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監査役の進言を拒否した社長という説明

読売オンラインが2012年12月11日に掲出した「元監査役「損失公表断られた」…オリンパス事件」によると、オリンパスの粉飾決算事件で、金融商品取引法違反に問われた旧経営陣3人の公判が11日に東京地裁であり、元常勤監査役の被告(67)が被告人質問で、歴代3社長に同社の損失の公表を求めたが、受け入れられなかったと説明したという。同被告の法廷供述によると、財テク失敗で損失が膨らみ始めた1991年、当時の社長(88)に退職願を提出して損失の公表を迫ったが、「一人が責任を取っても解決しない」と断られ、99年に監査法人から損失の飛ばしを指摘されたため、再び同氏と当時の社長(76)に公表を進言したが、了承されなかったとか。さらに、2001年に社長に就任した別な被告(71)にも、決算の度に公表を促したが、「とても怖くてできない」と言われたとのこと。
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粉飾決算摘発強化策は何か

 日経電子版が7月11日に掲出した「形式に流れる監査を排せ」は、オリンパスによる巨額の粉飾決算に関して、金融庁が同社の監査担当だったあずさと新日本の2監査法人に業務改善命令を出したことを踏まえて、企業の財務諸表が適切に作られていることを保証する監査は、資本市場の公正さを保つために欠かせないもので、2監査法人だけでなく、企業会計に関わるすべての専門家が今回の改善命令を重く受けとめ、監査の質を高める方策を考えてほしいと論じている。金融庁が特に問題視したのは、オリンパスの監査担当があずさから新日本に変わる際の両法人の引き継ぎが不十分だった点であり、オリンパス事件について新日本が設けた第三者検証委員会は、引き継ぎについて善管注意義務の違反はなかった、との結論を3月に出しているとのこと。新日本は業界の指針に基づき、あずさに違法行為の有無などを問い「特にない」といった回答を得たからとの由。手順は踏んでいるが、両法人の間でさらに細かいやりとりがあれば、不自然な企業買収を使った損失隠しの端緒くらいは発見できたのではないかという問題意識が、金融庁が処分を下した背景にはあるようで、監査が形式に流れることへの戒めといえると記事は表する。粉飾の摘発や防止の責任を、すべて監査人に負わせることには無理があり、監査人は強制調査の権限がないため、組織的な不正を見抜くのは容易なことではないが、決算書をもとに株式などを売買する投資家は、もっと監査人に頑張ってほしいと考えるのが正直なところと記事は論じ、証券取引等監視委員会などへの出向者を増やし、不正発見の実務に明るい監査人を養成するとか、粉飾の疑いが濃い取引を見つけたら当局や証券取引所に通報しやすくするとか、の対策を検討する必要があると記事は論じるが、委員会は監査で不正を発見しているわけではないし、粉飾の疑いを監査人が通報するというのは無理があるのではないか。

公認会計士が監査報告書の偽造に荷担

 読売新聞サイトが6月20日に掲出した「AIJ社長、顧客に偽の監査報告書「自ら主導」」は、AIJ投資顧問による年金資産消失を巡る詐欺事件で、同社社長(60)が、半導体装置メーカー「アドバンテスト」(東京)の企業年金基金から、海外ファンドの監査報告書を示すよう要望された際、偽造の報告書を渡していたと報じる。警視庁は、虚偽運用を隠蔽するための偽装工作とみているが、AIJ社長やアイティーエム証券社長(56)らは、同庁の調べに対し、容疑を否認しているとか。アドバンテストによると、同社の年金基金は2009年2月、初めてAIJと契約しているが、同社では米国の会計基準を採用しているため、米当局に提出する資料を作成する必要があり、毎決算期末に合わせて、AIJ側に英領ケイマン諸島のファンドの監査報告書を提出するよう求めていたとか。基金側から要望を受けたAIJ社長は、損失が出ている実態を隠すため、知人の公認会計士に依頼して、監査報告書を偽造したもので、一連の工作は「自ら主導した」などと証人喚問でも認めているとのこと。

