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【Integrity】長野県監査委員は意見書で監査基準に言及しておらずB

 長野県監査委員は、その監査基準第15条第1項で「監査等の結果に関する報告等には、原則として」「本基準に準拠している旨」「を記載するものとする」と定めている。
 しかし、9月17日に提出した「令和元年度長野県歳入歳出決算・公営企業会計決算及び財政健全化判断比率等に対する審査意見書」には、その旨の記載は見当たらない。

【Integrity】山梨県監査委員は監査基準に準拠しておらずB

 山梨県監査委員は、その監査基準第18条第1項で「第18条 監査等の結果に関する報告等には、原則として」「この基準に準拠している旨」「を記載するものとする」としている。
 しかし、8月12日から9月9日まで審査した結果を取りまとめた「令和元年度山梨県一般会計・特別会計歳入歳出決算審査意見書」には、監査基準に準拠した旨の記載は無い。

【Integrity】栃木県監査委員は遵守する監査基準を決定していてS

 栃木県監査委員は、その監査基準で監査の結果については次だけを定めることで接ぎ木問題を回避しており、監査の継続性を確保した監査基準を決定していると評価できる。

第16条第2項 監査委員は、是正又は改善が必要である事項が認められる場合、その内容を監査等の結果に記載するとともに、必要に応じて、監査等の過程で明らかとなった当該事項の原因等を記載する。

【Integrity】茨城県監査委員は監査基準に準拠しない監査報告を作成していてB

 茨城県監査委員は、その監査基準の「第三 監査等の結果に関する報告」「3 監査等の結果に関する報告等への記載事項」の(2)及び(3)で、監査報告には監査の結果として、「重要な点においてアからクまでそれぞれ定める事項が認められる場合にはその旨」を、「認められない場合にはその旨」を記載するとしている。
 しかし、9月11日に公表した「定期監査等の結果に関する報告」には、次の記載となっていて、認否が記載されておらず、監査基準に準拠した報告とはなっていない。

2 監査結果
 監査の結果,次のとおり,指摘事項及び注意事項が認められた。
 その他の機関においては,指摘又は注意に該当する事項は認められなかった。

【Integrity】京都市監査委員は従前の方法に沿って監査基準を策定していてS

 京都市監査委員は監査基準において、妥当性の有無の宣言を行なわないこととすることにより、接ぎ木問題を回避している。すなわち、その監査基準で「監査等の結果を記載した書面の作成」と題した第15条を次のように定めている。

第1項 監査委員は,監査等を終了したときは,その結果を記載した書面を作成するものとする。
第2項 前項の書面には,監査等の結果を決定した監査委員の氏名を表示するほか,次に掲げる事項を記載するものとする。ただし,監査等の性質によりその記載事項を省略することがある。
(1) この規程に準拠して監査等を実施した旨(監査委員の責めに帰すべき事由によりこの規程に準拠して監査等を実施することができなかった場合にあっては,その旨及びその理由)
(2) 監査等の種類
(3) 監査等の対象
(4) 監査等の着眼点
(5) 監査等の主な実施内容
(6) 監査等の実施場所及び日程
(7) 監査等の結果を決定した監査委員以外に監査等を実施した監査委員がある場合にあっては,監査等を実施した全ての監査委員の氏名
(8) 除斥その他の事由により監査等を実施しなかった監査委員がある場合にあっては,当該監査委員の氏名
(9) 前各号に掲げるもののほか,監査委員が必要と認める事項
第3項 監査委員は,措置を講じるべき事項があると認めるときは,その内容及び必要に応じてその原因を監査等の結果に記載するものとする。
第4項 監査委員は,その責めに帰することができない事由により重要な監査等の手続を実施することができず,監査等の結果において見解を表明するに足る合理的な基礎を形成することができなかったときは,監査等の結果にその旨,実施することができなかった手続及びその理由を記載するものとする。
第5項 第1項の書面は,正確,簡潔,明瞭かつ平易に記載するものとする。


 実に明解である。また、総務省基準案と異なり、監査の種類を定期分として規定するなど、地方自治法の規定との頂上を避ける工夫も為されていて、他の自治体の範となる基準と言える。
 ちなみに、9月3日付け「令和元年度京都市一般会計等決算審査意見」では、審査の結果を次のように記載している。

1 決算書及び同付属書類について,関係法令等に準拠して作成されており,計数は正確であると認めた。
2 予算について,おおむね適正かつ効率的に執行されていると認めた。
 予算の執行状況は,第3 予算の執行状況に示すとおりである。
 なお,一般会計に係るもの1件の意見を付した。


