千葉市の課税処理問題の中間報告

 4月27日付け日本経済新聞地方経済面39面に「税滞納繰越額不一致問題、千葉市「05年度決算で処理」」の記事。
 記事は、千葉市の11―16年度の市税滞納繰越額が過少報告されていた問題について、26日の市議会総務委員会で税務部長が「17年度決算で滞納情報システムに記録されたデータと照合して処理する」と報告し、また、発表数字に不一致が生じた原因を税務部で調査し6月議会までに報告することを表明したと報じる。16年度の市税徴収率は公表済みの92.5%から88.3%に下方修正が必要になるとのこと。滞納繰越額の過少発表は、市が元千葉県議の税滞納を不正に免除していた問題に絡み、市民団体の請求で実施した外部監査で発覚したもので、3月30日に公表された監査報告では、滞納整理を行うオンラインシステムの数値に比べ、11年度から6年間の各年度で実際の繰越額が約69億―約82億円少なかったというもの。市は過去に手処理で集計した数値を財務会計システム稼働後も継続使用しており、不一致の大半は滞納データの保管期間を過ぎた10年度以前から引き継がれたとみられると記事は伝える。市は徴収率の水増しなど意図的な改ざんを否定する一方、過去に税務部に所属した職員らに聞き取り調査するなど原因究明に取り組むとのこと。

関連:千葉市の課税処理に関する個別外部監査結果

親会社と監査法人を一致させる流れ

 4月27日付け日本経済新聞朝刊14面に「監査法人を日立線が変更、中央青山から新日本」の記事。
 記事は、日立電線が、会計監査人を中央青山監査法人から新日本監査法人に変更すると26日に発表したと報じる。6月28日の株主総会で決議し、2007年3月期決算から変更する見通しで、変更理由を「効率的な監査を実施するため、親会社の日立製作所と同じ監査法人に会計監査人を合わせる」とのこと。

【最高裁】監査委員が対象を認識できればよい

 4月25日付け日本経済新聞夕刊19面に「羽村区画整理訴訟で最高裁、地裁に差し戻し」の記事。

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証券取引等監視委員会が意見書を提出

 朝日は4月21日に「粉飾決算、監査法人にも刑事罰を 証券監視委が建議」を配信。
 記事は、証券取引等監視委員会が21日、カネボウやライブドアの粉飾決算事件を踏まえ、不正にかかわった公認会計士個人だけでなく、所属監査法人に対しても刑事責任を問えるよう、必要な法改正を求める建議(意見書)を金融庁長官に提出したと報じる。金融庁は、26日に開く金融審議会(首相の諮問機関)で監査法人改革の論議を本格化する予定で、会計士と法人の「両罰規定」導入についても具体的な検討に入るとか。証券取引法では、粉飾決算をした上場会社や、不正に直接かかわった公認会計士個人には刑事罰を科す規定があるが、その会計士が所属する監査法人に対しては罰則規定がなく、カネボウやライブドアの事件でも、刑事責任を問われたのは会計士だけで、これらの事件で会計士を刑事告発した監視委は、「市場の信頼を取り戻す厳正な監査のためには、監査契約の当事者である監査法人にも、刑事責任を追及できるようにすべきだ」としているとのこと。これに対し、日本公認会計士協会は「監査法人は起訴されただけで決定的な打撃を受ける」(藤沼亜起会長)として、刑事罰導入には慎重な判断を求めているとか。監査法人は、一般企業の株主に当たる「社員」の幹部会計士が、民事上の無限連帯責任を負っており、このまま刑事罰(罰金刑)が導入されれば、会計士個人が、民事・刑事の両面で過大な負担を強いられることにもなりかねないため、監視委は意見書で、刑事罰導入とともに監査法人の民事・行政責任についても総合的に見直すよう求めたとのこと。金融庁は、監査法人に有限責任の組織形態も認める方向で検討を進めるとみられると記事は伝える。

監査法人社員の責任を有限化する方向

 朝日は4月21日に「会計士、有限責任に 監査法人へ刑事罰検討 政府・与党」を配信。
 記事は、企業の会計監査を担う監査法人の制度改革を検討している政府・与党が、幹部の公認会計士に無限連帯責任を負わせる現行制度を見直し、有限責任の組織形態を認める方針を固めたと報じる。一部会計士の不法行為で、直接は関係ない幹部会計士まで私財を失う可能性がある現制度は、監査法人の巨大化で現実にそぐわなくなったと判断したとのこと。ただ、企業会計をめぐる不祥事が相次ぐ中での責任軽減だけに、経営情報の開示を義務づけるほか、監査法人への刑事罰導入などの規制強化も併せて検討するとか。カネボウやライブドアの粉飾決算事件を踏まえ、金融庁は26日にも金融審議会(首相の諮問機関)を開き、監査法人改革の論点整理を始め、自民党も今月、企業会計小委員会を再開し、政府・与党で年内にも方向性を固めて、来年の公認会計士法などの改正を目指すと記事は伝える。66年にできた監査法人制度は、商法の合名会社の仕組みを準用し、一般企業の株主にあたる「社員」の幹部会計士が、監査法人に対して無限連帯責任を負っており、所属会計士が粉飾決算に加担するなどして、投資家らに対する賠償責任が生じた場合、監査法人の財産で支払いきれなければ、社員全員が私財で弁済することになる。国内の上場企業監査で8割以上を占めるトーマツ、中央青山、新日本、あずさの4大法人は、社員だけで数百人おり、日本公認会計士協会は「社員のリスクが大きすぎる」として有限責任化を求めていて、政府・与党内でも「互いに顔も知らない人同士の無限責任は、現実的でない」との意見が強まっているとのこと。

