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15日に退官した検査官の後任発令は9月2日付

 日経サイトは8月15日に「会計検査院検査官に田中氏」を掲出し、政府が15日の閣議で、柳麻理会計検査院長(同日付で退官)の後任の検査官に、大学改革支援・学位授与機構の田中弥生特任教授を充てる人事を決めたと報じる。発令は9月2日付で、検査院長は田中氏を含む3人の検査官から互選されると記事は伝える。田中 弥生氏(たなか・やよい)氏は59歳で、平14年に阪大院博士号を取得しており、大学評価・学位授与機構教授などを経て、29年4月から大学改革支援・学位授与機構特任教授とのこと。

 検査官は認証官であるため、発令が9月2日になったのは官邸と宮内庁の日程調整の結果と思われる。

架空売上による利益水増し

 日経サイトが8月13日に掲出した「すてきナイス元会長ら告発、粉飾決算の疑い 監視委」は、住宅関連事業を手がける東証1部上場の「すてきナイスグループ」(横浜市鶴見区)の粉飾決算事件で、証券取引等監視委員会が13日、同社元会長(71)と元副会長(67)、法人としての同社を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで横浜地検に告発したと報じる。監視委によると、告発容疑は2015年3月期の同社連結決算で、同社の在庫物件を巡り架空の売り上げを計上するなどして、利益を水増しした虚偽の有価証券報告書を関東財務局に提出した疑いで、15年3月期の同社の営業利益は本来約4億9800万円だったが、約10億1200万円と水増ししていたとの由。第三者委員会の報告書によると、同社は14年10月時点で15年3月期の業績予想を下方修正しているが、その後も改善が見込めず再度の下方修正を迫られている状態だったといい、本来の損失を隠すために粉飾した可能性があると記事は伝える。

提訴後に弁済が行われた事例

 中日新聞サイトが8月10日に掲出した「安八町への寄付金訴訟で請求棄却 提訴後に町長が同額を弁済」は、安八町が町民2人からの計1万6千円の寄付金の受け取りを拒否したことは違法として、別の男性が、堀正町長に返金による町への損害額を支払うことなどを求めた住民訴訟で、岐阜地裁が9日に請求を棄却したと報じる。判決によると、堀町長は提訴を受け、昨年10月31日に町民に返還した金額と同額の1万6千円を支払っており、裁判長は判決理由で「(堀町長の)弁済により、損害賠償請求権は消滅したと言うべきだ」などと述べたとか。訴状によると、町民2人は2017年11月までにそれぞれ町に8千円を寄付したが、町民が別の住民訴訟を提起したことや、町職員を業務上横領容疑で刑事告発したことなどを理由に、受け取りを拒否されたと主張していたとの由。

新規発掘を称揚する監査を行っていると部下の説明を聞く組織風土が形成される

 日経XTECHサイトが8月9日に掲出した日経SYSTEMS TREND「会計検査院がアジャイルに初挑戦 「要求爆発」の弊害を乗り越える」〔安藤 正芳=日経SYSTEMS〕は、会計検査院が基幹システムを再構築し、官公庁では珍しいアジャイル開発手法と超高速開発ツールを採用して、2019年4月から利用を開始したと報じる。本件については、同サイトが7月24日に掲出したニュース解説「霞が関にもようやくアジャイルの波、会計検査院が得た知見とは」〔安藤 正芳=日経 xTECH/日経SYSTEMS〕において取り上げられており、この記事によると、ビジネスの変化に合わせて、ユーザーの意見を素早く反映させ、使い勝手の良いシステムを構築するのに有用なことから、企業のシステム開発にアジャイル開発手法を用いるケースが増えており、この潮流が官公庁が集まる霞が関にもいよいよ押し寄せてきたとして、会計検査院が、2019年3月31日に「総合検索システム」をアジャイル開発の手法と超高速開発ツールを使って再構築したと報じている。同システムは、各府省などを検査した検査報告案を基にその内容を説明する資料や案件名、金額などを登録する機能と、登録されたデータを検索する機能を備えるもので、再構築前の旧システムは検索機能しか備えておらず、登録はExcelを利用していたとのこと。Excelファイルを共有していたため変更管理の機能もなく、案件の名前が変わると関連する資料を手作業で書き換えなければならなかったとか。会計検査院でシステム再構築のプロジェクトマネジャーを務めた事務総長官房情報システム調査官の副長は「旧システムは検索機能が旧態依然で使いにくい面があり、利用部門と運用保守部門の負担が大きかった」と話しており、そこで、システムのリプレースに伴い、新たに登録機能を追加し、検索機能を強化することにしたという。システム再構築に当たり、IT部門が重視したのは「とにかく利用部門や運用保守部門の全員が便利に使えるシステム」で、利用部門が必要としている機能を把握するため、システムの利用者である約1200人にアンケート調査を行ったところ、「曖昧なキーワードでも検索できる機能が欲しい」「案件を登録する際にタグでカテゴライズしたい」「検索履歴を表示してほしい」といった声が寄せられたとの由。これらの結果を踏まえて、IT部門はシステム再構築に向けた入札募集を行い、入札期間は2018年9~10月で、調達条件には、ウオーターフォール型の開発に加えて、会計検査院として初となる「アジャイル開発」の文言を記載したとのこと。これまで慣れ親しんだウオーターフォール型とアジャイル開発のどちらでも入札できるようにしたわけで、一般に基幹システムのリプレース案件は、最初から全ての仕様を決定できるケースが多く、こうした場合は、アジャイル開発よりもウオーターフォール型のほうが向いていると言えるが、その理由について「現場のIT担当者からの要望があったため」と説明したと記事は伝える。会計検査院のIT担当者は、総務省のモデリング分科会が開催した「超高速開発Liveモデリング」のイベントに参加したことがあり、このイベントで、超高速開発ツールとアジャイル開発の手法を活用し、短時間にシステムを構築していくさまを見学したIT担当者が「アジャイル開発をしたい」と副長に直訴したとの由。