 その前年の報告は次のとおり同一の構造であり、京都市監査委員が継続性を重視して監査基準を策定したことを示唆している。

1 決算書及び同付属書類について,関係法令等に準拠して作成されており,計数は正確であると認めた。
2 予算について,おおむね適正かつ効率的に執行されていると認めた。
 予算の執行状況は,第3 予算の執行状況に示すとおりである。
 なお,一般会計に係るもの1件及び国民健康保険事業特別会計に係るもの1件の意見を付した。

【Integrity】さいたま市監査委員の監査基準の取扱いはB

 さいたま市監査委員はその監査基準第3条第1項で「この基準における監査等は次の各号に掲げるものと」して、「財務監査」「行政監査」等を列挙し、第17条第1項では、監査等の報告書には「監査等の種類」を記載するとしている。
 しかし、9月1日付け「定期監査及び行政監査結果報告書」では、「定期監査」の語は用いているが、「財務監査」の語は用いていない。
 また、第17条第2項及び第3項で、監査報告には監査の結果として、「重要な点において当該各号に定める事項が認められる場合にはその旨」を、「認められない場合にはその旨」を記載するとしているが、上記の監査報告にはいずれの記載も無い。

【Integrity】大阪府監査委員はB

 大阪府監査委員は、その監査基準で監査報告の記載内容について定めていない。後任者の裁量を制限する必要を認めないという意味で合理的な監査基準を定めていると評価できる。

【Integrity】福井県はB

 福井県監査委員は、その監査基準「第15」の「2」及び「3」で、決算審査の報告には審査の結果として、「重要に点において」報告に記載した「とおり審査した限りにおいて、決算その他関係書類が法令に適合し、かつ、正確であること」「が認められる場合にはその旨」を、「認められない場合にはその旨」を記載するとしている。
 しかし、9月8日に掲出された「令和元年度 福井県歳入歳出決算および基金運用状況審査意見書」には、前年と同様な次の記載を行なっており、自らが定める監査基準と整合を欠いている。

 令和元年度一般会計および特別会計の歳入歳出決算に関する計数は、関係諸帳簿および証拠書類と照合して審査した結果、いずれも正確であることを確認した。
 予算の執行、財務に関する事務および財産に関する事務については、概ね適正に執行されていると認める。


 ちなみに、前年の文言は次のとおり。

 平成30年度一般会計および特別会計の歳入歳出決算に関する計数は、関係諸帳簿および証拠書類と照合して審査した結果、いずれも正確であることを確認した。
 予算の執行、財務に関する事務および財産に関する事務については、概ね適正に執行されていると認めた。


時効取得しなかったことを「怠る事実」として立論した監査請求

 毎日新聞サイトが9月6日に掲出した「時効取得、請求を棄却 新ホール事業「認識変更、説明を」 徳島市監査委 /徳島」は、徳島市が文化センター跡地(徳島町城内)で計画する新ホール整備事業で、予定地内の県有地は市有地として、元市議が市長に土地の時効取得を求めた住民監査請求があり、市監査委員は8月27日、請求を棄却したと報じる。土地を巡っては、市有地と主張していた市が今春以降、態度を変更しており、市監査委員は市民へ変更の経緯を説明するよう、市の執行部へ求める意見を付けたとのこと。請求人は、市が3月定例市議会で示した資料や、大学教授ら専門家の意見から「土地が市有地であることは明らかである」とした上で、「名義変更せずに放置していることは市に甚大な損害を与えている」と指摘していたと記事は伝える。

1年を超える正当な理由

 日経XTECHが9月5日に掲出した「新市長が庁舎建設工事を中止、前市長らが提訴へ 近江八幡市への監査請求は却下、設計費4億円など損害賠償請求」〔森山 敦子 日経 xTECH/日経アーキテクチュア〕は、滋賀県近江八幡市の新庁舎建設工事中止を巡って、7月26日に前市長である市議や現市議、市民ら54人が請求していた住民監査請求が8月20日付で却下されたと報じる。請求人は、市長が2018年4月25日の就任日に、奥村組との庁舎建設工事請負契約を解除した行為が違法であるとして、市長に設計料や一部支払い済みの工事費など計4億円の損害を市に賠償するよう、監査委員に勧告を求めていたが、契約解除の日から1年3カ月経過しての請求について、正当な理由が認められなかったとして却下されたとのこと。
 記事によると、問題の工事中止は、新市長が、民法641条「請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる。」の規定と工事請負契約に基づいて行なったものだが、請求人は、立法趣旨が「注文人がすでに必要としなくなった仕事を強いて完成させることは、注文人にとっても、社会的にも、無意味なことだから、請負人に損失を被らせないことを条件にして自由に解除することができるとした」ものであるとして、市において工事請負契約を解除しなければならない必要性はない、などと監査請求の要旨を説明していたとの由。請求人は、「正当な理由」がある場合は1年を経過していても請求できるとして、「19年5月に開かれた臨時会議でしか知り得なかった」ことを正当な理由として挙げたとの由。
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