あすかの杜の会計事務所は頭を下げられて書類不備を不問にした

 信濃毎日新聞が5月18日に掲出した「経理資料、三セク側の要請受け見逃し 会計事務所の元従業員証言」は、経営破綻した大町市出資の第三セクター株式会社あすかの杜(もり)」(大町市八坂)の会計処理に粉飾の疑いがある問題で、同社を担当していた会計事務所の元従業員(47)が17日、信濃毎日新聞の取材に応じ、4年ほど前から、経費の除外や売り上げの水増しなど三セク会社側が手を加えた可能性の高い経理資料を、同社側の要請を受けて見逃していた―と証言したと報じる。同社の決算書類をめぐっては、21、22年度の預貯金期末残高が実際の通帳記載の額よりも多く記されていることが既に判明しており、元従業員はこれらについて「意図的に行われた」としたと記事は伝える。あすかの杜の高橋忠芳社長は17日までの信濃毎日新聞の取材に対し連絡が取れない状態とか。粉飾の疑いが出たことで緊急にこの日開かれた取締役会には、「身内の健康問題」を理由に出席しなかったとの由。元従業員は14年のあすかの杜設立当初から同社を担当してきたが、不適切な決算報告書の作成に関わったとして9日付で事務所を解雇されたとのこと。元従業員は、同社の経理担当社員が辞めた20年ごろから、決算報告書の作成に必要な同社側の事務処理が滞るようになった、と指摘し、本来提出されるべき同社宛ての請求書など経理書類の不備が分かったが、「5月の税務署申告期限ぎりぎりで余裕がない上、会社側からひたすら頭を下げられて」、同社側が示した数字のまま実態より経費を低く抑えた決算報告をまとめたとか。22年度決算では、会社側が提出した売上高が過大だとみて元資料を求めたが、会社側に「集計のコンピューターが壊れたので、これで通して」と求められ、そのまま応じてしまったとの由。会計事務所の上司には、同社側の事務処理が滞っていることを伝え、事務所によると、昨年4月、同社に懸念を伝えた、とのこと。ただ元従業員は同社から要請されていた会計処理の実情までは報告しておらず「情に流されて信用を裏切り、本当に申し訳ないことをした。(経営難に至った理由は)私にも分からないことが多い」と話しており、事務所側も17日、元従業員から同社とのやり取りに関して詳細な報告を受けていなかった、としているとか。高橋社長はこれまでの取材に、経営難の穴埋めのため「数千万円の私費も会計に入れているが関係書類が残っておらず、よく分からない」と答えていたが、同社の取締役の一人である相沢文人副市長は17日、「明らかになっているのはまだ一部と思う。なぜこんなことになったのか、資料提示も含め社長に早く説明を求めたい」と述べたとか。

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大王製紙事案は44%が対応に自信あるがオリンパス事案は17%

 日経電子版が4月25日に掲出した「オリンパス粉飾決算、発見・対応「難しい」6割 本社、監査法人にアンケート」は、日本経済新聞が全国の主な監査法人を対象に実施したアンケートによると、オリンパスの粉飾決算事件について「見抜くのは難しい」「見抜いても対応が難しい」との回答が全体の6割を超えており、不祥事を巡り監査法人の責任を問う声が出ているものの「捜査権はなく一定の限界がある」「世間の期待と監査人が果たす役割にギャップがある」との指摘があったと報じる。調査は4月上旬までに全国の監査法人を対象に実施して、46監査法人から回答を得たもので、調査で同様のケースに直面した場合の対応を尋ねたところ「見抜いても対応が難しい」(37%)「見抜くのが難しい」(24%)との答えが計61%に達しており、「スキームが複雑で、限られた監査時間では解明は難しい」との意見もあり、「発見、対応できる」と答えたのは17%だったとの由。また元会長への巨額融資が問題となった大王製紙のケースでは44%が「発見、対応できる」と答えたものの、「見抜いても対応が難しい」が30%、「見抜くのは難しい」との回答も5%あったとか。

AIJは適正意見を得ていなかった

 日経電子版が4月3日に掲出した「AIJ社長、監査意見「限定付きだった」 参考人質疑」は、AIJ投資顧問の浅川和彦社長が、3日午前の参院財政金融委員会の参考人質疑で、同社のケイマン籍ファンドの監査を担当していた海外監査法人が出していた監査意見について、「限定付き意見だった。(ファンドが投資していた)投資事業組合のところに限定がついていた」と述べ、適正意見ではなかったことを明らかにしたと報じる。監査報告書を受け取っていた系列のアイティーエム証券の西村秀昭社長は、浅川社長から開封しないように指示を受けていたため、「監査意見を確認していない。2年目までは開封しているが、記憶にない」と述べたとか。

監査法人が高価すぎると報告した相手が悪かった

 日経電子版が2月20日に掲出した「買収で監査法人「著しく高額」 オリンパス取締役会で報告せず」は、オリンパスの粉飾決算事件で、前社長(70)=金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕=らが、簿外損失の解消に利用した2008年の国内企業3社の買収について、監査法人が「株式取得価格が著しく高額」と指摘していたにもかかわらず、取締役会で報告していなかったことが関係者の話で分かったと報じる。東京地検特捜部などは、前社長らが不正経理を隠蔽しようとした経緯とみているもようと記事は伝える。これまでの調べや関係者の話によると、前社長と前副社長(54)=同=、前監査役(67)=同=らは企業買収を装って捻出した資金で、海外の投資ファンドに移し替えた金融商品の含み損を穴埋めしようと計画し、同社と懇意だった投資関連会社社長(57)=同=と相談し、買収先企業として国内の医療関連企業など3社を選定して、買収にあたり、前社長らは08年2月の取締役会で、3社の業績見通しについて「今後5年間の営業利益の成長率は毎年約190~400%」と提示し、同年3~4月、3社株式を約607億円で買い取り、子会社化したとのこと。これに対し、当時の監査法人は同年12月、前社長らに直接、「株式取得価格が著しく高額であり、判断の合理性に疑問が残る」と指摘し、適切な会計処理を要求したとか。同社は09年5月の取締役会で、3社の買収について「09年3月期決算で557億円の減損処理を実行する」と決議したが、前社長らは、理由を「経済環境悪化のため」と説明しただけで、監査法人からの指摘について一切触れなかったとの由。問題を指摘した監査法人を巡っては、同年5月の取締役会の直前に前社長が自ら監査法人の事務所に出向き、解任すると通告したことが既に判明しているとのこと。

