【公金支出】札幌市が等価交換した土地を高額で購入

 共同は28日に「住民監査請求を却下 「強く反省を」としながら」を配信。

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ストックオプションの費用計上が義務化される

 共同は24日に「費用計上06年度に義務化 自社株購入権の会計基準」を配信。
 記事は、企業会計の基準を決める民間団体、財務会計基準機構が24日の企業会計基準委員会で、企業が従業員らに与えるストックオプション(自社株購入権)の費用について、付与した時点の決算期での計上を2006年度から義務付ける新基準を決めたと報じる。非上場企業も対象となるとのこと。現状ではストックオプションの権利が行使された時点で、費用を計上すればよいが、このため、企業業績の損益要因がタイムリーに把握できないとの投資家からの批判があり、見直しを図ると記事は伝える。欧米でも来年からタイムリーな費用計上が義務化されることになっており、日本も欧米に追随するとか。

日本でも内部統制確認書を求める方向

 25日付け日本経済新聞朝刊5面に「企業情報開示を強化、金融庁が不正対策、非上場親会社も対象」の記事。
 記事は、金融庁が、企業開示に絡む不正が相次いでいることを受け、規制の強化策を24日に発表したと報じる。企業グループの全体像を投資家がつかみやすいように、親会社が非上場でもその業績を開示することを公開企業に義務付けるとのこと。財務報告にかかわる内部管理に問題がないか経営者に確認を義務付けるルールも導入するとか。有価証券報告書の点検要請に回答がなかった145社に対しては、立ち入り検査に踏み切ることを検討するとも。強化策は先月16日に発表した「開示制度の信頼性確保に向けた対応」を強化・補完するもので、来年3月末までに証券取引法の内閣府令の一部を改正し、有価証券報告書の提出義務がある公開企業に対し、2005年3月期から非上場親会社に関する貸借対照表や損益計算書のほか、大株主、役員の状況などの情報開示を求めるとか。また、子会社が行う取引の把握など財務報告の正確性にかかわる内部管理の仕組みについて、経営者が点検し金融庁に「確認書」を提出するルールも強化することにし、現在、任意となっているのを、再来年をメドに証券取引法を改正して義務化するとか。併せて、確認書が適切か公認会計士が監査する制度も導入するとのこと。有価証券報告書にウソを記載した企業から課徴金をとる制度も導入を決め、課徴金の水準は不正で得た額を上回る金額とする方向で、来年の通常国会に改正証取法案を提出すると記事は伝える。また強化策には、17日に締め切った有価証券報告書の点検要請に対して何ら回答を出さない企業への対応も明記し、金融庁として報告を求めた上で、悪質な場合は立ち入り検査を実施するとともに、回答の中身を基に、企業が陥りやすい開示ミスを金融庁で分析し、開示書類の記載で注意すべき点を示した文書を今年度の決算とりまとめ時期までに全公開企業に送る考えとのこと。

公企業における減価償却不足

 共同は24日に「減価償却不足は81億円 愛知県の工業用水道事業」を配信。
 記事は、長良川河口堰(ぜき)などの工業用水道事業で、減価償却不足が約81億円に上っており、早急な損失処理が必要なことが24日、愛知県の16年度包括外部監査結果で分かったと報じる。監査結果によると、同堰と名古屋臨海工業用水道の2事業は工事完了後も事業化されず、未稼働の資産「建設仮勘定」として最長で約26年間も放置され、建設利息も計約220億円に上り、一般会計からの繰り入れによる負担の検討も必要としているとのこと。包括外部監査人の幅勇雪公認会計士は「徳山ダム(岐阜県藤橋村)など既投資施設を有効に活用するなど大胆な事業変更が迫られることは必至」と指摘しているとか。