国際会計基準対応へ金融庁が懸念

 4月20日付け日経金融新聞1面に「会計基準統合、09年決着目標――金融庁、EUと協議へ、のれん代償却が焦点」〔玉木淳、近藤明日香〕の記事。
 記事は、日本の会計基準を使う企業が欧州でそのまま決算を開示できるようにするため、金融庁が2009年までに会計基準の統合問題を決着させる方向で欧州連合(EU)と協議に入ると伝える。欧州勢が主導する国際会計基準との溝が埋まらないままでは、日本企業の海外展開に支障が出かねが、金融庁は目標期限を決めることで、民間の調整作業を後押しすると記事は評する。EUの欧州委員会は域内で上場したり債券を発行する外国企業に対し、07年から決算情報の追加開示をするよう求めてきたが、米国と協議した結果、09年に延期する方針を固め、欧州基準の決算書を作るコスト増が必至と見られてきた日本企業は胸をなで下ろしているが、「相互承認」の実現を目指している米国と違って、決着のメドが立たない日本の状況に金融庁は不満を持っているとのこと。会計基準を作るのは民間組織の企業会計基準委員会(ASBJ)で、金融庁が01年に権限を移しており、金融庁は「ASBJがまず考え動く」(幹部)としているが、会計基準統合は欧米主導の外交戦の様相も強めているとか。こうした事態を受け、金融庁は新たな交渉方針をまとめる作業に入っており、浮上しているのが09年を目標に日本の会計基準とEUが採用する国際会計基準を統合させる案で、G7のような多国間交渉の場を活用する方法も模索しているとか。統合に向け最大の焦点となるのは、M&A(企業の合併・買収)会計基準で、ASBJが4月から新ルールを適用したばかりだが、国際会計基準を作る国際会計基準理事会(IASB)などが国際基準との違いを指摘しているとか。大きな違いはのれん代の償却方法で、日本はこれまで、一括償却も認めてきたが、新ルールでは複数年にかけた均等償却などを義務づけたものの、国際基準は価値が下がった場合のみ減損処理するルールで、企業合併時の資産査定についても、日本が簿価のまま合体できる「持ち分プーリング法」を一部認めているが、国際基準はこれを認めていないとか。国内関係団体との調整はこれからで、金融庁は日本の基準を国際標準と認めてもらうには、世界が求める水準まである程度、変更せざるを得ないとの立場で、同庁は会計基準を法律として手当てする際、場合によっては拒否権の発動も視野に、民間に対応を迫る考えとか。
 同面の「会計基準統合、09年決着目標――欧米の動きにらみ、国内の調整進める」は、日本の会計基準作りを担うASBJも、国際的な基準統一の流れを傍観してきたわけではない。05年からIASBと統合について協議してきており、今年3月には協議をさらに加速させると表明していて、着手しやすい項目から順次検討していた方式を改め、違いのある会計基準をより幅広く俎上(そじょう)に載せるアプローチへ切り替えたとか。国際基準と日本基準で違っている項目で、関連当事者の開示の範囲や、投資不動産の開示などについては、08年までに合意を目指すとして期限を切ったとか。ASBJが14日、企業の棚卸し資産の評価について、価値の下落分を損失として毎期の決算に反映させる「低価法」に一本化し、国際基準に合わせる方針を発表したのはこうした流れの一環とのこと。もっとも、会計基準の統合全体には決着のメドは立っておらず、ネックとなっているのはのれん代の償却だけではなく、何をどの段階で売上高に計上するかという「収益認識」などは、長期的な検討項目として後回しにしているとか。IASBと米国との同様の項目を巡るルール作りをにらみながら、日本も基準の整備を進めるという難しい作業を強いられると記事は評する。
 同面の「会計基準統合、09年決着目標――株価、国際的に見劣りも」〔編集委員 小平龍四郎〕は、昨年冬、IASBの人事と予算を握る財団評議会が一部のメンバーを入れ替える際、「中国は朱鎔基前首相を候補に立てるのではないか」との観測が一時浮上しており、ある国際派の会計士は「国際会計基準作りへの中国の熱意が伝わってきた」と振り返っているとか。日本の主張が国際会計の議論で受け入れられにくいのは、国際会計基準作りと一線を画す姿勢が根本的な原因であり、典型例はM&A(企業の合併・買収)に伴うのれん代の会計処理で、「毎期償却」の日本理論に理解を示す米欧勢もいるのに、日本の意見が通らないのは「日本は国際会計基準作りに本気でない」(IASB理事の一人)と思われているからと記事は評する。日立製作所など日本を代表する優良企業が、国際会計基準並みの開示を求められた場合のコストを減らすため、相次ぎ欧州市場の上場を取りやめており、欧州の投資家にとってはそうした動きも、日本がIASBと距離を置く姿勢と映っているとか。金融庁が会計統合の目標を打ちだそうとしているのは、日本の姿勢をアピールする狙いもあるようで、米欧だけでなく中国なども含めた会計統合が進むと、日本の財務諸表は国際的に孤立しかねず、それは日本企業に予想外のコストを負わせる可能性があると記事は評する。東芝陣営による米原子力発電大手、ウエスチングハウスの買収や、日本板硝子の英ピルキントン買収など、「内―外」型の企業買収が増えてきており、会計基準統合に背を向け続ければ、国内向けにはのれん代を償却した利益を開示し、海外での資金調達やIR(投資家向け広報)ではのれん代を償却しない利益を計算し直す必要に迫られかねないとか。また、日本基準を使っていると、株価が海外の同業より割安になったり調達コストが上がるといった光景も現実になりかねないと記事は伝える。