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大王製紙の経営トップの私的資金流用を監査法人は把握していた

 MSN産経ニュースが23年11月26日に掲出した「前会長の井川容疑者、監査法人に虚偽説明」は、大王製紙前会長の井川意高容疑者(47)による巨額借り入れ事件で、井川容疑者が同社の監査法人による面談を受けた際、借入金の使途について「個人的な事業の運転資金に使用した」と虚偽の説明をしていたことが25日、関係者の話で分かったと報じる。関係者によると、監査法人は昨年7月の監査で、連結子会社から井川容疑者への貸し付けを把握しており、さらに同年9月には連結子会社「エリエールペーパーテック」から計14億5千万円の貸し付けがあった事実をつかんでいて、実態を明らかにするため、監査法人の担当者が今年5月6日に井川容疑者から事情を聴いたとの由。井川容疑者は担当者に対し、9月末までに返済する意向を伝えた上で、「(借入金は)個人的な事業の運転資金に使用した」などと説明したとか。だが、その後も連結子会社からの借り入れは続き最終的な借入総額は百数十億円にまで拡大し、一方で9月末までの返済額は47億5千万円にとどまっているとのこと。井川容疑者の説明を受けて、監査法人も調査を進めることはせず、監査役会でも貸し付けについての説明や報告をしなかったとか。井川容疑者は7~9月、取締役会の承認決議がないまま、連結子会社4社から計32億円を自分名義の口座に振り込ませたとして、会社法違反(特別背任)容疑で、東京地検特捜部に逮捕されており、使途について井川容疑者は「大半はマカオやシンガポールのカジノで使った」と供述しているとか。

日経で首尾一貫しない主張は珍しい

 日経電子版が23年11月2日に掲出した「損失隠し見抜けなかった監査法人の責任」は、オリンパスが証券投資の損失を隠していた問題は、不正な経理操作の全容だけでなく、それを止められなかった監査の実態も厳しく検証する必要があると論じる。記事は、同社の監査は2009年3月期まであずさ監査法人が担当し、10年3月期から新日本監査法人に交代しているが、ともに日本を代表する大手であるだけに、海外から批判を集めやすく、日本企業全体に国際的な不信が広がるのを防ぐためにも、金融庁や日本公認会計士協会は2監査法人への調査に厳格な姿勢で臨むべきと主張している。記事によると、オリンパスは01年3月期から導入された時価会計制度で損失が表面化するのを逃れる目的で、ケイマン諸島のファンドなどに損失を移しており、これに伴い同社本体の資産を水増しする必要が生じたため、実態の乏しい銀行預金や債券、ファンドへの出資を貸借対照表に計上していたとか。それを前提として、記事は、預金など単純な金融商品の不正計上さえ監査で見抜けなかったのは、実にお粗末であり、金融機関の残高証明書が巧妙に偽造されたといった事情でもなければ、手抜きがあったと批判されても仕方ないのではないかと主張するが、この時点で憶測を基にした議論はいかがなものか。記事によると、オリンパスは企業買収に絡んで高額の手数料をひねり出し、ファンドに移した含み損の処理に充当しており、あずさは09年3月期決算にこれを問題視したものの、最終的に決算を承認したとのこと。記事は、続けて、どんな説明を会社側から受け、財務諸表は適正だと判断したのか、さらには翌期から監査を担当した新日本は、一連の買収を不自然とは考えなかったのだろうか、そうした点に関する説明責任が2監査法人にはある、と言うが、では、前段の主張は何なのか。疑問が多い記事ではある。

オリンパスの海外子会社の監査法人変更理由

 日経電子版は23年10月25日に掲出した「オリンパス、監査法人変更で見解 「契約満了が理由」」で、オリンパスが24日、過去の監査法人の変更についての見解を発表し、そこで、2009年7月以降、海外子会社の監査法人を国際会計事務所大手KPMGからアーンスト・アンド・ヤング(E&Y)に変更した理由について「契約満了に伴い国内の監査法人をあずさから新日本に変更したため」としていると報じる。前週末にかけ一部報道で「海外監査法人の変更は08年に買収した英ジャイラスの会計上の問題を受けKPMGが撤退したため」と伝わっていたが、海外の監査業務などについて、あずさはKPMGと、新日本はE&Yと提携関係にあり、オリンパスは国内監査法人の変更については「任期満了に伴い日本最大の監査法人である新日本を選んだ」と話しているとか。
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