたのは県立病院などで支給される早朝勤務手当と、企業局水道事務所などが対象の特殊業務手当で、早朝勤務手当は来年4月からの廃止で職員組合と合意しており、特殊業務手当は支給方法の見直しを検討しているとのこと。早朝勤務手当は午前5時から6時に出勤した場合に支払い、1回350円で平成17年度は約460万円を支給しており、特殊業務手当は月1万600円で、17年度は1500万円余が支給されたとか。斎藤知事は「手当の見直しは県民の目線から考えるべきだ。その他に二重払いがないか検討の余地がある」としたと記事は伝える。

SAI職員の内部告発の司法判断が分かれる

 Innolife.netサイトは10月19日に「「内部告発」した元監査院職員、無罪」を掲出。

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【国防】放射性・核物質探知機の配備計画に問題

 秋田魁新報社サイトは10月19日に「核探知機の信頼性に疑問 テロ防止で、米政府監査院」〔ワシントン18日共同〕を掲出。

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監査作業の遅れで決算発表が遅れる事例

 10月19日付け日本経済新聞朝刊15面に「NEC、決算発表また遅れ――9月中間、来月中旬に、前期監査長引き」の記事。
 記事は、NECが9月中間決算の発表日を11月中旬に遅らせることを決めたと報じる。当初は今月26日の予定で、東京証券取引所にも通知していたとか。2006年3月期決算の監査作業が長引いており、米証券取引委員会(SEC)に前期の年次報告書をまだ提出できていないのが理由とのこと。年次報告書の提出が遅れていることは先月末に公表しており、同社を受け持つ米監査法人、アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)がIT(情報技術)関連の保守サービス事業に関連し、コスト計算を厳密に評価するためNECに追加の資料提供を求め、監査に時間がかかっているとか。NECは3月に全額出資子会社のNECエンジニアリング(東京・港)で架空取引が発覚し、過去5期分の連結財務諸表を訂正しており、その作業の影響で、今年は例年4月後半にしている通期決算の発表を5月中旬に遅らせたばかりとか。

地方自治体の特殊勤務手当と福利厚生事業

 Sankei Webサイトは10月19日に「地方公務員の特勤手当、2重払い117億円」を掲出。
 記事は、本来の業務を行いながら給与と重複して支給され「厚遇」との批判を浴びた地方自治体の特殊勤務手当について、会計検査院が15道府県と6政令指定都市、336市町村の平成16年度の支給実績を調査したところ、総額は計約117億円に上っていたと報じる。特殊勤務手当をめぐっては、総務省が15年度に都道府県と政令指定都市の支給状況を調べ、計約152億円分を「給与と重複していて検討を要する」として、全国の自治体に制度の見直しを指示しており、また、「厚遇批判」の高まりを背景にそれ以後、特殊勤務手当の一部について自治体が自主的に整理してはいるものの、検査院は「時代の変化を踏まえて見直し、住民の理解が得られるよう積極的な情報開示が必要」と指摘しているとのこと。検査院のまとめによると、今回調査対象とした自治体の手当ての総数は669で、担当職員が公共用地の取得や補償交渉に携わった場合の「用地交渉等手当」や、病院に勤める職員に対する「医療業務手当」などがあり、本来の業務でありながら、手当が上乗せされていたとのこと。農業試験場の職員が冬季に試験場で作業したときの「わさび栽培作業手当」というのもあったとか。検査院は重複支給以外にも、国家公務員に対しては存在しない手当や、日当で支給すべきなのに月額で一律に支給している手当が複数見つかったとして、これらの再検討が必要と指摘したとのこと。手当のほか、自治体職員の福利厚生事業への財政支出についても調査し、通常は職員と自治体が半分ずつ負担する健康保険料については、大阪、神戸など17市が6割以上を公的負担しており、冠婚葬祭やレクリエーションなどが目的の職員互助組合への支出は、大阪市が73億円、大阪府が50億円と、今回の調査対象とした自治体の中では突出して高かったとか。

政府系金融機関が積み立てている貸倒引当金の引き当て不足

 10月19日付け日本経済新聞朝刊5面に「政府系金融、引当不足1兆6000億円――2004年度決算で会計検査院検査」の記事。
 記事は、民営化などの改革を進めている九つの政府系金融機関が積み立てている貸倒引当金が、民間基準に換算すると16年度決算で1兆6236億円不足していると会計検査院が18日に公表したと報じる。今回の検査院検査は任意または国会の要請を受けたものなので、指摘された側に是正義務などは課されないが、民営化を控え、政府系金融機関は貸倒引当金の積み増しによる財務体質健全化を求める声が強まるのは確実で、また財政再建へ向けて、特別会計の統廃合や剰余金の有効活用が課題となりそうと記事は伝える。16年度決算で引当金の不足額が大きいのは、住宅金融公庫の5126億円と、中小企業金融公庫の4400億円で、いずれも貸出先の信用状況に応じて引き当てを積む民間基準を採用した場合の不足額であり、現在は年度末の貸出残高に応じて一定割合の貸倒引当金を積むだけだが、民営化をにらみ企業会計基準に沿って追加引き当てを求められる公算が大きいとか。住宅金融公庫は来年4月に独立行政法人化するため、企業会計基準に移行する見込みであり、中小公庫や国民生活金融公庫などが統合して20年10月に株式会社化するほか、日本政策投資銀行は株式会社に転換したうえで、民営化するとのこと。追加引き当てに伴う損失をどう穴埋めするかが今後の焦点で、剰余金があるのは政投銀など一部に限られ、剰余金で対応できない場合は政府の出資金を償却することも選択肢となるとか。ただ、国に損失が出る形になり、批判が出る可能性もあると記事は伝える。検査院は同日、公団や事業団などが独立行政法人に移行するのに伴い、16年度末までの4年間に約2兆4千億円の損失を出したことも明らかにしたとか。移行の際に時価会計を導入したためで、具体的には雇用・能力開発機構が16年3月に約1兆円の損失を計上し、15年4月に廃止となった基盤技術研究促進センターは赤字の累積により、2684億円も欠損金を処理したとのこと。