 指摘しているのは、未稼働資産の建設仮勘定滞留。完成時期に振り替えていれば減価償却されていたはずの額が償却不足として報道されている。監査人が実害として指摘するのは「実質的な事業の実態を適切に開示することが、水道及び工業用水道料金の負担者、県民に対して説明責任を果たすことになると考えられ、実態を周知させ、理解を求めることにより、根本的な改善を見出すことが可能ではないかと考えられる。何の開示もなく、現状のまま建設仮勘定を据え置いたならば、対象となる事業の事業化が決まったときに、費用負担が一気に増えることは明白である。そのときに、ユーザーが負担するのか、または一般会計が負担することになるのかの問題はあるにせよ、急に負担させることに対しては納得のいく説明が必要になると考えられる」という予告なき激変。

西武の新監査人は中央青山

 読売は22日に「中央青山監査法人を公認会計士に選任…西武鉄道など」を配信。
 記事は、西武鉄道とグループ会社の伊豆箱根鉄道が22日、公認会計士として、新たに大手監査法人の中央青山監査法人を選任したと発表したと伝える。両社の会計監査は、これまで同じ2人の個人会計士が担当し、在任期間も18―29年の長期にわたっていて、これが、チェック体制の甘さにつながり、有価証券報告書の虚偽記載を放置する原因になったと指摘されていたところ。

アメリカの監査法人の現下の問題

 24日付け日経金融新聞9面に「米、監査改革進む、不正行為の早期発見重要――デロイトのパレットCEOに聞く」の記事。
 記事は、米株式市場でダウ工業株30種平均が3年半ぶりの高値をつけているが、その背景には企業会計への信頼回復も要因にあるとし、企業改革法でも監査改革が重要な柱だとして、監査の質の向上へどう取り組んでいるかについて、国際会計事務所大手デロイト・トウシュ・トーマツのウィリアム・パレット最高経営責任者(CEO)へのインタビューを伝える。興味深いのは、次のようなやり取り。
 ――不正を防ぐ監査へどう努力しているか。
 「質の高い監査を確実にする社内システムづくりだ。数百億ドルを投資したバージョンアップを間もなく終える。内部の独立した立場から監査を監視する精度を上げるものだ。犯罪行為を調査する法会計士の視点を盛り込むことも考えている。また技術的な質問に答える監査の品質管理部門に多くの人材を配置した」
 ――デロイトは大手で唯一コンサルティング部門を分離していない。
 「監査人として独立性は厳格に守る。顧客企業との利益相反を起こさないよう監視する全社システムがある。きちんと壁をもうければ監査法人がコンサルティングを持つ利点は大きい。実際のビジネスを深く理解していることは、監査の実務で非常に助けになる」
(聞き手はニューヨーク=藤田和明)

 「監査を監視する」というのは興味深い。

【公金支出】シーガイアの和解が成立

 朝日は22日に「宮崎県のシーガイア拠出金訴訟、基金29億円返還で和解」を配信。

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虚偽の有価証券報告書に課徴金の制度

 22日付け日本経済新聞朝刊4面に「有価証券報告書、虚偽記載に課徴金――金融審、証取法改正案提出へ」の記事。
 記事は、金融審議会(首相の諮問機関)が21日開いた企業開示に関する作業部会で、有価証券報告書に虚偽の記載をした企業から課徴金をとる制度を導入することで大筋合意したと報じる。課徴金は企業の開示義務違反を抑止する効果が高いと判断したとか。これを受け金融庁は来年の通常国会に証券取引法改正案を提出する考えとのこと。作業部会は24日に上部組織である金融審議会の第一部会に報告し、了承を得る予定で、課徴金の水準など制度の詳細は今後金融庁が詰めるとか。法改正を経て、早ければ来年中の実施を目指すと記事は伝える。21日の作業部会では、有価証券報告書に記載する開示項目を拡充することも確認し、社外取締役と監査役の利害関係や、会計監査を担当する会計士全員の氏名や所属、当該企業への監査年数の記載を義務付ける方向とか。二〇〇五年三月期からの適用を目指す。