日銀が旅費を過払い

 毎日は4月20日に「出張過払い:会計検査院が日銀職員指摘 過去7年間調査へ」〔後藤逸郎〕を配信。
 記事は、日銀が航空機を利用した職員の国内出張で旅費の過払いを行い、会計検査院から指摘を受けていたと報じる。一部職員が格安航空券を利用しながら正規料金を受け取っていたとして、日銀は過去7年間の国内出張について職員約2000人の調査を始めたとのこと。総額は不明だが、出張1回当たりの過払いは1人数百円から数万円とみられ、日銀は過払いが確認された職員に返還を求める方針で、調査について午後発表するとのこと。会計検査院が昨秋から調査を実施し、日銀の福岡、北九州の支店で一部職員が国内出張の際に格安航空券を使用しながら、正規運賃の旅費を支給され、差額を受け取っていたことが分かったとのこと。日銀の旅費規定では国内線を使った出張は「実費精算」が原則だが、実際には正規運賃を支払い、精算の際に領収書や搭乗券の提出を求めていなかったとか。

警察学校助成金問題で埼玉県監査委員が監査を決定

 埼玉新聞のWEB埼玉は4月19日に「警察学校助成金問題 県警への監査決める 県監査委「調査は不十分」」を掲出。
 記事は、県警察学校の売店業者から学校側が売上金の一部を任意団体への助成金名目で受け取っていた問題で、県監査委員が18日、委員会を開き、監査委は県警からの調査報告を不十分として県警への監査を行うことを決めたと報じる。定例監査以外で監査が実施されるのは最近では例がないが、県警は「まだ調査が終わっていない状態での説明だった」としているとか。監査委員によると、この日の会議には委員の公認会計士2人と県議2人が出席し、県警会計課長や同課の監査室長らから内部調査の報告を約1時間10分にわたって受け、県警側は、業者が任意団体の校友会に寄付した経緯などの全体調査は終わっていないと伝えた上で、「校友会の経理に公金性はない。施設使用料の免除と校友会への寄付は結びつくものではない」と説明したが、報告を受けて監査委は「調査は不十分で、満足できない面があり、委員として状況などが十分に把握できなかった」として、県警に対する監査を実施することで意見が一致したとか。監査委は、特に校友会が業者から金銭の提供を受けていた経緯が明らかにされなかった点について、「校友会の構成員は県警職員であり、県民の理解を得ることは困難と考える」としたとのこと。監査委は県警の報告を詳細に調べて来月中旬をめどに監査を実施したいとしているとか。委員会後、坂本隆信代表監査委員は「県民の疑義に対して正当な答えを出したい」と述べ、県警会計課は「(監査委に報告を求められてから)時間が少なく、全体の調査が終わってない状態」としていると記事は伝える。

 

公売業務を忌避していた和歌山市を包括外部監査人が糾弾

 読売は4月19日に「公売わずらわしい、和歌山市が差し押さえ不動産放置」を配信。
 記事は、全国の中核市で16年度の市税収納率がワースト1の和歌山市が、滞納者の不動産を差し押さえながら、公売を1件も行わずに放置していたことが、市選任の公認会計士による包括外部監査でわかったと報じる。他市の大半は年間数十件の公売を実施しているが、和歌山市は「手続きが煩雑なので敬遠した」と弁明しており、監査人は「お役所気質がはびこっている」と怠慢ぶりを批判し、異例の改善指導をしたと記事は伝える。公認会計士が16年度の市税徴収事務を調査したところ、市税全体の収納率は87・3%(収納額約566億円)で、中核市平均の91・8%を4・5ポイントも下回っており、原因を分析すると、時効を迎えていない12年度以降の5年間に、市は計612人の滞納者から不動産を差し押さえているが、「仕事が増えるのがわずらわしい」などの理由で公売を全く行っていなかったとのこと。他の中核市の大半は年間数十件実施しており、和歌山市も同様に平均徴収率を達成していれば、さらに約29億円徴収できる計算とか。一方、滞納者が減免対象の生活保護世帯になり、回収不能なのに、納税課が電話加入権を差し押さえるなど、市民生活への配慮に欠けた市の姿勢もみられたとも。監査人は「ずさん極まりない。公売を進め、滞納額を少しでも減らすべき」と指摘し、同課の幹部は「何とかしなければという危機感はあったが、仕事量がかさむと思い、怠ってしまった。事なかれ主義と言われても仕方がない」と話しているとか。