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産業投資特別会計の出資の焦げ付き

 毎日は10月18日に「産業投資特別会計:2879億円焦げ付き 会計検査院指摘」〔斎藤良太〕を配信。
 記事は、国が「産業投資特別会計(産投特会)」から公益法人に出資している2879億円が回収不能になり、回収不能になる恐れがある出資も2415億円あることが会計検査院の調べで分かったと報じる。昭和60年度から平成17年度までの21年間で、産投特会から各省庁の7公益法人に総額6348億円を出資しており、7法人はこれを原資に、民間企業と共同出資で研究開発会社を設立して、会社が得た特許料収入で出資金を回収する予定だったが、ほとんど収益を得られない会社が続出し、経済産業、総務両省の認可法人「基盤技術研究促進センター」は2684億円を回収できないまま15年に解散しており、ほかの2法人の出資先も事業清算などで出資金の一部が回収不能になり、計3法人で総額2879億円の損失が確定したとのこと。また、7法人のうち、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)など6法人が行った出資先の中でも、特許料収入による収益が少なく回収不能になる恐れがある出資金987億円、▽研究を継続しているが「注意が必要」1428億円、の計2415億円が回収不能になる恐れがあり、財務省などに対し、資金回収や今後の投資への注意を求めたと記事は伝える。

31特会で2兆4千億円が使途未定

 読売は10月18日に「31特別会計剰余金、2兆4千億円の活用方法定まらず」を配信。
 記事は、中央省庁の特別会計で、16年度決算時の剰余金のうち2兆4000億円が、活用方法が明確に定まらないまま保有されていることが会計検査院の調べでわかったと報じる。これまでにも、無駄や非効率性が問題視されている特別会計だが、再検討すべき金額が明らかにされたのは初めてで、検査院は、余剰分は一般会計へ繰り入れるなど、有効な活用方法を検討するよう求めていると記事は伝える。検査院は、国会からの要請を受け、各省庁が持つ31の特別会計について、16年度決算時点での状況を調べ、その結果、翌年度の歳入に繰り入れられたものの、当面の活用方法が不明確で、さらに次の年度も余った状態が続く可能性がある剰余金が判明したのは、20会計に上ったとか。こうした剰余金の最高額は、国民年金特会の約9800億円で、昭和63年3月までの任意加入者による積立金の運用益が多くを占めるが、配分方法が定まらず、保有し続ける状態になっているとのこと。このほか、電源開発促進対策(電源特会)は計1809億円で、電気料金から一定の収入がある一方で、原発など発電関連施設の建設が進まないため、恒常的に収入が支出を上回っているとか。農業経営基盤強化措置(農業経営特会)は、農地改良資金の貸し付け需要が激減しているため、807億円が余っているのが現状とのこと。一方、16年度までの過去3年間に、剰余金そのものが500億円以上で、しかも、その割合が30%を超えた状況が続いていたのは、農業経営特会(剰余金807億円)、電源特会(同2227億円)など6会計あったとか。

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金融庁による監査人処分の状況

 10月19日付け日経金融新聞11面に「会計士処分、累計109人――1948年の制度導入後、登録抹消は15人」の記事。
 記事は、金融庁が監査法人、公認会計士に対して発動した行政処分の件数をまとめたところによると、1948年に現在の会計士制度が導入されて以降、会計士の処分人数は今年9月までの累計で109人となっており、処分内容別でみると、最も重い登録抹消が15人(14%)、業務停止命令は81人(74%)と合計して約9割を占め、最も軽い戒告は13人(12%)にとどまっていると報じる。処分を受けた監査法人は1966年に制度ができて以降、10法人にのぼり、最も重い解散命令はゼロで、次に重い業務停止は今年7月に発動した中央青山監査法人を含む2法人、残る8法人は、最も軽い戒告にとどまっているとのこと。金融庁は旧大蔵省から分離・独立した2000年以降の行政処分の推移もまとめており、これによると、06年上半期に処分を受けた会計士は7人に上り、過去最多の9人に迫る勢いとか。今年上半期に処分を受けた監査法人は中央青山の1件だけだが、金融庁は処分に準じる業務改善指示を初めて出しており、これを受けたのは中央青山に加え、あずさ、新日本、トーマツの4大監査法人と記事は伝える。