米国のストックオプションの費用計上は来年6月から

 共同は17日に「来年6月から義務付け 自社株購入権の費用計上」〔ニューヨーク16日AP=共同〕を配信。
 記事は、米企業の会計基準を決める独立機関、財務会計基準審議会(FASB)が16日、ストックオプション(自社株購入権)の費用計上を義務付ける新基準の実施を、来年6月15日以降に始まる会計年度からとすることを最終決定したと報じる。新基準によって「企業の財務情報がより完全で偏りのないものになる」と説明しているとのこと。新基準への移行は株主には歓迎されているが、人材確保のための報酬手段としてストックオプションを多用してきた企業は反発していると記事は伝える。

【公金支出】県議会の県内調査で夜の懇親会に出席

 17日付け毎日新聞東京夕刊に「群馬県議視察訴訟:宴会は公務と認めず、知事らに153万円返還命じる--前橋地裁」〔杉本修作、木下訓明〕の記事。

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【公金支出】三セクの接待時に使った公用車の経費

 共同は15日に「公金返還求め住民監査請求 秋田、三セク交際費問題で」を配信。

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学校法人の監査で監査法人を戒告処分

 18日付け日本経済新聞朝刊7面に「新日本監査法人を戒告」の記事。
 記事は、金融庁が17日、新日本監査法人に対し、監査先の学校法人東北文化学園大学が作成した財産目録などの内容確認を怠ったなどとして公認会計士法に基づき戒告処分を出したと報じる。同法人は虚偽の財産目録をもとに大学開設の認可を申請し、国から補助金を不正に受け取ったとして元理事長らが逮捕、起訴されているが、金融庁で監査人の関与を調査したところ法令違反が認められたとのこと。

【共通】反復随契への対策を財務省が検討中

 NHKは13日に「財務省 随意契約の改善策を取りまとめへ」を配信。

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財務諸表の虚偽記載に罰金新設の動き

 共同は10日に「虚偽記載に罰金導入で一致 金融審、有価証券報告書で」を配信。
 記事は、金融審議会の企業開示制度作業部会が10日、株式発行後の情報開示書類である有価証券報告書などの虚偽記載に対して、罰金を科す制度を導入することで、大筋意見が一致したと報じる。今年改正された証券取引法は、株式の新規発行時の情報開示違反で、利益の一部を没収する制度を来年4月に導入しており、金融庁は、西武鉄道などで不適切な情報開示が問題になったため、信頼確保策を検討しているところ。この日の作業部会では委員から、発行時の違反に罰金があるのに発行後の違反にないのはおかしいとの声が相次ぎ、「世界各国でも(この制度を)導入している」などとして、新制度が必要との意見が大勢となったとの由。ただ経営者に対し、適正な財務諸表の作成のため、社内体制をどう整えたかについて報告書を義務付け、それを公認会計士が保証する制度の導入では、賛成意見がある一方、「効果に対し費用が大きすぎる」などの慎重意見が出されたと記事は伝える。

PCAOBは怠惰

 10日付け日経金融新聞9面に「設立2年課題山積米会計監督委PCAOB(上)早急な規制強化に反発」〔ニューヨーク
=深瀬敦子〕の記事。
 記事は、サーベンス・オクスレー法(企業改革法)の一環として、米国の監査法人を監督する上場企業会計監督委員会(PCAOB)が設立されておよそ2年経ち、議会から2005年度の予算増を取り付け職員の増強を図るなど、ようやく本格的な活動に動き出したと報じる。ただ、監督強化は企業と監査法人の負担増につながるだけに反発も根強く、課題は山積しているとも伝える。例えば、監査法人が今年義務付けられた、担当企業の内部統制が機能しているかのチェックは、事務量が急増して作業が追いつかず、書類を提出できない企業が続出したとか。コンサルティング会社、マッケナ・パートナーズの調べによると、米証券取引委員会(SEC)へ財務諸表を提出する期限だった先月15日に、対象企業の約3割が監査の遅れで期日に間に合わなかったとか。米企業と会計事務所は厳しい事態に見舞われ、大手会計事務所プライスウォーターハウスのグレッグ・ガリソン氏は「スケジュール調整など企業との協調が必要」と打ち明けているとか。監査の強化に伴って費用も膨らみ、企業にも負担がのしかかると記事は評し、1社が費やした平均監査費用は510万ドルで、「大手企業などは2千万―3千万ドルに達する」(人材会社コーン・フェリー・インターナショナル)と伝える。記事は、会計事務所の責務が増すなか、PCAOBの存在意義が改めて問われているとして、登録した監査法人の検査担当者は現在130人で、昨年同時期から約4倍増え、来年末までには220人まで膨らむ見通しで、人材を強化しながら、内外の問題をどうさばいていくのか、正念場を迎えると評している。