 この開発の入札公告は9月5日に行われており、入札説明会は9月19日、入札期限は10月25日。11月21日に落札者等の公示があり、落札価格は3726万円。

無償譲渡した土地を売却された自治体の損害

 毎日新聞サイトが7月28日に掲出した「ユニチカ住民訴訟 原告市民らが上告へ 名古屋高裁判決不服に」〔川瀬慎一朗〕は、.化学繊維メーカーのユニチカが愛知県豊橋市から無償譲渡された土地を市に返還せず売却したのは契約違反だと訴えた住民訴訟で、市長が同社に請求すべき賠償額を1審判決の約3分の1に減額した名古屋高裁判決を不服として、住民側が上告するとの方針を28日に決めたと報じる。同市内でこの日あった原告団会議で議決したもので、原告団長は「控訴審判決には納得いかない点もあり、最高裁でしっかり判断してほしい」と話したとのこと。1審判決は住民側の訴えを全面的に認め、売却は市の利益を侵害する不法行為に当たるとし、売却益の63億円全額を同社に請求するよう市長に命じていた、16日の控訴審判決は返還義務を事業に直接関係のない用途に使っていた土地に限り、賠償額を約20億9400万円としたという。

 豊橋市監査委員の平成28年度監査公表第2号「住民監査請求:ユニチカ株式会社に対する損害賠償請求の行使を怠る事実について」(PDFファイル/156KB)は、「そもそも豊橋市は本件工場用地の所有権を有していない」という認定をしている。

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栃木県平成23年度政務調査費

 中日サイトが7月18日に掲出した「600万返還請求命令、栃木 県議会の11年度政調費」〔共同〕は、栃木県議会の平成23年度の政務調査費に違法な支出があったとして、「市民オンブズパーソン栃木」が福田富一知事に対し、7会派に計約1億2千万円を返還請求するよう求めた住民訴訟の判決で、宇都宮地裁が18日に約600万円の返還請求を命じたと報じる。裁判長は判決理由で、県議会が定めた使用基準を基に支出項目を検討した結果、議員が実際に負担したと裏付けられない事務所費のほか、居酒屋やすし店で開催された会議費などを違法としたとの由。

 この訴訟の前段の住民監査請求監査の結果は「平成23年度政務調査費に関する返還措置請求(PDF:424KB)」として栃木県監査委員のサイトに掲出されている。

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収入予測の妥当性が争点となった住民訴訟

 産経サイトに7月16日に掲出された「京都スタジアム整備の公金差し止め訴訟、請求棄却」は、京都府亀岡市で府が建設する球技専用の府立京都スタジアム(サンガスタジアム by Kyocera)整備事業に対する公金支出は違法だとして、同市民ら約100人が知事と同市長に支出の差し止めを求めた住民訴訟の判決が16日に京都地裁であり、裁判長が「予測される来場者数が不合理であるとはいえない」として訴えを退けたと報じる。スタジアムの事業費は約167億円で、原告らは観客動員の見積もりは根拠が乏しいとして「最少の経費で最大の効果を上げなければならない」と定めた地方自治法に違反するなどと主張していたとの由。