監査事務所の品質管理の指針

 4月20日付け日経金融新聞9面に「会計士協、トップの責任明確化――監査事務所の品質管理で指針」の記事。
 記事は、日本公認会計士協会が監査の品質管理に対する監査法人・事務所トップの責任明確化などを盛り込んだ実務指針を公表したと報じる。監査の質を重視する風土を法人・事務所内に広めるには、経営陣の経営姿勢や行動が大きな影響を与えると判断したと記事は伝える。指針は理事長など最高経営責任者らが、法人・事務所の品質管理システムの最終的な責任を負っていることを明確にしなければならないと明記し、また、理事長だけでなく理事などすべての管理者が、所属の会計士らに対して監査業務の質を重視するよう繰り返し伝える必要があると強調しており、会計士の研修時や会議の場などで徹底して連絡するほか、事務所の基本理念やニュースレターにも織り交ぜて伝えるなどの具体的手法も盛り込んだとのこと。所属会計士の報酬や昇進などの人事評価について、営業成績より監査業務の質を優先して評価する制度にすることも求め、監査の質を人事評価の最優先事項とすることを管理者へ徹底させるとのこと。指針は2006年4月以降に開始する事業年度の監査業務から適用し、前倒し適用も可能とか。

公表資料:品質管理基準委員会報告書第1号「監査事務所における品質管理」の公表について

【公金支出】品川区議のカラオケスナックや居酒屋での政務調査

 4月15日付け日本経済新聞朝刊35面に「政務調査費でのスナック飲食ダメ、東京地裁判決、自民区議団への返還請求認める」の記事。

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会計検査院の再就職先には検査対象団体もある

 4月14日付け日本経済新聞朝刊2面に「検査対象に幹部天下り」の記事。
 記事は、会計検査院の大塚宗春院長が13日の衆院行政改革特別委員会で、過去5年間に幹部15人が検査対象となった企業・団体に再就職していたことを明らかにしたと報じる。幹部以外を含めた天下りの全体数は「個人のプライバシーの問題にもかかわってくる」と公表を拒んだとか。小泉純一郎首相が「検査対象への固定的な天下りはやめた方がいい。(全体の)人数くらいは出せるのではないか」と述べたとも記事は伝える。

公表資料:再就職状況の公表について

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監査人の引継ぎに関する新基準

 4月13日付け日経金融新聞10面に「引き継ぎ、前任も責任、監査人交代、会計士協が新指針」の記事。
 記事は、日本公認会計士協会が、会計監査人が交代する際に行われる監査業務の引き継ぎに関する新たな実務指針を公表したと報じる。これまでは監査業務を引き継ぐ側の監査人の責任が重視されていたが、前任の監査人にも適切な引き継き業務を行う責任があることを明確にしたとのこと。2006年4月以降に開始する事業年度に係る監査業務から適用するが、06年3月期決算からの前倒し適用も可能としているとか。具体的には、事業会社が都合の良い監査意見を求めて監査人を変える可能性があるため、虚偽記載などの不正に関係がありそうな情報も後任の会計士に引き継ぐことが望ましいと明記したとのこと。こうした引き継ぎを行う場合、先任監査人の守秘義務が解除されるかが問題となる可能性もあるとみて、監査業務の引き継ぎ期間中は守秘義務が解除される旨を、あらかじめ監査契約書などに盛り込むことも要請したとか。また引き継ぎ時に実施する監査記録などの閲覧範囲について、従来は前任監査人が判断するとしていたのを、前任・後任の両者が協議して決めるべきだと改め、引き継ぎの質が高まるようにしたと記事は伝える。

福井県の17年度包括外部監査は徴税事務

 4月13日付け日本経済新聞地方経済面8面に「福井の包括外部監査人、県税の課税部署、一本化を提言」の記事。
 記事は、福井県の包括外部監査人(公認会計士)が12日、県税の賦課徴収事務に関する外部監査結果を発表したと報じる。現在、県税事務所が6カ所ある組織体制について「課税課は一つにまとめ、納税課は地域にはりつける」効率化を提案し、法人2税の滞納整理では専門チームを設置して民間の債権回収機関に債権を譲渡するなど早期決着の手法の検討を求めており、法人県民税の公益法人、不申告法人に対する均等割りでは、法改正して県独自で収益事業の認定や課税ができるようにすべきだと提言し、医療法人の法人事業税は「損益計算書に明細書などを添付させることが望ましい」としているとのこと。個人県民税に関しては「納税は市町依存から直接徴収を考える必要がある」と指摘するとともに、収納率向上に向けて「コンビニ納税」などの導入を挙げているとか。

棚卸し資産は低価法に一本化へ

 4月12日付け日本経済新聞朝刊17面に「会計基準委、棚卸し資産の評価基準、低価法に一本化へ――建設・不動産に影響も」の記事。
 記事は、企業会計基準委員会が11日、企業が保有する棚卸し資産の評価基準を、在庫の価値下落分を損失として毎期の決算に反映する「低価法」に一本化する方針を決めたと報じる。近く新基準の公開草案を公表するとのこと。現行は含み損を損失計上しない「原価法」も認めていて、大半の企業が原価法を採用しており、建設や不動産会社など販売用不動産を抱える企業の一部で、含み損処理が業績に影響を与える可能性があると記事は伝える。新基準は2008年3月期から強制適用され、在庫として抱える商品などの市場価値が取得価格より下がった場合、その差額を評価損として原価に計上することになる。これまで認められていた原価法は時価が半分以下となった場合を除き損失計上せず、5割に達しない含み損はほとんど放置されてきたとか。ただし、建設や不動産業界では、大手を中心に含み損処理が一巡したとの見方も多く、「販売用不動産を毎期ごと時価で見直しており、損失発生リスクが高まることはない」(大和ハウス工業の小川哲司副社長)との声や、「都心のマンション用地が大半で、地価上昇局面での影響は限定的」(東京建物)との声もあるとのこと。会計基準変更を見越して自主的に評価基準を厳格化する企業も少なくない状況で、長谷工コーポレーションは、3割以上価値が下落した棚卸し資産の評価損計上をルール化した05年3月期に588億円を損失計上しており、同様のルールを採用する三菱地所も、05年9月中間期に地方の分譲住宅用地などで約260億円の評価損を計上しているとか。広大な沿線土地を抱える大手電鉄各社も対応を進めており、小田急電鉄は07年3月期から前倒しで低価法を導入し、過去の取引価格や路線価に基づき不動産の時価を算出するとしており、京王電鉄もすでに01年3月期から低価法を採用しているとのこと。低価法の影響を受けるのは不動産関連にとどまらず、呉服専門店大手のさが美は低価法を導入した2006年2月期に、23億円の評価損を計上しており、不良在庫を抱える業種を中心に、含み損の処理を急ぐ動きが広がる可能性があると記事は伝える。