監査はレビューより確か

 9日付け日経金融新聞10面に「監査など定義明確化、企業会計審、最終意見書を公表」の記事。
 記事は、企業会計審議会が、会計士などによる監査関連業務の概念整理に関する最終意見書をまとめたと報じる。監査人が提供する監査業務の範囲が広がっていることに対応し、企業の財務情報などの信頼性を担保する業務全般を「保証業務」としたとのこと。保証業務の定義として従来、会計士が実施している「監査」は業務リスクが低く監査人が積極的に意見表明する「合理的保証業務」と位置付け、これに対し「レビュー」は監査ほどの水準には達しないが、一定の信頼性がある「限定的保証業務」としたとか。さらに、保証業務が成立するための要件として、監査担当者と企業などの情報作成者、情報利用者の適切な関係、情報の基となる証拠の収集などを挙げたとか。

独自基準に固執する日本と見られている

 9日付け日経金融新聞9面に「欧州と会計基準共通化、日本側の対応問題多い――田近耕次IASB評議委員に聞く」の記事。
 国際会計基準を作る国際会計基準理事会(IASB)の上部組織である評議委員会の評議委員の任期を今月末で終える田近耕次氏(監査法人トーマツの元会長)に対する問答をまとめたもので、「日本の会計士や専門家はあまりに内向き志向に凝り固まっている。会計統合の流れは世界で進んでいるのに。英語を話せる会計士が限られていることもあり、IASBにスタッフをほとんど出していない」、「日本経団連の姿勢にも失望している。IASB側の提案に反対論ばかり唱えている。IASBの運営費の一部を負担していることを交渉材料にするのだとしたら、残念でならない。評議委のなかには『日本は違う世界』という印象が広がってしまっている。日本でも米基準を利用している企業は多く、産業界全体が基準の共通化に反対しているとは思えない」などと伝えている。

企業が会計士を採用する動き

 9日付け日本経済新聞朝刊17面に「一般企業も会計士採用へ、内部監査の意識向上――TAC、二次合格者を紹介」の記事。
 記事は、企業が公認会計士の採用に動き始めており、資格大手TACが今年から始めた会計士2次試験合格者を対象にした人材紹介で、企業からの求人が約120人に上ったと報じる。上場企業で情報開示や内部監査体制を問われる問題が相次ぎ、企業が専門家に目を向けており、監査法人の採用に漏れた合格者の就職は会計士業界にとっても課題になっており、両者の利害が一致した形だと記事は伝える。今年の2次試験合格者は1378人だったが、4大監査法人の採用数は1010人強で、中小会計事務所などへの就職を含めても約150人が残る見込みとか。もっとも、TACでは「監査法人への就職一本で考えていた合格者が、企業に目を向けるか不安もある」(福岡広信取締役)としているとのこと。

公明党が罰則規定を盛り込む動き

 NHKは9日に「会計検査院の検査 妨害に罰則規定を 公明が具体的検討へ」を配信。

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汚職対策機能を強化

 12日付け日本経済新聞朝刊8面の「中国構造腐敗(下)汚職事件、地方にも拡大――三権のチェック機能働かず」〔北京=飯野克彦〕は、腐敗対策の一環として、審計署が今年、政府の各部門に対する検査を強化するなど、中国指導部が従来とは異なる対策を打ち出し始めたと報じる。