林野庁所管法人に対する補助金・委託費の過大交付

 毎日は10月17日に「<林野庁所管法人>1億円過大に受給 国から5年間で」〔斎藤良太〕を配信。
 記事は、林野庁所管の社団法人「日本森林技術協会」が、海外の林業協力事業で勤務実態を上回る人件費などを国に請求し、補助金約7300万円を過大に受け取っていたことが会計検査院の調べで分かったと報じる。別の委託事業でも同様に過大受給していることも発覚し、13~17年度に過大に受給した補助金、委託費の総額は約1億円に上っていたとか。関係者によると、同協会は13~17年度に、国際林業協力事業の一環で「シベリア・極東地域森林・林業協力指針策定調査事業」など5事業について、国から総額約9億円の補助金を受けていたが、人件費は職員らが事業に従事した実績に基づき算定されるのに、同協会は別の業務に従事した日数も含めて算定しており、またコンピューターなどの運用経費も過大に算定していて、過大受給分は5年間で総額約7300万円分に上ったとのこと。さらに同協会は毎年、森林整備などの関連の調査業務約10件を林野庁から委託されているが、検査院が調査した結果、これらの業務費についても、13~17年度の人件費などで約3000万円分の過大受給が見つかったとか。

国税の徴収漏れ

 10月16日付け日本経済新聞夕刊22面に「国税徴収漏れ4億9000万円」の記事。
 記事は、全国110の税務署で、17年度までの6年間に計173件、総額4億9千万円の国税徴収漏れがあったことが会計検査院の調査で分かったと報じる。国税庁は指摘を受け、各税務署に徴収を指示したとか。内訳は、法人税が最多の1億8千万円(64件)で、次いで申告所得税1億5千万円(58件)、消費税7千万円(25件)などで、検査院は原因として、納税者に関する課税資料の収集、活用や、適用法令の検討が不十分などと指摘したとのこと。

生活保護費はもっと節減できる

 朝日は10月12日に「生活保護5億円、ムダ払い 医療費や年金受給資格者にも」を配信。
 記事は、「最後のセーフティーネット」と呼ばれる生活保護を受けている人の中に、本来なら公的年金を受け取れたり、通院医療費の給付を受けられたりする人が相当数含まれていることが、会計検査院の調べで分かったと報じる。全国で147万人超の受給者数の4%を検査院が抽出して調べただけでも、これらの制度を活用すれば約5億1000万円が節減できたとか。指摘を受けた厚生労働省は、事業主体の都道府県や市町村が公的年金や公費負担医療制度の活用状況を確実に把握するよう求める通知を出したとのこと。検査院は今回、20都道府県の145福祉事務所で、生活保護を受けている約6万4000人について個別に調査し、その結果、約380人が厚生年金や国民年金などを受給できる資格があり、また、約910人は「障害者自立支援法」に基づいて精神病の通院治療にかかった費用の95%が公費で賄われることが分かったとか。こうした人たちは、自らの受給資格や制度が利用できることに気づいておらず、その分余計に生活保護費が支給されていたとのこと。節減できた生活保護費は、公的年金制度を活用した場合は計3億4140万円、精神通院医療では1億7742万円とのこと。検査院の調査と並行して厚労省は今年3月、年金の受給が始まる直前の加入者に、受け取り開始の手続きに必要な請求書を送るサービスを活用するよう、都道府県などに通知し、さらに9月末、福祉事務所に公的年金や公費負担医療制度の活用状況把握のための調査を徹底するよう求めたとか。

堆肥化施設で設計ミス

 朝日は10月14日に「堆肥化施設で設計ミス、検査院指摘 糞尿の水分考慮せず」を配信。
 記事は、沖縄県沖縄市の堆肥化施設で構造設計ミスがあり、会計検査院が改善処置が必要と指摘していたと報じる。堆肥に使われる糞尿に含まれる水分の重さを想定していなかったためで、建物の柱にひびが入っていたとか。施設の事業費は約1億円で、施設側は追加で補強工事を施さざるを得なくなったとのこと。設計ミスがあったのは市の「美里酪農団地堆肥化施設」の発酵施設で、全国的にも例が少ない戻し堆肥と糞尿を混合・発酵させ、堆肥をつくる施設で、農林水産省の資源リサイクル畜産環境整備事業として15年に完成しており、事業費の60%が国費でまかなわれたとか。農水省によると、発酵施設は傾斜地に建てられたが、設計段階で糞尿に含まれる水分の重さを前提にした荷重計算をしておらず、施設の奥の方から堆肥がたまる仕組みのため、奥の方の床により多くの荷重がかかり、床を支える柱にひびが入っていたとのこと。検査院の指摘を受け、農水省などが調べたところ設計ミスが判明したとか。同省畜産振興課は「設計者らに堆肥の特性を説明していればよかったが残念。早急に補強工事をするよう、事業主体側に要請した」としているとか。
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