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国際会計基準から逃げ出す日本企業

 4月12日付け日経金融新聞20面に「市場が促す会計国際化――企業評価、微妙にゆがむ(スクランブル)」〔佐久間庄一〕の記事。
 記事は、株式市場の世界均一化は加速する一方だが、投資尺度と密接に関わる企業会計基準の共通化の遅れていると評してみせる。欧州連合(EU)は2007年に日米企業へ決算情報の追加開示義務を課す予定だったが、2年ほどずれ込む見通しだが、この追加開示はEUが05年に全面採用した国際会計基準と日米基準との違いによるもので、そのための比較が実務的に難しいことが分かってきたためで、そのほかに、追加開示が欧州で上場する域外企業に新たなコスト負担を強いるため、企業側の反発が強まっていた面もあると記事は伝える。現に、費用負担が増える上場から撤退する日本企業が後を絶たず、99年ごろに海外の株式市場に上場していた日本企業は90社を超えたが、05年前半には50社近くと4割減り、そのほとんどは取引高が薄い欧州市場での上場廃止とか。今年3月には松下電器産業がフランクフルトとアムステルダムの上場廃止を発表し、日立製作所もルクセンブルクなど欧州4市場から撤退するとのこと。松下が国際基準対応の費用を試算したところ一ケタの億円単位では済まないことが判明したとかで、表向き「国際基準問題が引き金ではない」と説明するが、中村邦夫社長の指揮下で徹底したコスト削減を進める松下が意味のない上場を続けるわけはないと記事は伝える。また、世界最大の株式市場である米国との亀裂も芽をのぞかせており、米ナスダックに古くから上場する日本企業(現在、三洋電機、日産自動車、ダイエー、富士写真フイルム、キリンビールの5社)は米証券関係者の間で「グランドファーザー」と呼ばれ、米証券取引委員会(SEC)の定める会計基準による膨大な情報開示を免除されているが、ナスダックはSECから証券取引所に転換する認可を得ていて、従来の証券業協会が運営する株価自動通報システムの位置付けから変われば「SECが数年後には、これらの特例企業にも米企業並みのフル開示を求める」と見る関係者もおり、米企業改革法の適用対象ともなれば、内部統治システムの構築費用などもかさむため、該当する5社は、費用をかけて上場を続けるか、上場廃止するかの判断に直面しているとのこと。三洋電機は目下「対応策の検討中」で、グループ会社の仏ルノーとの関係で日本と国際会計基準に準拠した決算書を作成している日産自動車は「日本と国際基準に加え米基準もハンドリングするのは無理」(経理部)としているとか。一方、半導体製造装置メーカーの大日本スクリーン製造では、昨年10月に取引銀行から行員を受け入れて「国際会計基準プロジェクト」を発足させ、07年度からの対応を目指して、欧米・アジア子会社での経理規定の共通化作業などを進めており、「我々の顧客企業は米インテルや韓国サムスンなどのグローバル企業。各企業の要求に応えないと競争で生き残れない」(領内修常務)としているとか。ある投信投資顧問はかねて、地域間の会計基準の差が企業の評価を微妙にゆがめることに気付き、実力より割安に放置されている株を買ってきており、「基準の違いを基にした企業評価手法が腕の見せ所」と同社の幹部は語っているとか。

不正への対応に関する実務指針の公開草案

 4月11日付け日本経済新聞朝刊19面に「会計士協、粉飾発見に新指針、「抜き打ち」導入」の記事。
 記事は、日本公認会計士協会(藤沼亜起会長)が10日、粉飾決算を防ぐため、会計監査業務の新たな実務指針を導入すると発表したと報じる。マンネリ化しがちな監査に、抜き打ち検査などの手法の導入を監査法人などに求めるとか。カネボウやライブドアなど上場企業で粉飾が相次ぎ発覚し、監査不信が高まっているのに対応した措置で、関係者の意見を募って2007年4月からの導入を目指すと記事は伝える。会計士協が発表したのは「財務諸表の監査における不正への対応」と題する実務指針の草案で、監査先企業の経営者らが、自ら不正会計を手掛ける場合に備えた監査手続きなどを盛り込んだのが特徴となっていて、不正のリスクが高い企業の監査では、予告なしに監査したり、すべての事業所の在庫を一斉にチェックしたりすることなどを求めるものとなっているとか。不正会計の発見には「監査人の職業的懐疑心は特に重要」とも明記し、過去の経験則にとらわれず、一段と懐疑心を強くして監査するよう求めているとか。