県のカラ出張で最高裁が審理差し戻し

 共同は7日に「福井地裁に審理を差し戻し 県のカラ出張訴訟で最高裁」を配信。

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延岡市の誘致した大学への補助金

 毎日は6日に「<補助金訴訟>九州保健福祉大へ支出 延岡市の勝訴確定」〔小林直〕を配信。

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企業内会計士にも対応するよう倫理規則を改正する方向

 日経は7日に「会計士協、倫理規則を拡充へ――企業内会計士にも対応」を配信。
 記事は、日本公認会計士協会(藤沼亜起会長)が、公認会計士が守る倫理規則を2006年をめどに拡充すると報じる。従来は会計監査を請け負う会計士を主な対象として規則を作成してきたが、今後は一般企業や大学などで働く会計士も急増すると判断し、国際ルールと同様に、会計士の働く場面に応じた倫理規則に整理し直すとのこと。各国の会計士団体で構成する国際会計士連盟(IFAC)は、10月に倫理規範の改訂案を公表し、会計士を監査専門の職業会計士、一般企業で働く企業内会計士、そのほかの会計士に3分類し、職業会計士がもっとも厳しくなるよう、働く場面に応じた倫理規則を打ち出したとか。会計士協は会計基準や監査基準だけでなく、会計士の倫理規則も国際ルールと合わせるべきだと判断し、外部の有識者を加えた倫理委員会で2年程度をかけて国際ルールとの違いや不備を点検し、企業内会計士などにも対応できるよう国内規則を作り直す計画とか。今年4月に施行した改正公認会計士法では、担当会計士の交代制や監査とコンサルティングの同時提供禁止など、会計士と企業の癒着を防ぐ対策が大幅に強化されており、倫理委はルール改定だけでなく、会計士の倫理違反を招かないよう個別事案の相談・指導も実施すると記事は伝える。

IT業界で通り抜け取引の慣行

  日経は4日に「「売上高水増し」実態調査へ・会計士協」、「IT業界、実体など取引まん延か――会計士協が調査へ」を配信。
 記事は、日本公認会計士協会が、情報技術(IT)企業が売上高を水増し計上していないか調査に乗り出すと報じる。大阪のシステム開発会社、メディア・リンクスの粉飾決算事件では、売り上げを増やすため複数のIT企業が実体の乏しい取引に関与したとされ、会計士協はこうした業界取引を問題視しており、来年3月までに実態を解明し、企業を適切に指導するよう会計士に注意喚起するとのこと。会計士協では、業界で幅広く売上高の水増しが行われていたとすれば「監査に対する投資家の信頼が揺らぎかねない」(藤沼亜起会長)と判断し、大手監査法人のIT専門家などと協力し、取引実態の解明を急ぐとのこと。調査結果をもとに、会計士を通じて企業に適切な処理を求めるほか、必要があれば監査手続きをさらに厳格化するよう見直す方針とか。大阪地検特捜部が摘発したメディア社の粉飾事件では、機器とソフトウエアを組み合わせた情報システムを同業他社に販売したように見せかけて売り上げを計上し、複数の会社を経由し最終的にメディア社が購入するという取引を繰り返して、各社が売り上げを水増ししていたとされ、この取引に関与したIT企業では、請求書や納入書があり代金の流れも確認できるが、商品が実際に流れたのかどうかわからないとのこと。商品が自社経由で実際に流れていない場合は、各社は会計処理上、取引額ではなく手数料分のみを売り上げ計上する必要があるが、通常の監査では伝票やお金の流れを確認できれば取引額を売り上げとして認めることが多く、「不正情報がない限り、実体のない取引を見抜いて売り上げを減額修正させるのは難しい」(大手監査法人幹部)とのこと。東証マザーズの上場廃止が決まったアソシエント・テクノロジーも似た手口で粉飾決算をしていたが、監査法人は発見できなかったと記事は伝える。記事は、情報技術(IT)業界では、メディア・リンクスの架空取引ほど悪質ではないものの、実体のない取引を売上高などの形で計上する慣習が続いてきたとされているとし、ユーザーがIT投資を厳しく選別する中、売上高目標を達成するため、見せかけの取引が増えている可能性もあると伝える。メディア社の取引は、複数のIT企業の間で製品を転売し、最終的にメディア社が買い取るというもので、メディア社は上場維持などを目的に、損失覚悟で売上高を計上していたとされているとか。取引に介在した企業は製品価格の1%程度を手数料として獲得し、さらに見かけ上の売り上げも膨らんでいたとのこと。関与した企業は売買伝票が存在し、実際の入出金もあったことから通常取引だったと主張しているが、各社は製品が実際に流通した事実を確認しておらず、書類だけで会計処理をしていた可能性があると記事は伝える。IT業界で実体のない取引が常態化しているという指摘は多く、ある大手メーカーでは最近、相手先ブランドによる生産(OEM)で調達した製品に手を加えずそのまま販売した場合は、売り上げとして計上しない社内ルールを徹底したところ、売上高が急減する現象が起きたとか。不明朗な取引慣行はユーザーからの値下げ圧力が強まる一方、売上高目標の達成を求められる中で広がった可能性が高いと記事は評する。ある情報システム会社幹部は「1次、2次、3次と協力会社や代理店が重層的に連なっている業界構造が温床になっている」とも指摘しているとか。