【欧州】銀行ストレステストを指摘

 ロイターサイトのビジネス面が7月10日に掲出した「昨年の欧州銀行ストレステスト、審査が甘すぎ=会計検査院」〔ブリュッセル 10日 ロイター〕は、欧州会計検査院が10日、欧州銀行監督機構(EBA)が昨年実施した銀行ストレステスト(健全性審査)について、システミックリスクが適切に反映されておらず、審査が甘すぎたとの報告書をまとめたと報じる。記事によると、EBAは昨年、48行を対象にストレステストを実施したものの、大幅な資本不足を指摘された銀行はなかったという。EBAは、会計検査院の指摘について、リスク判断の手法に問題はなかったが、今後のストレステストについて対象行の選定方法を見直すと表明したと記事は伝える。会計検査院によると、2011年の初回のストレステストでは90行が対象となったが、昨年のストレステストの対象行は半分近くに削減され、体力の弱い一部の銀行が審査対象から外されていた。審査対象となったのは欧州連合(EU)28カ国中15国の銀行のみだったとか。

ウズベキスタンが会計検査院を強化

 JETROのビジネス短信サイトに7月3日に掲出された「ウズベキスタン政府事業の効率的執行を求め、会計検査院の機能を強化」(ウズベキスタン、ロシア)〔高橋淳〕タシケント発 は、ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領が7月1日、共和国法「ウズベキスタン共和国会計検査院について」に署名したと報じる。会計検査院を各政府機関に対する外部監査、財務管理の上位機関と位置付け、機能を強化するもので、施行は2020年1月1日と記事は伝える。同法では、a.適法性、b.独立性、c.客観性、d.公開性、e.透明性の5つの原則に基づき、会計検査院の業務として、a.国家予算事業の指標作成に向けた制度分析、b.国家・地方事業への政府予算の十分な供給に関する監査、c.政府収入増に向けた余剰金の特定・活用、d.政府予算執行の適法性と効率性の監査とそれに伴う支出の削減に明確化するとのこと。ミルジヨエフ大統領はこれまで政府に対し、大統領令の完全な履行と政府事業の効率的執行を求めており、会計検査院に上記のほか、e.政府予算もしくは政府借入資金を原資とする投資事業への評価、f.税・関税・政府予算関連立法への提案、g.新しい予算管理手法の導入、h.予算や大統領令の執行に関する評価、i.金融、金・外貨準備政策への外部監査など広範な監査権限を与え、政府の効率的・実質的な政策履行を求めていくとの由。なお、ウズベキスタンと政治・経済関係の強いロシアでも、会計検査院の機能を強化する流れにあり、著名エコノミストで元財務相のアレクセイ・クドリン氏が会計検査院議長に就任して以降(2018年5月21日記事参照)、会計検査院は積極的に連邦政府の政策の非効率性などを厳しく指摘していて、プーチン大統領は5月29日に会計検査院の機能を拡大する連邦法(第106号-FZ)に署名し、国家予算で補助する民間事業(2018年11月30日記事参照)にも検査院の監査対象を拡大させていると記事は伝える。

 「五つの原則」に3Eが無いことが、議会財政主義に基づく公監査ではないことを示している。

監査の結果の効果を財務上のものに限定せずに公表

 時事通信サイトが6月28日に掲出した「財務改善712億円=検査院が指摘効果試算」は、会計検査院が、官庁や独立行政法人に対して不適切な会計処理などを指摘した結果、平成30年9月までの1年間に5件計712億円の財務上の是正改善効果があったとする試算を28日に公表したと報じる。今回から、公表対象を1件当たり10億円以上に限定したとのこと。検査院によると、最も金額が大きかったのは国庫補助金などで16法人に設置された26基金から国庫に返納された567億円で、この元となる指摘は、検査院が24年度の決算検査報告で報告した基金の適正管理の指摘と記事は伝える。

 会計検査院サイトにおける発表文によると、今回から財務上に限定せずに公表するという。

従前は、財務上の是正改善効果のみを公表しておりましたが、本院の会計検査活動により得られる効果は、前記のように様々なものがあることから、今般、財務上の是正改善効果に焦点を置いた記述ではなく、それぞれの効果についても相応の記述をすることにより、会計検査活動による効果全般に関し理解を深めていただけるよう見直しを行うなどして、表題も「会計検査活動により得られる効果について」に変更しました。


 ある意味、勇気ある取組だが、公表文を見るとFAQまで付いている。昨年までも付いているが、メインは外国ではどうなっているのか、という点だろう。
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