公表資料:記者会見「不正への対応に関する実務指針の公開草案及び監査に関する品質管理/監査人の交代/関連当事者の監査に関する実務指針を公表」(2006.4.10)

米国会計基準では合併に伴う株式交換は再評価

 4月11日付け日本経済新聞朝刊19面に「旧UFJ株保有、思わぬ恩恵、米国基準企業に「交換益」」の記事。
 記事は、三菱東京フィナンシャル・グループとUFJホールディングスの統合が思わぬ形でクボタ、京セラなど一部大手企業の利益を押し上げそうと報じる。UFJ株を大量に保有していた企業が、米国会計基準を採用している場合、2006年3月期決算で合併に伴う「株式交換益」が発生するため。クボタで約160億円、京セラも50億円程度の“恩恵”がでてきそうとか。三菱とUFJは昨年10月に持ち株会社同士が合併し、存続会社は三菱側で、UFJ株の保有者に合併比率に応じ三菱UFJフィナンシャル・グループ株が割り当てられた経緯がある。日本の会計基準では等価交換とみなすが、米国基準では、吸収される側の企業の株については、その株を手放して新株を新たにバランスシート(貸借対照表)に計上する考え方をとるため、旧株の帳簿上の価格と新株の差額を、営業外のその他収益に計上することになる。すでにトヨタ自動車が11-12月期業績に約1400億円の交換益を計上したことが伝えられているが、旧東海銀行の地元愛知県のほか、旧三和銀行の地盤だった関西圏にもUFJ株を大量保有していた企業が多いとか。交換益は帳簿上の利益ともいえ、実際に現金が入ってくるわけではなく、このため、マキタなどでは「連結純利益の3割を配当に充当する指針を出しているが、今回のような特殊要因によるものは除いて考える」としているとのこと。

横浜市の監査委員の定期監査結果

 4月8日付け日本経済新聞地方経済面26面に「刊行物販売や飲料水事業、効率化、48件求める、横浜市監査委が報告書」の記事。
 記事は、横浜市監査委員が7日、17年度の2回目の定期監査報告書を中田宏市長らに提出し、事業執行の効率性や契約における競争性などを検証した結果、48件について一段の効率化などを求めたと報じる。市庁舎一階で市が発行する刊行物の販売やコピーサービスなどを手がける「刊行物サービスコーナー」は昭和58年の開設以来、市は社団法人横浜市港友会に単独随意契約により委託しているが、「他の事業者でも可能」として、委託先を決定する際に競争性を導入するよう求めているとか。水道局が手がけるペットボトル入り飲料水「はまっ子どうし」の製造販売事業では、販売活動のための人件費などが考慮されていないとして、より正確な損益計算が必要としたとか。外国人市民相談事業も高いニーズが見込まれる一方、利用者数が増えていないため、原因を分析し、より効率的な事業を実施すべきとしたとか。

IPOでは中央青山がトップになる

 4月7日付け日経金融新聞4面に「IPO監査法人、中央青山が首位、昨年度、契約社数51社」の記事。
 記事は、17年度に株式市場に新規上場した企業についての監査法人の契約社数(共同の場合はそれぞれ1社と計算)は、前年度に2位だった中央青山監査法人が、サマンサタバサジャパンリミテッドやテクノマセマティカルなどの監査を手掛け、契約社数を前年度比約5割増の51社に伸ばして首位に浮上したとか。中央青山は「コンサルティングやCSR(企業の社会的責任)サポートなど監査以外のサービスの組織を集約した効果が出た」(事業開発本部)としているとのこと。前年度首位だった監査法人トーマツは29%減の40社で2位、あずさ監査法人が30社を手掛けて3位だったとのこと。

17年度の函館市の包括外部監査は施設運営

 4月7日付け日本経済新聞北海道朝刊38面に「函館12施設赤字12.5億円、包括監査で判明、2002―2004年度改善せず」の記事。
 記事は、市民会館など函館市の主要12施設の16年度の赤字は約12億5千万円に上り、過去3年間、ほとんど収支が改善していないことが市の包括外部監査で明らかになったと報じる。監査人の公認会計士は市に対し、競争入札を通じた業務委託費の削減など経営の合理化を求めたとのこと。包括外部監査は昨年十月の中核市昇格に伴い、初めて実施されたもので、報告によると、市民会館、芸術ホール、市民体育館など12施設合計の16年度の赤字は12億4900万円で、中でも市民会館(2億6200万円)、総合福祉センター(2億7百万円)、市民プール(2億3百万円)の赤字幅が大きいとか。14―16年度の3年間、収入はほぼ横ばいで、費用削減はわずか0.6%止まりとなっていて、監査人は「デフレ傾向を勘案すれば削減が全くされていない」と指摘し、業務委託に競争入札が導入されておらず、明確な基準のないまま随意契約しているケースも目立つとして改善を求めたとか。