道監査委員が北海道警の監査結果を報告

 日経は3日に「北海道警裏金問題、不適正支出は5億円――監査委報告」〔共同〕を配信。
 記事は、北海道警の裏金問題で、道監査委員が3日、捜査用報償費など道の予算の不適正支出が約5億円に上るとの監査結果を高橋はるみ知事に報告したと報じる。道警内部調査の返還額(約2億円)と比較した場合、2.5倍になる額で、交際費や食糧費でも不適正な支出があったと指摘したとのこと。監査では道警本部、釧路、北見の方面本部と、34警察署で旅行命令簿などの会計書類を廃棄したり、紛失するなどしていたことも判明したとか。道監査委員は今後、道警の調査が適切だったかどうか確認監査を実施するが、返還額が大幅に上回る可能性が出てきたと記事は評する。徳永光孝代表監査委員は記者会見で「幹部は(裏金づくりを)十分認識していたが是正、改善の責務を果たしてこなかった」と強調し、高橋知事は「来年度以降、道警に対する予算の減額も含めて検討する」と語ったとのこと。監査結果によると、道警は10年度から15年度までの間、捜査用報償費、旅費など4費目すべてで慣行として組織的に不適正な支出をしていたとのこと。内訳は「予算執行の事実がない」などとした不正支出分が報償費約2億4000万円、旅費約2200万円、食糧費と交際費約70万円の計約2億6270万円で、「執行の事実が確認されなかった」とした「灰色」認定は報償費1億5600万円、旅費約3600万円、食糧費と交際費約200万円の計約1億9400万円とのこと。「執行の事実がない」「確認されなかった」と認定した以外に、旅費で実際に申請者に支払われたものの申請額より少なく、上司が一部受け取るなどした分が約4700万円あったとのこと。

監査法人への日米ダブル監督は無い模様

 7日付け日本経済新聞朝刊9面に「米上場企業監査委員長、日米国境超える会計検査、「相互に完全委任」」〔ワシントン=藤田和明〕の記事。
 記事は、米国の監査法人を監督する米上場企業会計監査委員会(PCAOB)のマクドノー委員長が日本経済新聞記者と会い、日米の国境を超える検査について、日米双方の監督当局に検査を任せる「完全な相互主義をとる」と言明し、日本の監査法人への検査について、「日本の法令を尊重する」と強調して、日本の金融庁と進めている協議を踏まえ「我々が必要とする日本の監査法人への検査は日本の監督当局が担い、逆に日本側が必要とすれば米国の監査法人の検査をPCAOBが行う」とし、役割を分け、二重規制にはしないと表明したと報じる。

