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15日に退官した検査官の後任発令は9月2日付

 日経サイトは8月15日に「会計検査院検査官に田中氏」を掲出し、政府が15日の閣議で、柳麻理会計検査院長(同日付で退官)の後任の検査官に、大学改革支援・学位授与機構の田中弥生特任教授を充てる人事を決めたと報じる。発令は9月2日付で、検査院長は田中氏を含む3人の検査官から互選されると記事は伝える。田中 弥生氏(たなか・やよい)氏は59歳で、平14年に阪大院博士号を取得しており、大学評価・学位授与機構教授などを経て、29年4月から大学改革支援・学位授与機構特任教授とのこと。

 検査官は認証官であるため、発令が9月2日になったのは官邸と宮内庁の日程調整の結果と思われる。

新規発掘を称揚する監査を行っていると部下の説明を聞く組織風土が形成される

 日経XTECHサイトが8月9日に掲出した日経SYSTEMS TREND「会計検査院がアジャイルに初挑戦 「要求爆発」の弊害を乗り越える」〔安藤 正芳=日経SYSTEMS〕は、会計検査院が基幹システムを再構築し、官公庁では珍しいアジャイル開発手法と超高速開発ツールを採用して、2019年4月から利用を開始したと報じる。本件については、同サイトが7月24日に掲出したニュース解説「霞が関にもようやくアジャイルの波、会計検査院が得た知見とは」〔安藤 正芳=日経 xTECH/日経SYSTEMS〕において取り上げられており、この記事によると、ビジネスの変化に合わせて、ユーザーの意見を素早く反映させ、使い勝手の良いシステムを構築するのに有用なことから、企業のシステム開発にアジャイル開発手法を用いるケースが増えており、この潮流が官公庁が集まる霞が関にもいよいよ押し寄せてきたとして、会計検査院が、2019年3月31日に「総合検索システム」をアジャイル開発の手法と超高速開発ツールを使って再構築したと報じている。同システムは、各府省などを検査した検査報告案を基にその内容を説明する資料や案件名、金額などを登録する機能と、登録されたデータを検索する機能を備えるもので、再構築前の旧システムは検索機能しか備えておらず、登録はExcelを利用していたとのこと。Excelファイルを共有していたため変更管理の機能もなく、案件の名前が変わると関連する資料を手作業で書き換えなければならなかったとか。会計検査院でシステム再構築のプロジェクトマネジャーを務めた事務総長官房情報システム調査官の副長は「旧システムは検索機能が旧態依然で使いにくい面があり、利用部門と運用保守部門の負担が大きかった」と話しており、そこで、システムのリプレースに伴い、新たに登録機能を追加し、検索機能を強化することにしたという。システム再構築に当たり、IT部門が重視したのは「とにかく利用部門や運用保守部門の全員が便利に使えるシステム」で、利用部門が必要としている機能を把握するため、システムの利用者である約1200人にアンケート調査を行ったところ、「曖昧なキーワードでも検索できる機能が欲しい」「案件を登録する際にタグでカテゴライズしたい」「検索履歴を表示してほしい」といった声が寄せられたとの由。これらの結果を踏まえて、IT部門はシステム再構築に向けた入札募集を行い、入札期間は2018年9~10月で、調達条件には、ウオーターフォール型の開発に加えて、会計検査院として初となる「アジャイル開発」の文言を記載したとのこと。これまで慣れ親しんだウオーターフォール型とアジャイル開発のどちらでも入札できるようにしたわけで、一般に基幹システムのリプレース案件は、最初から全ての仕様を決定できるケースが多く、こうした場合は、アジャイル開発よりもウオーターフォール型のほうが向いていると言えるが、その理由について「現場のIT担当者からの要望があったため」と説明したと記事は伝える。会計検査院のIT担当者は、総務省のモデリング分科会が開催した「超高速開発Liveモデリング」のイベントに参加したことがあり、このイベントで、超高速開発ツールとアジャイル開発の手法を活用し、短時間にシステムを構築していくさまを見学したIT担当者が「アジャイル開発をしたい」と副長に直訴したとの由。

 この開発の入札公告は9月5日に行われており、入札説明会は9月19日、入札期限は10月25日。11月21日に落札者等の公示があり、落札価格は3726万円。

検査官の国会同意

 会計検査院の意思決定機関である検査官会議を構成する検査官を内閣が任命するためには国会の同意が必要とされるが、日経サイトが5月15日に掲出した「国会同意人事案、9機関17人提示 政府」は、検査官人事として田中弥生大学改革支援・学位授与機構特任教授が国会へ提示されたと報じる。

 現在の3人の検査官のうち柳(小林)会計検査院院長が8月16日で65歳になり、前日の15日24時に退官となるための後任候補と思われる。


日経が「きょうのことば」でミス

 2月28日付日経新聞3面に「きょうのことば」として個人情報保護委員会の解説記事が掲載された。その中で、同委員会について「個人情報保護法を所管し、社会保障と税の共通番号(マイナンバー)を含む全ての個人情報が正しく扱われているかどうかを監督する独立機関で、2016年1月に設立された。会計検査院や公正取引委員会と同じ「三条委員会」と位置づけられ、委員会単独で国家としての意思決定ができるほか、企業への立ち入り調査権など強い権限を持つ。」と解説されている。

 三条委員会とは、一般に、国家行政組織法第3条第2項「行政組織のため置かれる国の行政機関は、省、委員会及び庁とし、その設置及び廃止は、別に法律の定めるところによる。」に基づいて設置される委員会であり、憲法上の機関である会計検査院は三条委員会には該当しない。普通はあり得ないミスで、独立機関は八条委員会ではなく三条委員会だ、という思い込みによるものか?