国際基準との調整は先送りの方向

 4月5日付け日本経済新聞朝刊1面に「決算追加開示先送り、欧州委方針――日米企業対象、2009年まで」〔ロンドン=田村篤士〕の記事。
 記事は、欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会が域内に上場する日米企業に対して2007年から予定していた決算情報の追加開示義務を先送りする方針と報じる。09年まで棚上げして検討を続けるとのこと。投資家保護のために欧州の会計基準と日米基準で違いの大きな項目を追加開示させる意向だったが、各基準の比較に時間が足りないうえ、急激なコスト増から企業の反発が強まっていたと記事は伝える。方針は、欧州委幹部が日本経済新聞に明らかにしたもので、一部にある異論を加盟国の証券監督機関でつくる欧州証券委員会で調整し、年内に最終決定を目指すとのこと。EUは05年に会計基準を国際会計基準に一本化し、日米企業にも国際基準と同等の情報開示を求める考えを打ち出しており、昨年7月には欧州委の諮問機関が、日本企業に26項目について、補完計算書や数値を追加した決算書作りを課す報告書をまとめていて、それには、特別目的会社の開示強化や海外子会社の会計基準の統一が含まれており、日本の企業は特別な決算書作りの手間がかかると反発していたとの由。ロンドンを中心に欧州に株式や債券を上場する日本企業は約220社で、年3兆円近くの資金を調達している企業の活動に影響するとの懸念が広がっていたとのこと。

JICPAが上場企業の監査人を特別扱いの方向

 4月6日付け日本経済新聞朝刊15面に「会計士協、不正防止策を強化へ、上場企業の担当監査法人、処分公表など検討」の記事。
 記事は、日本公認会計士協会(藤沼亜起会長)が、上場企業の会計監査を担当する監査法人や会計士事務所を対象に、不正防止を狙った新たな自主規制の強化策を検討していると報じる。ライブドアなど上場企業の粉飾事件で、会計士の関与が指摘される例が相次ぎ、監査に対する不信が高まっていることに対応するもので、来春の導入を目指すとか。会計士などが業務を行うために必要な協会への開業登録とは別に、上場企業を監査している監査法人などに限定して登録制を導入し、処分などに関連する情報開示を拡充するもようと記事は伝える。会計士協内に「上場会社監査事務所部会」(仮称)を新設し、品質などの監視を強化すると同時に、登録法人の一覧を同協会のウエブサイトで公表するとのこと。対象となる法人や事務所は二百前後に上る見通しとか。協会が品質管理について改善勧告するなどした場合、勧告や処分の事実を、登録一覧の中で個別に明記することなどを検討するという。悪質なケースでは登録から除名するとか。開業登録と異なり、新設する登録制は協会の独自制度のため、登録を抹消されても監査業務は続けられるが、上場企業の株主に対する注意喚起につながるとのこと。会計士協は監査法人などが不正に加担するなどした場合、懲戒処分する権限を持つが、強制的に調査する権限がなく対応が遅れがちで、処分しても対象となった監査法人名などを一般に公表してこなかったため、自主規制機関としての規律機能が不十分との批判があったと記事は評する。
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〔06/04/08追記〕
 4月7日付け日本経済新聞朝刊17面の「会計士協、不正防止策を発表」は、日本公認会計士協会が6日、不正防止に向けて上場企業約3700社の会計監査を担当する250法人を対象に登録制を導入すると発表したと報じる。一定水準の監査の品質を維持できない場合や、不正などがあった法人は登録名簿から除名する方針で、来春からの導入を目指すとか。

公表資料:記者会見(会長声明「公認会計士監査の信頼性の回復に向けて―協会の自主規制機能の一層の強化―」)(2006.4.6)

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SECのセキュリティ対策

 COMPUTERWorldサイトは4月4日に「「SECのセキュリティ対策は不十分」──会計検査院が改善を勧告」〔リンダ・ローゼンクランス/Computerworld オンライン米国版〕を掲出。

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松江市の保育所の設計・施行不適切

 山陰中央新報サイトは4月6日に「マリン保育所の補修・改修、新たに60カ所」を掲出。

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監査法人制度の在り方を見直す動き

 4月3日の読売新聞に「監査法人制度見直し 今月にも金融審で議論開始」の記事。
 記事は、与謝野金融相が31日の閣議後会見で「監査法人のあり方を検討し、監査全般にわたって対応が取れるように至急行動したい」と述べ、監査法人制度のあり方を見直す方針を明らかにしたと報じる。カネボウやライブドアの粉飾決算事件など不祥事が相次いだことに対応するためで、来年の通常国会に公認会計士法改正案の提出を目指し、4月にも金融審議会(首相の諮問機関)の公認会計士制度部会などで議論を開始するとのこと。監査法人は、公認会計士5人以上で設立される共同組織で、昭和41年に制度化されたが、国際化や金融技術の進化などで企業会計が複雑化したにもかかわらず、40年近く抜本改革は行われていないと記事は伝える。現行の公認会計士法では、内部管理体制や経営情報開示に関する規定はなく、「経営実態は外部から見えにくい」(金融庁幹部)との批判は強いとか。このため、監査法人の内部管理体制や契約先企業との関係、監査法人に対する監督体制などを見直す方向とのこと。監査法人に対する監視体制については、金融庁の公認会計士・監査審査会の主な任務が、日本公認会計士協会の点検内容を間接的に点検することにとどまっており、行政による監視強化の導入も焦点となると記事は伝える。