シーガイア訴訟が和解

 読売は5日に「「シーガイア」訴訟、県と住民グループが和解合意」を配信。

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【公金支出】栗東市が不適切な会計処理の団体へ補助金

 共同は3日に「住民監査請求を退ける 新幹線新駅の推進運動で」を配信。

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国有銀行で900億円の指摘

 7日付け日本経済新聞朝刊8面の「中国構造腐敗(上)国有商銀、収賄・横領まん延――社会に影、政界と連鎖も」〔北京=吉田忠則〕は、国家審計署が中国の国有商業銀行最大手である中国工商銀行の2002年の会計内容を調べた結果、30件69億元(約900億円)の問題取引が発覚したと報じる。違法な手形割引など手口は様々とか。工商銀はこの件で解雇や逮捕を含め三百人以上の処分者を出したとのこと。

過剰防衛か真実隠蔽か

 共同は1日に「動機は業績悪化なのか 過剰防衛や政治力も考慮=差替」を配信。
 記事は、UFJ銀行の元副頭取(56)ら3人が1日逮捕された検査妨害事件で、東京地検特捜部の背景捜査は一時、難航したと報じる。「銀行の業績悪化を隠したかった」という単純な事件の構図に疑問が浮かび、慎重に調べを続けた特捜部だが、トップ関与の有無をめぐっての検討も続くとか。ある検察幹部は厳しい表情で「業績悪化が検査妨害の理由といえるかどうか」とつぶやき、「2003年3月期の決算内容は悪くない。金融庁の検査後に、引当金不足などを指摘されたわけだが、その不足額もUFJにとっては大した額じゃない」としていたとか。金融庁の検査の前に、妨害の動機となる「業績悪化への焦り」があったといえるか、必ずしも明確ではないとその幹部がみていたと記事は伝える。だが検査時に資料を隠したり、破ったりなどの行為があったことは動かぬ事実で、UFJ銀の元幹部は、「銀行は通常のケースのほか(経済事情が極度に悪化した)リスクケースも想定する。それを基に金融庁に判断されても、というのはある」と語っているとか。悪い業績の真相を隠すのではなく、極端なシミュレーションを材料に非難されたくなかった、という感覚だという。UFJ銀の周辺関係者も「金融庁の検査官に身構えすぎた“過剰防衛”とみるべきだ」と話しているとか。
 一方、読売は1日に「UFJ銀元常務の机に本物議事録、隠す寸前に発見」を配信し、UFJ銀行の検査妨害事件で、金融庁による特別検査の際、融資審査部門の担当幹部だった元常務執行役員(55)の銀行内の机から改ざん前の審査議事録が見つかっていたことが分かったと報じた。元常務が手元に保管していたもので、隠す直前、検査官に発見されたとか。同部門の最高責任者だった元副頭取(56)が部下から示された本物の議事録は廃棄されており、元常務の机に残されていた議事録が、組織的な検査妨害発覚の有力な手掛かりになっていたとのこと。関係者によると、元常務が保管していたのは、複数回開かれた「審査諮問会議」の議事録の一部で、この会議は、財務内容が悪化した大口取引先への新規融資の適否や回収の可能性について、議長の元副頭取が関係幹部を集めて随時開き、直属の部下だった元常務も出席していたとか。本物の議事録は、金融庁が昨年10月、特別検査で同行に立ち入った際、元常務の机の引き出しから発見したが、その経緯は、検査官らが部屋に入る直前、元常務が部下から「見つかったらまずいものは段ボール箱に入れてください」と言われ、この議事録を隠そうとしていたところで、検査官から何の資料か尋ねられると、言葉に詰まったとか。この議事録が端緒となり同行がそれまでに金融庁に提出していた議事録が、改ざん後のものと判明し、改ざん議事録では、同行幹部が大口融資先について「この会社は3年持たない」と発言した部分など、融資先の経営状態が悪化して回収が困難になっていることを示す個所が、削除されていたとのこと。関係者は「元常務は机の引き出しまで調べられるとは思わず、油断していたのではないか。本物の議事録が見つかっていなければ、検査妨害の実態は、一部しか分からなかったかもしれない」と話しているとか。
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