主要4監査法人のコミットメント

 デロイト・トーマツサイトは1月24日にニュースリリース「4監査法人による共同声明を発表~4つのコミットメントを宣言~」を掲出し、2019年1月24日開催の4監査法人合同フォーラム「今、監査法人に求められる使命」において、共同声明を発表したと伝える。4監査法人は、有限責任 あずさ監査法人(東京都新宿区)、EY新日本有限責任監査法人(東京都千代田区)、有限責任監査法人トーマツ(東京都千代田区)、PwCあらた有限責任監査法人(東京都千代田区)で、声明では次の「4つのコミットメント」を発表している。
①財務報告と監査の信頼性向上に向けた取組み
②情報技術への積極的な投資
③国際感覚を有する会計人材やデジタル社会に対応する人材への投資
④日本経済の健全な発展への貢献
 そして、「私たちは、社会から必要とされる存在であり続けるため、職業専門家、そして公益に貢献する社会基盤の一部として絶えず自らを革新し、活力ある資本市場の実現と市場の公正性・透明性の確保に貢献し、社会に価値を提供することにより国民経済の未来に貢献していくことを約束します。」としている。

会計検査院人事

 日経サイトは12月18日に「会計検査院第5局長に戸田氏」を掲出し、会計検査院が17日に発表したところによると、鈴土靖第1局長と堀川義一第5局長が退職し、その後任にそれぞれ三田啓官房総括審議官、戸田直行第3局長が1月1日付で起用させると報じる。見出しに第5局長を持ってきた理由は不明。

会計検査院長は検査官の互選で決定される

 日経サイトが12月7日に掲出した「会計検査院長に柳氏」は、政府が7日の閣議で、10月22日に退官した河戸光彦前会計検査院長の後任に、柳麻理検査官を充てる人事を決めたと報じる。発令は12月7日付とか。

 政府が人事を決めたかのような書き方だが、法律上は任命行為を行うことを決定しただけで「決めた」訳ではない。会計検査院法第3条は「会計検査院の長は、検査官のうちから互選した者について、内閣においてこれを命ずる。」と規定している。

会計検査院検査官の人事案が国会へ提示された

 ヤフーニュースサイトは11月9日に「会計検査官に岡村氏=5機関13人の国会同意人事案―政府」〔時事通信〕を掲出し、政府が9日、衆参両院の議院運営委員会理事会に、5機関13人の国会同意人事案を提示したと報じる。このうち会計検査院検査官の人事案は岡村肇会計検査院事務総長(59)を充てるものとのこと。

 会計検査院検査官は定員3名。「両議院の同意を経て、内閣がこれを任命する」〔会計検査院法第4条第1項〕とされている。会計検査院長は3名のうちから互選されるが、10月下旬に河戸院長が定年退官してから会計検査院長と検査官が空席となっていた。会計検査院長が欠けたときは「検査官の合議によりあらかじめ定められた検査官が代わつてその職務を行う」〔会計検査院法施行規則第8条第1項〕ことになっていて11月9日に総理大臣へ平成29年度決算検査報告を手交したのは柳麻理院長職務代行検査官

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公監査機関に対する誤解

 ニッセイ基礎研究所サイトに掲出された「予算編成・執行管理に係わる米政府機関の役割-立法府(議会)と行政府(大統領・官庁)のパワーバランスを支える政府機関」には、米国会計検査院について違和感のある記述が見受けられる。
 記事には、「GAOは、OMBと同様に1921年に予算・会計法に基づき、行政部門から独立した監査機関として、当初は会計検査院(General Accounting Office)の名称で設立された。GAOは04年に「2004年GAO人的資本改革法」(The GAO Human Capital Reform Act of 2004)によって、略称は従来と変わらないものの、名称が政府説明責任局(General Accountability Office)に変更された。」とある。General Accountability Officeを「政府説明責任局」と訳すのであれば、General Accounting Officeは「会計検査院」ではなく、「統括会計局」と訳すべきだろう。逆に、General Accounting Officeを「会計検査院」と訳すのであれば、General Accountability Officeも「会計検査院」と訳すべきだろう。おそらく筆者は、2004の改正が人材リクルートのための名称変更を行ったもので、SAIという実体には変更がなかった(改正前も改正後もINTOSAIの加盟機関である。)ことを承知していなかったのだろう。おそらく、公監査機関である会計検査院を民間企業の会計監査人と同様の存在と誤認しているのだろう。

国会は再任時にも所信聴取

 NHKサイトは1月23日に「政府 公取委委員長など12機関28人の人事案を提示」を掲出し、政府が、23日開かれた衆参両院の議院運営委員会の理事会で、公正取引委員会の委員長や、会計検査院の検査官など、国会の同意が必要な12機関、28人の人事案を提示したと報じる。記事は、会計検査院の検査官には公認会計士の森田祐司氏を再任するとしつつ、その人事については、近く、衆参両院の議院運営委員会で、所信の聴取と質疑が行われることになっていると伝える。

 会計検査院法第5条第1項は、「検査官の任期は、七年とし、一回に限り再任されることができる。」と規定している。
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