 「40年近く抜本改革は行われていない」とはミスリードさせるな。

米国で退職給付関連債務をバランスシートへ反映させる動き

 4月1日付け日本経済新聞夕刊2面に「米会計審、退職給付債務、開示を強化」〔ニューヨーク=藤田和明〕の記事。
 記事は、米企業の会計基準を決める米財務会計基準審議会(FASB)が31日、年金や医療費など退職給付関連債務の開示を強化する新基準案を提示したと報じる。従来は脚注での補足説明だけだった退職給付の積み立て状況を企業の貸借対照表に反映させるとのこと。各企業がどれだけ年金や医療費で積み立て不足に陥っているかを投資家により分かりやすく知らせるのが狙いで、将来の年金や医療費の支払いに備えた積立額が足りない企業は、貸借対照表上の債務が膨らむことになる。積み立て不足が深刻な自動車や航空業界などへの影響が大きいとみられていると記事は伝える。

審計署の2004年の指摘額は2300億円

 4月3日付け日本経済新聞朝刊6面の「予算不正執行で213人処分(チャイナデータ)」は、国家会計検査署(日本の会計検査院に相当)の報告によると、中国政府が2004年中央政府予算の不正執行に絡む213人を処分し、76人を逮捕、起訴したと報じる。国庫に返還させた予算流用や不正支出は総額159億2600万元(約2300億円)とか。

 審計署は、公務員の不正摘発も行っている。

粉飾決算加担の場合に監査法人にも刑事罰の方向

 4月1日付け日本経済新聞朝刊4面に「粉飾決算加担、監査法人にも刑事罰――金融庁検討、会計士から対象拡大」の記事。
 記事は、金融庁がカネボウやライブドアなど上場企業を舞台にした粉飾決算事件が相次いでいることを踏まえ、粉飾に加担した監査法人に刑事罰を科すようにする検討に入ったと報じる。刑事罰の対象は現在、会計士個人に限っており、所属監査法人にも罰の対象を広げることで所属団体の責任意識を高め、粉飾の未然防止につなげると記事は伝える。来年の通常国会に公認会計士法などの改正案を提出するとか。金融庁は4月中にも監査制度などを議論する金融審議会(首相の諮問機関)を再開し、刑事罰などを巡る具体的な議論に入り、自民党の企業会計小委員会(渡辺喜美委員長)も並行して議論を始める計画とのこと。現在の会計士法は当局の検査を意図的に妨害したりウソの報告をした場合、監査法人に刑事罰(百万円以下の罰金)を科す仕組みで、所属会計士が粉飾決算に関与しても、監査法人に刑事罰が及ぶ規定はなく、証券取引法も粉飾に関する罰則規定は会計士のみが対象とのこと。カネボウの粉飾事件では関与した会計士は刑事告発されたが、所属する中央青山監査法人を粉飾で立件する規定はなかったとか。刑事罰の対象を監査法人にも広げるのは、粉飾を手助けした責任の一端は所属法人にもあると判断したためで、現場の会計士の行動に目を光らせるよう監査法人に管理体制の厳格化を求める狙いがあると記事は伝える。法人として刑事罰を受ければ、社会的な信用が失われ、顧客離れなど経営への影響は避けられないとか。金融庁は監査法人に対する行政処分のスピードも引き上げる方針で、同庁は3月30日、粉飾決算を見逃したとして大手監査法人トーマツに対して戒告処分を出したが、この事件は発覚からすでに数年が経過しているとか。金融庁は監査法人の損害賠償リスクに対する責任範囲の見直しも進める方向で、監査法人は一般企業の株主にあたる「社員」全員が、監査先企業からの賠償請求に対する責任を負っており、社員の会計士が粉飾決算に関与していなくても私財を投じて賠償する事態も考えられるため、責任範囲を狭める「有限責任パートナーシップ制度」などの導入を検討するとのこと。上場企業の監査法人を巡る粉飾決算事件が相次いだことを踏まえ、金融庁は会計士が5人集まれば設立できる「届け出制」から、同庁などによる事前審査や監視を受ける「登録制」に移すことも検討課題に上げていると記事は伝える。

千葉市の課税処理に関する個別外部監査結果

 3月31日付け日本経済新聞地方経済面39面に「千葉市04年度、税滞納繰越額、統計より78億円多く――外部監査で判明」の記事。
 記事は、30日に公表された千葉市の個別外部監査の結果によると、市民税の滞納繰越額が11年度から6年間にわたり、市の発表より大幅に多く、直近の16年度は約78億円多いと報じる。滞納整理事務の情報システムについても、不当なデータ改ざん・消去などのリスクがあるなど、市のずさんな税務管理を指摘していると記事は伝える。監査報告書によると、滞納整理事務を行う情報システムのデータを集計したところ、16年度の滞納繰越額は190億1919万円で、市が手計算で作成した税務統計に比べ78億3390万円多いことが判明し、この結果、16年度の市税徴収率は公表された92.5%から88.3%に低下するとか。滞納繰越額は11―16年度にわたり、約69億―約82億円、市の公表分より多く、10年度以前については、データ保管期間を経過しており、集計できなかったとも。報告書では滞納整理事務の情報システムについても、一部の外部システムエンジニアがアクセスできる権限を持つことなどを指摘し、詳細データの長期保管などシステムの修正を求めたとのこと。千葉市財政局の納税管理課長は「報告書の内容を精査・検証して適切な対応をとる」としつつも、理由について具体的な言及を避けたと記事は伝える。個別外部監査の契機は14年に千葉市の納税管理課長(当時)が、親族の花沢三郎県議(同)が滞納した市税などを独断で支払い免除にあたる「処分停止」にしていた問題という。
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